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トリプルフック(トレブル)、シングルフックのメリット、デメリット[シーバス、トラウト]

2016年8月25日配信 【HOWTO】 【編集部】

トップウォータープラグ、ミノー、スプーンなどなど、ルアー、ターゲットに合わせたトレブルフックとシングルフックの使い分けについて、東北の巨匠こと村岡博之さんに解説してもらった(ここでは基本のシングル、トレブルに絞り、ダブルフックなどその他のフックについては割愛します)

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ハードルアーにトレブルフック(トリプルフック)を使う理由(とシングルフックのメリット)

まずはトレブルフック、シングルフックそれぞれのいい所、弱い所について整理してみた。

[トレブルフックのメリット]
・フッキングさせやすい。
・口の外にも掛けられる。

[トレブルフックのデメリット]
・力が分散してバレやすい。
・ルアーのアクションを妨げる場合がある。

[シングルフックのメリット]
・貫通力があり、魚の口の中に掛かるとバレにくい。
・ルアーの動きを妨げにくい。
・魚へのダメージが少ない。

[シングルフックのデメリット]
・しっかり口の中に入らないとフッキングしにくい。
・トリプル用のルアーだとルアーバランスが変わってしまう。

シーバスルアーにはトレブルフックがいいワケ

例外もあるが、シーバスルアーは最初からトレブルフックが付いていることが多い。トレブルはルアーとフックが口の中に入らなくても口の周りにフッキングしやすいため、色々なバイトに対応して確実にフッキングさせられる。力が分散してバラす可能性もあるのだが、やり取りで糸を緩めないようにするなど注意すればバラシは最小限に抑えられる。

そして、シーバスルアーはそもそもトリプルフック用に設計されているものが多い。トレブルをトレブルに交換するならいいのだが、シングルに変えると設計通りに泳がなかったり、フックが絡むトラブルが多発したりする。

村岡さんがシーバスに使用するトレブルフック。「トレブルSP-MH(がまかつ・写真左)」は大型シーバスに対応できるパワーと錆びにくさを備えたモデル。「トレブルRB-MH(がまかつ・写真右)」はSPよりやや細いラウンドベンドタイプ。同じMHでもSPより強度は落ちるが刺さりがいいので、ターゲットがやや小さめの時に向く

渓流ルアーなど小型ルアーにシングルフックがいいわけ

トラウトのルアーゲームではシングルフックを使うことが多い。これはリリース前提のトラウトゲームで、ターゲットを極力傷つけないのが一つの理由。それとは別にフックの大きさ、強度的な問題も大きく関係している。

例えば渓流用の小型ミノーの場合、ルアーを正常に泳がせるためには小さいトレブルフックを合わせる必要がある。小中型の日本産渓流魚ならいいものの、良型以上のサイズや大型レインボー、ブラウンなどの場合はカンタンにフックを伸ばされてしまうことも多い。その点、シングルフックにすれば強度のあるフックにしてキャッチ率を上げることができる。

トラウト用のルアーには最初からシングルフックの使用を考えて設計されているものが多い。

オフショアのキャスティング用ルアーにシングルフックという選択

オフショアのキャスティングゲームでもシングルフックを使うことが多くなってきた。吸い込みやすさ、口の中へのフッキングのしやすさ、掛かった時のバラシの少なさ、折れにくさなど、パワーゲームでシングルフックのメリットが活きる場面が多いのだ。トレブル用のモデルをシングルフックで使うパターンもあるが、シングルフックでしっかりアクションするように設計されたルアーが増えてきている。

トラウト、オフショア以外のジャンルでも、パワーゲーム、ライトゲームでシングルフックが効果的なケースは多くみられる。

※解説/村岡博之