釣行記

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三陸根魚ゲーム タックル今昔

村岡 博之 2021年2月15日 更新

東北の巨匠こと村岡博之さんが東北のルアーゲームを解説していく連載企画です。

東北を代表するジャンルになった根魚ルアー(ロックフィッシュ)ゲーム。専用ロッドがない時代、トラウトロッドやバスロッドを流用して発展してきた様子を村岡さんが振り返ります。※2017年12月掲載の記事です。

村岡博之さんの過去の連載記事はこちら

根魚にトラウトロッドが主流だった時代

昨今の根魚ブームで三陸のメソッドも全国的に広まりました。北海道はもとより、最近では西日本のハタ系のターゲットまで広がっています。今では普通となったガチガチの根魚ロッドですが、私たちが始めた1990年代ころには全国的には否定的な意見が多かったのです。

私が手探りでルアーフィッシングなるものを始めて、何とか釣れるようになった1980年代は石巻で手に入るルアーロッドはトラウト用の7.6ftクラスのライトアクションロッドでした。

もちろんこのロッドでも港湾ではいろいろな魚を釣ることができましたが、ミノーやスプーンよりもソフトルアーでの釣りが多くなって、テキサスリグ(マルセイゴにナツメオモリ)が主流になると、物足りなさを感じてきました。

マルセイゴにナツメオモリの昭和なテキサス

根の中で良型をヒットさせても、パラボリックなトラウトロッドでは根に潜られ悔しい思いをすることが多くなり、ラインだってナイロンラインしかない時代です。曲がりすぎるトラウトロッドではナイロンラインの伸びも手伝い、ラインブレイクや根に潜られることが当たり前でした。

そのうち東北の釣具店にもバスロッドが並ぶようになり、それを使う用になったのです。

ロープロの軽量リールが一般になってたのは平成になってから?
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ベイトロッドを使用した東北ロックスタイルが進化

ミディアムヘビィクラスのバス用のベイトロッドを使う用になり、釣果は格段に上がりました。フロロカーボンラインの出現により、さらに深いエリアのバイトも容易に取ることができるようになったのはもう少し後になってからです。このころからフィッシングライターのまねごと始め、全国紙に三陸のメソッドを紹介するようになりました。

反響が大きかった一方、根魚にそんなロッドは必要ないとか、ライトラインで十分とか、西のほうでカサゴやメバルを狙うアングラーや、北の方の磯ではなく港湾や防波堤から根魚を狙っているアングラーから叩かれました。北海道ではそれから5年くらいしてからこのスタイルが定着したようです。

現在では専用タックルの選択肢も増え、ショップに行けば目移りするくらいのロッドがあります。長さも当時では7ftが最長だったロッドも9ft以上の物もあります。ラインの進化により、細いラインでも当時以上の強度がある新素材ラインが登場し、スピニングタックルでも大型の根魚と同等に渡りあえるようになったのです。

根魚ロッドの代名詞ロックスイーパーも初代は最長で7ft台だった
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東北ロックフィッシュの今昔を振り返る

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PROFILE:村岡 博之

石巻を拠点に活動するベテランルアーマン。自称東北の巨匠。シーバスをメインにサクラマスやロック、フラットなど幅広く嗜む。ハンドメイドルアーファクトリーOrynO(オライノ)代表。ピュア・フィッシング・ジャパン、ジャクソン、エクリプスフィールドテスター、リアスアドバイザー、がまかつ他サポートメーカー多数。
ブログはこちら http://oryno.ni-3.net/

 

※取材・テキスト/村岡博之

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