三陸小河川のヤマメ、イワナ[岩手の春渓流ルアー]
三陸リアス式海岸の各湾に流れ込む小河川は下流域までヤマメ、イワナが混棲するトラウトの宝庫。中上流域には原始のブナ林も残り、雰囲気も抜群。春から初夏の新緑の頃は魚の活性も高い、最高のシーズンになる。
春が本番を迎えて岩手沿岸河川では渓魚の活性が上がり、ルアーゲームを楽しめる状態になってきた。釜石市内を流れる甲子川(かっしがわ)沿いで釣具オヤマを営む小山哲平さんは、近場の甲子川ではなく、県南の小河川に釣行。ヤマメ、イワナの元気な姿を確認してきた。
タックル次第でPEラインもおすすめ!
渓流域ではアップからアップクロスで狭いピンポイントにキャストし、トゥイッチングで誘うのが基本だが、春先の魚が低活性な季節は激しいトゥイッチングに魚がついて来れない場面も。そんな時は少し食わせの間を置くか、シンキングミノーのタテの動きでバイトするタイミングを作ることでキャッチ率がアップする。
また、小山さんは渓流では通常、ナイロンラインをメインに使っているが、この日はPEも試した。「これまでPEだとアワせたときに魚を弾いてしまって、バラシが多いなという印象だったのですが、カーディフエクストリーム52と組み合わせることでPEを使った渓流ゲームが劇的に面白くなりました。このロッドは張りを持たせながら適度な軟らかさもあるので、PEのダイレクトな特性を中和してくれるんです。実際にバラシはずいぶん少なかったです」
PEの特長である感度と張りを活かせるので、モノフィラ系ラインを使っていた時よりタテ、ヨコに各レンジを自在に攻略可能。色々な小技を使って、渓流のルアーゲームをさらに楽しめるようになったそうだ。
岩手沿岸には雰囲気のいい河川が連続する。トラウト類のアベレージサイズはそれほどでもないが、たまに良型も混じるし、何より魚影が濃いのが魅力。ポイントに入れれば無邪気なヤマメ、イワナが反応してくれる。「この日は小さい河川の上流部でしたが、30尾以上はヒットしたと思います。ゴールデンウィークにアングラーが入るとさすがにプレッシャーがかかりますけど、ほとんどスレ知らずの渓魚達が待っていますよ!」
今シーズンの三陸沿岸河川は例年通りかちょっと遅いくらいの雰囲気。5月の連休にかけてベストシーズンになる。ただし、クマの出没も多いエリアなので、熊鈴を持参するなど十分に注意したうえで、癒されに行ってみていただきたい。
■ナイロン:スモールゲームモノ 5Lb
視認性抜群!そしてナイロンながら伸びが極端に少なく、ダイレクトにルアーを操作できる。「ソルト用ですが、渓流のトラウトに最高のナイロンラインだと思います」
■PE:トラウティストエリアPE 0.4号
視認性抜群!ハイグレードPE素材を使っているので、強度も安心。
■リーダー:トルネードVハード 1.5号
ライトゲームのリーダー、ハリスに大定番のVハード。ナイロンにもPEにも、これさえあればオールOK!
(メーカーはいずれもサンライン)
※営業時間=平日8~19時、土日祝日は4~19時、水曜定休。
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい
甲子川中流域にほど近い釣具オヤマの若旦那。ロックフィッシュやヤリイカなど、陸っぱりから船釣り、渓流まで釜石周辺のあらゆる釣り物に詳しく、旬の釣りは自ら実釣テスト!東北各地への遠征経験も豊富
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取材・解説/小山哲平
取材協力/釣具オヤマ(釜石市)TEL:0193-23-7754
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