岩手・船越半島ボートロック スポーニング盛期のアイナメ&冬の大型クロソイ
アイナメのスポーニングシーズンは終盤戦に入ったが、これから水温が10℃を切る1月下旬頃まではチャンスが続く。並行して12月に入る頃からクロソイもモンスタークラスを狙えるようになっており、東北のロックフィッシュはまだまだ熱く楽しめそうだ。※2015年12月掲載の記事です。
まずはB-1グランプリからスタート!ワーム2個縛りで釣った根魚1本勝負
東北ベイトブレススタッフの王者を決定するB-1グランプリ。ターゲットはもちろん冬の盛期を迎えているロックフィッシュ。このB-1は競技ルールがちょっと特殊で、ベイトブレス社より支給された2015新製品「ベタンコスリムカーリー」のモーターオイル/ゴールド2個のみを使い、釣り上げた1本の根魚の重量で競うというもの。配られたワームをロストしたらそれでアウト。また、1本目に小型魚を釣ってしまったら、それが検量魚になってしまうので注意が必要というゲーム性もある楽しいバトルとなった。
ついつい小さい魚にアワせてしまったりと、百戦錬磨のフィールドスタッフもこのレギュレーションに苦戦。そんな中、B-1グランプリに輝いたのは、婚姻色をまとった50UPのオスアイナメを釣り上げたベイトブレス社の谷野雅人さん。B-1は1時間ほどで終了し、その後はそれぞれ自由に盛期のボートロックに熱中した。
取材日はスポーニング中で7割オスという状況。12月中旬現在はアフターの荒食いに入っている
この日はポイントにより釣れる所、釣れない所がハッキリと分かれ、そのうち1箇所、根の点在するワンドに数、サイズともに集中した。水深2mくらいの浅場で、釣れてくるのはスポーニング絡みのオスが7割。多くのメスは産卵を終えてしまい、遅れて産卵に入った、卵を持ったメスがポツポツ混じるという状況だった。
ルアーはベタンコスリムカーリーの新色、パールグロー・ゴールド、シャンパンゴールド、グローライムチャートの3色がかなりの威力を発揮。また、既存のカラーの中ではパープルPGが頭一つ抜ける活躍をみせた。パープルPGは光の当たり具合によりアイナメの好む赤色から紫色に変化して見え、アピールが大きいカラー。モーターオイルカラーもそうだが、アイナメは七色に変化するカラーに弱いようだ。
12月中旬現在、アイナメは産卵後の回復ターンに入り、エサのある所に魚が溜まっている状況。ベイトの多いポイントではアイナメは荒食い状態で、先日も水深50cmくらいの白波の立つサラシの中から良型がヒットした。荒食い中のアイナメは甲殻類を食っていることが多いので、アイナメの大好物ヨツハモガニをイメージした「バーチャルクロー」やバス用ルアーの「バイズノイジークロー」なども◎
「今年は荒れる日が続いたこともあり、例年以上に魚のいる所といない所がハッキリしている感じです。なので、荒食いの魚が入っている所を探すことが重要。場所の候補は潮通しがよく、ベイトが着きやすいことが第一。荒れたせいか、例年より深めの場所で産卵した魚も多く、産卵ワンド近くの一段下がった所、深い所と隣接した岩場なども狙い目です。また、藻がしっかり残っていることも大切なポイントになります。今年は磯焼けで岩が白くなった所が結構あるのですが、そういった所は全く釣れませんね」と、東谷さん。
これからアイナメの荒食いのシーズンは水温が10℃を切るくらいまで、だいたい1月下旬頃までが目安。また、この日もラストに良型のクロソイを釣っているが、ディープエリアのモンスタークロソイもハイシーズンに入った。クロソイ狙いは2月頃までチャンスが続く。
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今回は、各自ロッドは2本まで持ち込めるルール。2本ともベイトタックルの人と、ベイト、スピニング1本ずつの人に分かれたが、東谷さん、千葉さん、森本さんのバレーヒルチームは「サイファリストHRX(バレーヒル)」の73MHと77HHの2本を選択。73MHはしなやかで取り回しがよく、近距離戦ではキャストもしやすいボートロックのメインロッド。77Hは73MHよりパワーがありビッグサイズ狙いに向くほか、ちょっと飛距離を出したい時にも重宝する
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ロックフィッシング・ジギングをメインに三陸でのルアーフィッシングに精通。カレイ、イカ、チカ等、三陸沿岸四季折々の旬の魚をターゲットとした釣りや、バスフィッシングもこなすマルチアングラー。岩手大槌町在住。サポートメーカー:ベイトブレス、バレーヒル、アクティブ
※取材・解説/東谷 輝一