宮城のアオリイカ調査隊 2015牡鹿半島
年々、釣果実績が積み重なってきた宮城のアオリイカエギング。当メディアでも過去に七ヶ浜周辺の状況を紹介してきたが、今回は牡鹿半島からのレポート。きっかけはヤマシタの工藤さんからのアオリイカ目撃情報!発見者の工藤さんに実績釣り場を案内していただいた。牡鹿アオリの実態やいかに!?
※2015年10月当時の状況をそのまま掲載しています。
※当時とは釣り場の状況が異なる場合があります。看板などに注意し、ルール、マナーを守って釣行しましょう。
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牡鹿半島の漁港で20杯以上のイカの群れを目撃!
以前から、牡鹿半島方面のアオリの調査釣行をしていたという工藤さん。9月初旬の釣行時に20数杯の仔イカを確認し、数杯の釣果を上げたことでアオリ熱がヒートアップ!ほぼ毎週、調査に通い、9月21日には前回大量にいたところでは見つけられなかったものの、別の港でイカを発見。
「足を含めた全長で20cm位まで成長し、2.5号のエギに果敢にアタックする個体も出てきました」と工藤さん。「2週間ほどでの成長と考えると、さらに2週間後の10月に入ればかなり楽しめるサイズになるのでは?」ということで、スケジュールを調整し、実釣調査に同行してみることにした。
しかしながら、今秋は台風の影響など天候不良が続いて日程調整が難航。取材が流れること数回、10月15日にようやく決行となった。宮城のアオリのシーズン的にはかなり遅れたタイミング。台風のシケ後で、以前いたところにイカが残っているのかどうかも心配だった。
いわば釣行するまで、蓋を開けてみなければ分からない状況。天候は晴れたものの、お昼前から強風になる予報で、風が吹き荒れる前の短時間勝負。地元でアオリを釣りたいといっていた東松島市の千葉正博さんも飛び入り参加!
最初に入ったのは牡鹿半島の「折浜漁港」。ここは、以前工藤さんが釣り上げた実績ポイント。期待は大きい。
現場に到着すると、海が激濁り。かなりタフなコンディションだった。
人気のエギ王Q LIVEにイカが好むラトル音を搭載したハイアピール仕様。群れを発見し次第、手返しよく攻められるちょい速フォールも特長。写真の490グローはさらにアピール度の高い発光カラー。ヤマシタイチ推しの2015年新製品だ
■ロッド:バレーヒル Fairdid K-spek 83ML
軽量で小さなエギもキャストしやすい1本。ややスローテーパーな調子は、アオリが乗った時もロッドがクッションとなりバレにくい。
■PE:サンライン スモールゲームPE0.4号
ライトゲームに最適な極細仕様のPE。視認性にも優れエギングにも適!
■リーダー:サンライン シューター7Lb
強度、耐摩耗性に優れた高性能フロロ。トーナメント仕様でリーダーにも十分対応可能
アオリイカを狙い撃つべく、工藤さんに実績ポイントと攻め方を教えてもらったが、残念ながらここではノーヒット。アオリの姿も確認できなかった。すかさず次のポイントである桃浦漁港へ移動!
桃浦漁港は今回飛び入りで参加した千葉正博さんがアオリの姿を確認していた所。ポイントを次々と撃っていく。アオリは目が良いと言われており、スレた場所などはキャスティング時に姿が見えないようにかがむとベター。
開始から間もなく、工藤さんにアタリが!しかし乗らず、コンディション的に食いが浅い様子。そうしている間に千葉さんにもアタリが…。
イカがなかなか乗らない状況に、エギのカラーをローテーしてみたが効果なし。そこで2.5号だったサイズを2.0号に落とし、反応のあったピンクカラーで再度試みることに。
すると、数投目で少し沖目の藻場周辺を丹念に探っていた千葉さんにヒット。慎重に寄せ1杯目をゲット。
前回工藤さんが試釣行をした時よりもサイズアップした全長22cmの個体が上がった。
時合いに入ったのか、アタリが頻繁になり、すぐさま同ポイントで2杯目をキャッチ。こちらは前回とほぼ同サイズ。2.5から2.0にスイッチしたことが、結果オーライとなった。
牡鹿アオリを釣る!基本テクをチェック
アクションは2~3回ダートさせながらシャクって、フォールの繰り返し。2杯ともフォール中に乗ってきた。 アオリのアタリはラインに違和感が出るのでこれをキャッチする。触手で触れた感覚が分かればベストなのだが、初心者はとにかくラインの違和感に注意すること。
イカを取り込む際は、ラインテンションを保つようにする。ラインを緩めるとエギにはカエシがないのでバレてしまう。アオリの墨には周りのイカを警戒させる成分が含まれているので、むやみに墨を吐き出させないよう気をつける。墨の付いたエギを使う場合は良く洗い落とすのがセオリー。
また、アオリイカは他のイカ類と比べ視覚が発達している。水色が澄んでいる時は、特に慎重に攻めた方がいいだろう。
アオリイカは聴覚もバッチリ。色以外のアピール要素を持った「ラトル音」も、アオリイカにエギを見付けてもらうために有効な要素。濁り時や夜光時に威力を発揮する。
この日はデイゲームだったが、ナイトゲームも可。夜もかなり面白い。日中のプレッシャーから解放されアオリはコンディションが良く、加えて常夜灯がある場所には、アオリが集まることが多く一級ポイントとなる。夜ならヤリイカやスルメイカも期待できるかも。
桃浦をあとにして第三のポイント侍浜漁港へ向かったがノーバイト。ラストの月浦漁港を釣り歩くも結果はでなかった。今回は実績のあったポイントを中心に回ったが、それ以外の漁港でも宮城のアオリイカは着実に増えてきている。渡波から鮎川にかけてを中心に目撃情報は多く、これらの漁港以外でも注意して調査すればイカに遭遇する可能性は大!
「 9月、10月のシーズンということでアオリイカを狙いましたが、これからは漁港からヤリイカを狙えるシーズンになります。すでに釜石周辺で釣れていますが、今後は唐桑、雄勝と南側のエリアでも釣れ出すはずで、今回のアオリと同じようなサイズのエギで狙えるようになります。宮城、岩手の皆さんにエギングに親しんでほしいですね」と工藤さん。ヤリイカの調査報告にも期待できそうだ。
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※取材協力/ヤマリア