茨城波崎沖の赤い宝石!アカムツ絶好調
水深270メートルの深場から赤いダイヤを発掘!福島市の菅野順也さんが超高級魚として名が知られるアカムツを求めて茨城県波崎沖へ釣行した。
波崎沖航程1時間半の沖にアカムツ船団が集まる
ノドクロの別名でも注目される超高級魚のアカムツ。茨城県最南部に位置する波崎沖に広がる根周りは魚影が濃い好ポイントして人気の海域だ。
「今年は例年以上にアカムツ釣りの釣果が良いですね。今日も全員に釣れるように頑張りますよ」と、にこやかに話す堀田正巳船長が舵を握る。はまなす丸は午前4時半に出船、航程1時時間45分で水深270メートルの海域に到着した。すでに10艘ほどの船が集結しているのを目の当たりにして、満席で乗船している釣り人達の気持ちが高ぶる。
仕掛けは胴突き式でハリ数は2本までがはまなす丸のルール。制限がなくても手返しと本命が泳ぐ棚を考慮すれば2本までがベストだろう。
餌はツボ抜きにしたホタルイカのゲソ部やサバの切り身など(ホタルイカは船で配られる)。一番無難なおすすめは、両方の抱き合わせ。匂いと輝きに加えてボリュームで誘うのだ。
当日、サポート役として乗船していた堀田浩靖若船長によれば「ハリスに付ける装飾品などはシンプルな方が良いですね、サバが多い時には1本バリにするのも有効です。海底に仕掛けを届けるのが最初の条件ですから」とのこと。
UDグラスと中弾性カーボン素材を複合し、強靭な粘りとパワーを実現。チューブラーボディにグラスソリッド穂先を搭載し、感度と食い込み性にも優れるためアカムツもバラしにくい。オキメバルなど中深場の釣り全般にも使用可能
水深があってもアタリは明確 巻き上げは優しく慎重に
釣り方はオモリを海底に届けたら、ゆっくりと頭上まで誘い上げて再びゆっくり落としていくようなソフトな誘いがおすすめ。
開始後15分で一本の竿が大きく曲がり51cm(推定2kg超え!)が浮上。釣り上げたお客さんによれば「はっきり本命と分かる良いアタリでしたよ」とのこと。
それからしばらくは、潮が流れない時に食ってくるカラスザメやドンコが釣れていた。サバの魚影も濃く釣りづらい状態だったが、時間が経過すると本命の食いが先行してきた。
堀田船長は食いが遠のくと違う根に船を合わせて、さらに本命の釣果が続いた。「ブルブル」と特有の小気味良い魚信が伝わり私にも35cmがヒット。巻き上げ時は電動リールを中速で、竿先を水平より高めに保つのが基本。残り50メートルと10メートル付近の水深で必ずと言ってよいほど暴れるので特に注意が必要だ。
そして10時には乗船していたお客さん全員が本命を釣ることができた。堀田船長によれば「本日は底潮の水温が下がって食いが立ちませんでしたね。食いが良ければ資源保護からの早上がりの日もありますよ」とのこと。
納竿までにトップ7匹、私は3匹の釣果。これでも今シーズンの波崎沖アカムツ釣りとしては食い渋りと言うのだから驚きだ。ちなみに、私は今シーズンはまなす丸さんへのアカムツ釣行は二度目で、前回はトップ10匹で私が9匹の釣果だった。
食味も最高の超高級魚 おすすめは炙りの刺身
釣りたての鮮度抜群なアカムツの食べ方のおすすめは、炙りの刺身。浩靖若船長によれば、皮面を炙ったら氷水に浸けずに冷蔵庫で冷やすのが身崩れせず美味く造るコツとのこと。
1キロ一万円の値が付くほどの魚を存分に味わえるのは釣り人の特権だ。釣味も食味も満点なアカムツ、今後さらに注目される釣り物だろう。
[当日使用したタックル]
■竿:がまかつ ダイナソーMH
■仕掛け:幹糸 ヤマトヨ・フロロハリス7号、ハリス同5号
■ハリ:下田漁具 HPホタ針17号
■枝スサルカン:下田漁具 ストロング親子5×6
カレイ釣りのトーナメンターとして活躍しながら、ヒラメ、メバル、マダイ、深海などの各種船釣りにワカサギ、渓流までなんでもこなすオールラウンダー。がまかつ、山豊テグスフィールドテスター、マルキューフィールドスタッフ、スポニチAPC、日本魚検定(とと検定)2級取得。福島市在住
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※取材・テキスト/菅野 順也
※取材協力/はまなす丸
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