釣行記

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ルアー用の塗料の話(2)カラーリング[東北の巨匠・村岡博之のオライノLure論]

村岡 博之 2020年7月23日 更新

前回はルアーのコーティングの話でしたが、今回はカラーリングの話をしましょう。皆さんもちょっとしたチューニングなどでルアーのカラーリングを変えたりしたことがあると思います。もちろん絵具で塗るわけでなく、ほとんどが油性の塗料を使っていると思います。そこで種類別に解説してみたいと思います。

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ルアーのコーティングの話

マニキュアはエナメル、ラッカーの種類に注意

まず、手っ取り早いのがマニキュアです。マニキュアは100均でも手に入る安価なもので十分なのですが、エナメル系とラッカー系があるので注意が必要です。基本的にはどちらでも構いませんが、溶剤(うすめ液)を購入するときは専用のものでないと固まってしまいます。エナメル用とラッカー用を間違えないようにしましょう。

使う時はマニキュアをうすめ液で適当に薄めて塗ります。容器などで混ぜ合わせて調整してもいいのですが、100円のものなどはそのままマニュキアの瓶で薄めながら使ってしまっても大丈夫。

エナメル系のマニュキアとうすめ液。エナメル系はエナメル系のうすめ液が必要
ラッカー系のマニュキュア。ラッカー系のうすめ液と共用できるので、頻繁に色塗りする人にはこちらが便利

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手軽にカラーリングできるアクリル塗料

次に一般的なのがプラモデルなどに使うアクリル塗料です。種類が豊富で安価、かつ扱いやすいため多くの人が使っています。エアブラシで吹き付ける場合もアクリル塗料が適しています。もちろん筆塗りでも構いませんが、あまり厚塗りしないようにしましょう。また、専用のシンナーは高価なので、DIYショップで売っているラッカーシンナーでも代用が可能です。

プラモデルでもおなじみ、定番のアクリル塗料。手軽にカラーリングできて、その後、コーティングしておけば簡単に色が落ちるようなこともない

ラッカー等、その他の塗料

あとは最近あまり見なくなったラッカーです。以前はDIYショップで何種類も売っていたのですが、有機溶剤の要らない水性塗料にその地位を奪われたようです。それでも耐性などは水性塗料の比ではありません。メタル系のルアーには一推しの塗料です。

10年ほど前から使われてきたのが紫外線発光塗料です。ケイムラと言えば聞いたことがあると思います。ケイムラの名前は蛍光ムラサキからきてるようですが、現在ではムラサキだけではなく、オレンジやピンク、グリーンなどいろいろあります。個人的にはどれだけ効果があるのかは定かではありませんが、水深のあるエリアでは確実に効果があるようです。

ラッカー。以前に比べて使える商品の種類が少なくなった
使いやすいマニュキアタイプのケイムラ塗料

うすめ液の使い分けについて

最後に、うすめ液です。万能シンナーもありますが、一般にはラッカーうすめ液を使うようにします。

メーカーが違っても大丈夫ですが、ペイントうすめ液は塗料の希釈には向きません。購入する際はラッカーうすめ液を買うようにしてください。安価なペイントうすめ液を使うと大事な塗料が使えなくなってしまします。また、セルロースセメントもラッカーうすめ液で希釈することが可能です。

最後に、有機溶剤を使う際は、十分に部屋の換気には気を付けてください。

一言にシンナーと言っても多種多様なので注意が必要。左の青い缶「ペイントうすめ液」は灯油と同じような成分の油性塗料用のうすめ液で、ラッカー系などには向かない。真ん中と右の「ラッカーうすめ液」はラッカー系のセルロース類、アクリル類などいずれも共用可能。エアブラシを使う際のうすめ液から洗浄用としてまで何にでも使える

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PROFILE:村岡 博之

石巻を拠点に活動するベテランルアーマン。自称東北の巨匠。シーバスをメインにサクラマスやロック、フラットなど幅広く嗜む。ハンドメイドルアーファクトリーOrynO(オライノ)代表。ピュア・フィッシング・ジャパン、ジャクソン、エクリプスフィールドテスター、リアスアドバイザー、がまかつ他サポートメーカー多数。
ブログはこちら http://oryno.ni-3.net/

 

※取材・テキスト/村岡博之