ベイトリールを使ったキャスティング基礎講座![ベイトタックル・投げ方]
大型ロックフィッシュゲームには欠かせない、ベイトタックルのキャスティング技術。バス釣りの経験が少なく、これまでソルト系中心だったアングラーには、「ベイトリールを使ったキャスティングはちょっと苦手」という方も多いはず。ここでは初心者を代表して営業ケーイチを例に、ベイトリールを使ったキャスティングの基本技術(オーバーヘッドキャスト)を、アーネストのタカさんに教えていただいた。
※アブ・ガルシアのベイトリールを使用しています。
磯周りの根魚ゲームにベイトタックルは欠かせない
11月24日(土)、バークレイロックフィッシュオープン2012東北本戦の取材に訪れたケーイチは、大会本部で実行スタッフをしていたタカさんと雑談をしていた。途中、話はベイトでのキャスティングの話題に…。
ケーイチ「それにしても、みなさんよくあんな上手にキャスティングできますよね~。僕だったら1発でバックラッシュですよ」
タカさん「あれっ?ケーイチさんもしかしてベイトリールを使って投げられないんですか?」
ケーイチ「な、なに言ってんすか!!そんなことあるわけないじゃないですか~。僕だってベイトリール用タックルで投げたことくらいありますよ。2回くらいだけど…」
タカさん「あっ、そうなんですかー(棒)。それならちょっとだけ今からやってみましょうよ」
ケーイチ「えっ!? 今から!ほら、風も吹いて寒いですし、やめときましょうよ」
タカさん「いいから、いいから!それとも、もしかして自信が無いんですか?」
ケーイチ「そ、そんなはず無いじゃないですか!じゃあ、お願いします…」
■ベイトロッド:ロックスイーパー・ボートスペシャルNRC-702EXH-TKR-BS(アブ・ガルシア)
■ベイトリール:レボ・エリートIB-L(アブ・ガルシア)※左巻きモデル
■ライン:FCロックスピリット(サンライン)
ベイトリールにブレーキを正しくセッティングする
正しいベイトキャスティングを教えてくれるというタカさんに促され、渋々岸壁へやってきたケーイチ。まずはブレーキの調整方法から教えてもらった。
タカさん「本当はリールを使い慣れた人に設定してもらって練習するのが一番ですけどね。自分で調整する場合は、最初はちょっときつめに、ロッドを揺らすとちょっとずつ落ちるくらいにメカニカルブレーキを設定しておきましょう。レボ・エリートIBのIBインフィニブレーキシステムはマグネットブレーキと遠心ブレーキを併用したものですが、こちらはLOWとMAXの真ん中くらいに固定しておき、ブレーキの特性が分からないうちはメカニカルブレーキの方だけを調整するのが簡単だと思います」
【マグネットブレーキ(遠心ブレーキ)の設定】
【メカニカルブレーキの設定】
【タラシ】
初心者ケーイチのキャスティングをチェック!
キャスティングの基本ともいえる、オーバーヘッドキャストにケーイチが挑戦。ツッコミどころ満載ですが、本人はいたって真面目にやっているつもり。
【ケーイチのキャスティング(修正前)】
上手にキャスティングするためのポイント
【基本1】ベイトリールの持ち方
スピニングタックルを長く使ってきた人はスイング途中で手首を捻りがちで、これがバックラッシュ等のトラブルの原因になる。これを防ぐためには、最初からベイトリールを90°横向きに構え、そのままリールの向きを変えずにスイングする。
×ケーイチの場合
◎タカさんの場合
【基本2】目線を上に向ける
ケーイチ「ちゃんとポイントに狙って投げてるんですけど、なんで手前に落ちちゃうんですか?」
タカさん「目標の点に向けて真っすぐ飛ばそうとすると、重力と遠心力の影響で失敗が多くなります。斜め上に向けてリリースして、着水で目標に合わせるのが基本です。もし対面側に目標になりそうな山などがあったら、その山を狙うイメージでリリースするといいですよ」
バックラッシュの直し方
どんなに注意してキャスティングしても、ベイトリールにバックラッシュはつきもの。もしバックラしてしまったら、スプールを親指で押さえながら糸を出して巻き直す。ラインが引っ掛かって出なくなったら、いったんスプールを押さえながらラインを巻き込んで、正常にラインを送り出せるようになるまでこれを数回繰り返す。途中、ラインが出て行かない原因(コブなど)が出来ているようなら、その部分を解くか、絡みが酷いようなら問題の部分を切ってしまうのも一手。
おまけ:根掛かりの外し方(切り方)
ロックフィッシュゲームとは切っても切り離せない根掛かり。どうしても抜けない場合は適当なところで見切って、ラインを切ってしまうしかない。この時、やみくもにラインを引っ張るのではなく、意識して瞬間的にラインを切るようにすると、ラインの伸びや不要な根ズレを防ぎ、結果的にラインを痛めずに釣りを続行できる。
【ダメな例】
【瞬間的に糸を切る方法】
そうこうしているうちに大会の帰着時間が近付き、「そろそろ大会本部に戻らないと…」ということで今回の講習はここまで。先生の指導が的確だったおかげか、最初はあまり乗り気でなかったケーイチも、上からならそれなりにキャストできるようになりました。次回はあるのか?
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※取材協力/アーネスト(宮城・塩釜港)TEL:090-3641-4621
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