2015年6月7日(日)、岩手県上閉伊郡大槌町同湾において、復興まちづくり大槌株式会社主催による標記イベントが、昨年同大会を上回る参加者147名を集め(釣船20隻)盛大に開催された。
今イベントは昨年9月開催に次ぐ2回目の大会。東日本大震災とその津波による甚大な被害からの復興を主目的に、自然環境の保全・再生、地域経済の活性化といった「大槌の海を元気に」を進めるため行われた。
舞台となった大槌湾は、三陸特有のリアス式海岸に面し親潮と黒潮が交わりあう好漁場。カレイをはじめ、ヒラメや根魚、ブリ、ワラサ、サバ、スルメイカ、ヤリイカ、オキメバル、マダラ等が楽しめることから、年間多くの釣り人が訪れる。
また天然アワビ、ウニ、サンマ、サケ、ヒラメ、ブリ、ワラサ、サバ、マダラといった魚介類も豊富で特産品としても名高い。中でも「南部鼻曲り新巻鮭」が有名で、当地は発祥の地とも呼ばれるほど鮭の文化が根ざしており、各家庭の軒先に吊るされた新巻鮭の姿は、風物詩ともなっている。
震災以降は、町、漁業が一丸となり養殖業の復興に従事。リアス式海岸の特徴である入り江を利用し牡蠣やホタテ、ワカメの養殖が盛んに行われており、現在は安定した海産物を生産し産業を支える漁業に発展している。
カレイの総重量で争われた今大会。各船で熱戦が繰り広げられた。大槌川と小鎚川が注ぎ込み、ミネラル豊富な自然に恵まれた湾内には、良型のカレイが多数生息。当日も時合に入るとムシガレイやマコガレイがダブル、トリプルと釣れ船上は大きな盛り上がりを見せた。
そんな中、良型を揃えた岩手県盛岡市の藤村さんが接戦の末、昨年同大会に次ぐ優勝の栄冠を手にし2連覇を果たした。表彰式終了後には抽選会が行われ大盛況。また参加者全員に地元のホタテが手渡され終始和やかムードの中、大会は幕を閉じた。
現在は、水温も安定しカレイの食いもマズマズ。また7月よりヒラメ釣りも本格始動し良型が多数釣れ始めた。これからのシーズン青物をはじめ、夏イカ、夜アナゴ、ロックフィッシュと釣り物も目白押し。ぜひこの機会に足を運び、大槌湾を存分に満喫してみてはいかがだろうか。
大会結果は下記の通り
優勝/藤村忠夫 5420g
2位/寄松一雄 5340g
3位/佐々木重雄 5280g
4位/田上拓矢 5160g
5位/日山明洋 5000g
【竿頭賞】
八木健伸
菅野修一
宮崎洋之
斉藤誠
佐々木利夫
上田貴之
及川俊春
菅原昭夫
小田嶋良七
西條孝政
高橋和之
小山孝典
浅沼映夫
久道博
山崎正利
本波誠
及川良太
近藤光
阿部勇悦
河内正道
【キリ番賞】
10位/高清水八十雄
20位/太田吉浩
30位/小原勇喜
40位/千葉秀彦
50位/上野幸雄
60位/小松律雄
70位/出羽利安
80位/坂本博志
90位/山内孝宏
100位/田口秀美
110位/柳原光浩
120位/東いづみ
130位/小幡一洋
140位/菊池功
町長特別賞/山寺忍
大物賞/長門三喜男
キッズ賞/吉田玲音・安本空良
レディース賞/大堀くるみ
ブービー賞/小林美香
※竿頭賞、大物賞等は、上位5位に入っていた場合、繰り上げで次の方に賞を授与
午前4時30分、続々と参加者が集結
県内外から集まった参加者147名。熱い熱気に包まれていた
競技開始を前に、今大会主催の「復興まちづくり大槌株式会社」石井さんより挨拶、ルールの説明が行われた
各船に乗船する参加者。当日は20隻に分乗
午前5時30分、各々のポイントを目がけ大槌漁港より出船
井上ひさしさんの「ひょっこりひょうたん島」のモデルと言われる蓬莱島は、大槌町の人々のシンボル。震災で島と陸をつなぐ防波堤を流されたが、ようやく島へ通じる防波堤も完成し行き来することが可能になった