ワイワイ楽しめる三陸防波堤ロック[アイナメ、マゾイも!]
秋冬の三陸ロックフィッシュシーズンもすでに後半戦に突入しているが、まだまだコンディションのいい魚を狙えるチャンス!防波堤からも十分な釣果に期待できて、足場の良い岸壁に並んで遊べるお手軽ロックフィッシュゲームも楽しい季節だ。※2017年12月掲載。
季節はアフターの難しいシーズン まずは実績ポイントへ
秋から冬のスポーニングシーズンはロックフィッシュが接岸し、漁港の岸壁や防波堤から手軽に狙えるのが魅力。12月以降はメインターゲットのアイナメがアフター(産卵後)のシーズンに入って、場所や状況により全く釣りにならないことも。
まずはアフターの季節に魚が集まっている場所を見つけることが第一。次に、少し動きがニブくなったアフターの根魚にどうやって口を使わせるかが大切になる。
今回はアフターのアイナメが体力回復のために集まる、大槌湾内の実績ポイントからスタート。ここはちょっと前に東谷輝一さん、森本正善さんの2人が良型を連発させたポイントだが、森本さんが釣りすぎたせいか(?)、この日は狙いのアフターの魚の気配は乏しかった。
釜石港周辺は意外な実績!今シーズンはマゾイも期待
前回はアフターの魚がよく釣れた大槌湾内の釣り場だったが、場荒れしたのか?気配すらない状況。キャパシティが大きく、安定した釣果を誇る釜石港内の岸壁に移動。
釜石湾にはベイトになるイワシが入っていて、活性の上がったマゾイ(キツネメバル)がヒットしてきた。マゾイは深場のポイントに多いイメージだが、ベイトと一緒に接岸してくることも多い。
この日、千葉正博さんはロックフィッシュ用ではなくフラットフィッシュ用の「サイファリスト フラットセイバーCPFS-99MMFLAT(バレーヒル)」を使用。このロッドは本来フラット用だが、オールラウンダーの1本で防波堤ロックにも対応できる。
「アフターでナーバスになっている魚に、軟らかめのロッドでしっかり食い込ませるために選びました。ロックフィッシュゲームでは28g(1oz)くらいのシンカーで遠投することが多いのですが、この日は21gくらいのシンカーでも遠投して広く探れるよう、ラインもPE0.4号(リーダー2.5号)まで落としました」。遠投しつつ、ショートバイトも取ろうというセッティング。
スタンダードな遠投スタイルなら、この日の東谷さんのように「サイファリストHRX CPHS-910H+(バレーヒル)」に、PE0.6~0.8号、1~1.5ozくらいのシンカーが扱いやすい。
これからのアフターのシーズンは、スタンダードな根魚用タックルから始めて、ちょっと活性が低いようならロッドとラインのタックルバランスを少しライトな方向にシフトするというのが有効な手段になる。
釜石から大船渡の各漁港も見逃せない
アフターの季節 ボトムを探るにはフリーリグがおすすめ
釜石釣行の数日後、宮城に戻った千葉さんは雄勝の漁港へ。この日もアフター対応のタックルを使用したが、少し岩が多いポイントだったので、ラインのみはキャストアウェイPE10Lb(0.6号)+リーダーVハード3.5号に1ランク強くして対応した。
海況が良かったためアワビの開口があり、千葉さんはアイナメの活性が上がったと判断。「アワビが口開けすると場が荒れてしまうと考える人が大半だと思うのですが、逆にアワビ漁をしているところにアイナメが寄ってくることもあります。アイナメにとってはご馳走が落ちてくるチャンスでもあるんですね」
活性が上がったアイナメにアピールするため「TTシャッド2.8インチ」の新色ツートンカラーを使用。2色のアクセントで誘い、サイズは中型クラスながらアイナメを3本キャッチした。
リグは「TGシンカー18ドロップショット」の14~21gのフリーリグ。通常の中通しシンカーを使ったテキサスリグとフリリグの使い分けについて千葉さんは・・
「テキサスリグはスイミングを主体としたリフト&フォールを得意としますが、フリーリグだとよりボトムを取りたい時に向いています。というのも、フリーリグはしっかりボトムを取ってもルアーがふわふわと浮き気味になるので、ボトムを取りつつ自然に食わせられるからです」
フリーリグは今のアフターの時季やこれから低水温で活性が下がった時などに特に有効だ。
カラーチェンジも、この日はアワビの開口に合わせてアピール系のツートーンから始めたが、思うような型が出ないため、ナチュラル系のカタクチカラーにチェンジしてサイズアップ。45UPのアフター個体を手にした。
これとは逆にナチュラル系が当たらず、アピール系にすると良い場合も。状況に合わせて色々手を変えながら釣果を上げていくのが、ルアーで釣りをする上で大きな楽しみでもある。
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※取材協力/バレーヒル
※解説/千葉正博、東谷輝一、中村亮義(フィッシング海王)