釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

3か月ぶりの鳥の海沖マガレイ出船

編集部 2020年11月11日 更新

亘理・荒浜漁港のきくしん丸が震災後初出船!沿岸漁業の自粛が解禁された6月1日からは少し遅れたが、マガレイの調子はすこぶる良好。出船再開に向け、準備を着々と進めている鳥の海の遊漁船を元気づける出船になったはずだ。

出船前、乗船者と会話する釣用品きくしん・きくしん丸の菊地伸悦社長。「荒浜の組合長」と呼ばれる地域のリーダーは、漁業、遊漁の再興へ向け奔走している
上)荒浜漁港の岸壁には出船を待つ船が集められていた(6月10日時点)。下)初出船を見送る菊地社長。瓦礫の山だった岸壁上は今はほとんど何も無くなった

震災後3か月ぶりの鳥の海沖は…

塩釜周辺地区に続く形で、亘理のきくしん丸が6月10日より出船を再開した。震災から約3カ月、4月1日にお届けした「亘理・荒浜釣船組合の漁業・遊漁船再興に向けて」からは約2カ月。港周辺の陸上はようやく瓦礫除去が目に見える形になってきたという段階だが、津波に打ち上げられた船を海に戻し、何とか出船にこぎつけることができた。

本当に久々の出船。釣りの方はというと、シーズン盛期の釣れっぷりで、出船前の心配は無用のものとなった。

16人の釣り人を乗せた第7きくしん丸。海上はまさにベストコンディション!
初っ端から良型のマガレイがヒット。ただ、開始から1時間くらいは、食いはちょっと渋めだった

取材日は5時に鳥の海を出船し、6時頃から釣り開始。狙うはマガレイ。鳥の海真沖の38~39m付近で仕掛けを落とすと、時合いが悪いのか食いはやや渋い状況。それでもカレイはポツポツと釣れてきたのだが、食いのいい場所を求めて、7時過ぎに北沖の39mラインに場所移動。この狙いが的中し、ダブル、トリプル混じりでコンスタントに上がり始めた。

左)場所を移動するうち徐々に食いがよくなった。右)エサ取りのネズッポ(ネズミゴチ)も健在
例年のハイシーズンと同じく、いいサイズのマガレイが多かった
 
[PR]

たまには海の風を浴びてリフレッシュ

北沖のポイントである程度釣った後、最後に再び真沖に戻ったところ、今度は朝イチとは状況が異なり、活発なアタリが連発。最終的な釣果は24~80枚。食い渋るときもあれば活発に食うときもあるというカレイ釣りの醍醐味を、この日は十分に味わうことができた。

その後のきくしん丸はカレイ船、カレイ五目船で連日出船し、竿頭が100枚超釣る日もあるなど、安定した調子で釣れ続いている。もちろん、鳥の海からの出船を目指す遊漁船はきくしん丸だけではない。他の遊漁船も整備等が済んだものから順に海に戻されており、着々と前進している。漁業の方でも出船へ向けた動きは活発化。港が以前のように海の恵みで賑わうことで、街の復興も活性化するのが理想とされる形だ。

鳥の海北沖にポイント移動してからは食いがよくなり、トリプルを作った人も
場所や時間により波はあったが、食いの活発なポイントも多く、十分に楽しめた
カレイのサイズは16~32cm。20cm以上のいいサイズが多かった。枚数は釣った人で70~80匹
鳥の海に入港したところ。堤防、導流堤は所々に欠損が見られるが、航路はしっかりと復旧されているのでご安心を
一面に散らばっていた瓦礫が集積され、山となっていた。主要道路は確保されているので出船場所までのアクセスには問題無いが、路面の状態が悪い場所もあるので注意されたい(阿武隈川沿いより、以前ファミリーマートがあった交差点からの方が安全)
釣用品きくしんは被災した店舗前にコンテナを設置して仮受付所にしていた。駐車スペースと道路はしっかり確保されている
菊地慎吾船長が操船する第7きくしん丸。他船も出船準備が進んでおり、8月1日からはヒラメ船の出船も予定している

荒浜漁港のきくしん店舗前より出船

【関連記事】 亘理・荒浜釣船組合「漁業・遊漁船再興に向けて」

◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

取材協力/釣用品きくしん・きくしん丸
予約TEL:080-1667-1181

YouTubeチャンネル登録もお願いします!

?