例年よりちょっとテクニカルな庄内沖 春マダイゲーム[大瀬沖周辺のタイラバ・タイジギング]
今シーズンは釣れる時と釣れない時の差が大きすぎる
例年、3月の春のハイシーズンになると、どこの船でも釣れ盛るはずの庄内マダイ。なのだが、今季はどうも様子がおかしい。海水温が高めのためかワラサ~ワカシの青物が異常に多く、マダイより先に青物がジグや鯛ラバに食いついてしまう状態。明らかにマダイだろうという魚探反応が出てもなかなか口を使わなかったりと苦戦が続いている。
縮さんらTEAM MARVELのメンバーは3月13日に今季初釣行。前日、好調にマダイが釣れたとの前情報があり期待したが、この日は急激な冷えに加えてマダイの食いも渋り、メンバー全体で33~54cmを4枚の釣果となった。このように天候が不安定で出船機会が少なく、たまに沖に出られても青物ばかりで、マダイの釣果がなかなか安定しない日が多くなっている。
2回目のチャレンジとなった3月27日はまずまず良いタイミングに当たり、青物が少なく本命を狙いやすいコンディション。この日は総枚数は8枚ながら、65cmを筆頭に63.5cm、63cm、54cmと納得サイズを揃えることができた。
ただ、この日は他船も釣れたかといえばそうでもなく、渋い状況。縮さんたちもマダイらしい反応があっても口を使わない中、手分けしてパターンを探して攻略した。
例年通りのリトリーブ一辺倒ではキビしい
まさに日がわり状態の庄内マダイ。中層をメインに上~中層の広いレンジからヒットするのは例年の春と一緒なのだが、今季のマダイは活性が低いのか、セオリー通りのリトリーブだけだとなかなかフッキングさせられないことが多かった。
まず、定番のメタルジグの巻き上げ。巻いている途中にアタリはあるのだが、ひったくるようなバイトではなく、食いが浅すぎて乗らないケースが頻発。ジグのウエイトをできる限り軽めにして、ゆっくりめのフォールを入れてフォール中のアタリにアワせると本命がヒットするのだが、潮流もある中でフォール中のアタリを取るのはなかなかテクニカルだ。
鯛ラバは巻き上げで食ってくるので比較的簡単なのだが、食いが浅いマダイに食わせるため、リトリーブスピードやネクタイの選択に工夫が必要だった。
食いの渋いマダイに合わせてリトリーブスピードをゆっくり目にしたり、フォールを入れるといったアクションのほか、流行りの味匂い付きワームトレーラーも低活性時に効果的だった。
「今日も低活性で口を使ってくれませんでした・・(泣)とはなりたくなかったので、リアクション狙いで速巻きしてみたり、いろいろ試して何とか釣果を上げました。反応からも魚がいることは確実ですから、渋い相手にいかにスイッチを入れて食わせるかというゲーム性の高さもこの釣りの面白さだと思います」
27日の後、いよいよ遅めのハイシーズンに入ってそのまま調子が上向くかと思われたが、28日と29日はほとんど青物しか釣れなかったそう。3回目の挑戦となった4月3日は49cmを頭に4枚を釣ったものの、かなり渋い状況だった。今シーズンはこのまま釣れたり釣れなかったりが続きそうだ。
春のシーズンは大体4月いっぱいくらいまでで、5月からはコマセのシーズンに入り、夏以降、再び鯛ラバで狙えるようになる。
「春は上から下まで全てのレンジを探らなければならないので大変ですが、仲間同士で探り合って、ヒットレンジ、パターンを誰が見つけるか、というのを楽しみにしています。夏から秋シーズンはボトム付近に反応が集中するので今よりずっと釣りやすいですよ」
味とニオイで低活性な魚も誘うワームトレーラー。上で紹介したイカタコカーリーなどに比べるとフォルムが崩れにくくて扱いやすい。スローやステイ系のアクションでも使用できる
フックにちょん掛けすると、味とニオイの効果でバイトを誘う。マダイのほか根魚などにも有効で、この日も装着するとアタリが倍増した。ちょっと大きいかなという時は元を千切って装着するのもオススメ
シャープな掛け調子のHS。感度が非常に良く、潮流が速い時でも水中の状態を把握しやすく、微細なアタリもビンビン伝えてくれる。感度を活かして積極的にアワせていく攻撃的スタイルに!
BSS-HS610ML-ST(スピニング)
BSS-67L-VCM(スピニング)
BSC-72MH-VCM(ベイト)
BSC-HS610SUL-ST(ベイト)
BSC-HS610UL-ST(ベイト)
このほか、BSC-610L-VCM(ベイト)も使用
[ビンビンスティックVCMメーカーサイト]
[ビンビンスティックHSメーカーサイト]
ジャッカル鯛ラバシリーズ紹介動画
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山形のオフショアチームTEAM MARVELリーダー。現在のように東北にオフショアゲームが広まる以前から、酒田沖や相馬沖をはじめとして、太平洋、日本海(たまに南太平洋)の各地に釣行している。淡水のルアーも大好き
※取材・解説/縮 彰(TEAM MARVEL)