ナマズゲームのポイント選択(2)シーズナルパターンと季節ごとの釣り方
前回はナマズのポイントの傾向をまとめたが、今度は春から順にシーズナルパターンを確認してみよう。
よりポイント選びがシビアなデイゲームのケースを中心にナマプロの山戸田さんが解説。ナイトゲームの場合はこちらの傾向を基本に、より広範囲かつ上層にナマズが出て捕食すると考えればいいだろう。
[前編]ナマズゲームのポイント選択(1)有望なポイント、エリアの探し方
季節ごとに狙いを変えないと全く釣れないなんてことも・・
3~4月はまだ水温も低く、ナマズは低活性。釣れるかどうかはベイトに左右され、1℃でも水温が高いエリアを狙うのが基本になる。
本流では日光で水温が暖まりやすいシャローエリア、その中でも支流への合流点付近のシャローエリアには産卵を意識したナマズが集まり始める。この時季は左記の条件に合ったシャローエリアを狙うと釣果に繋がることが多い。
■攻略例
1)ロングディスタンスサーチ
本流筋などで広範囲に散らばった魚を探すため、「カップラップ」などを使って広範囲をチェックする。
2)魚をみつけたらベイトフィッシュパターン
カエルや昆虫の少ない季節。ナマズはフナやドジョウなどのベイトフィッシュを中心に食べている。「マイキー・マイキー115」 のスローリトリーブが有効だ。
春から初夏のベストシーズンは支流、小水路で活発にベイトを捕食
5~6月はナマズゲームのベストシーズン。産卵行動のため本流より支流、小水路へ移動する時期。よく釣れるエリアはベイトが集まるストラクチャー周りのよれ又は流れ出し周辺で、カエルやベイトフィッシュを活発に捕食している。
この時季のナマズは支流~小水路を行き来しているため、流れ出しやストラクチャーの合流点付近を狙うのがキモになる。
■攻略例
・ハイシーズンはトップで大型を狙う
なんでも反応のいい季節。「ヒゲダンサー」、「ポンパドール鯰custom」のリトリーブでビッグサイズを狙って◎
日中は暑さを避けたい盛夏のナマズゲーム
7~8月になると産卵も終了しアフタースポーニングの季節。徐々に本来の生活圏の本流、湖、沼に帰り始める。移動の中でイージーに捕食できるストラクチャー、流れ出し周辺に立ち寄りながら本流へと戻って行くが、中には支流(シャロー)に残る個体もいるので狙ってみる価値は十分。
また、7月上旬までの梅雨時は増水とともに下流域へ降るかと思いきや、再び上流に遡上することもある。ベイトフィッシュに合わせて移動するケースがあるようだ。
夏場に水温が上昇すると、日中は日陰になりやすいアシなどのカバーやポケット、橋脚下のシェイド、溶存酸素が比較的高めの流れ出しの真下などにもナマズが着いている。デイゲームではこれらにアピールする為にペンシル系のカップラップなどをピンスポットに撃ち込むのも効果的だ。
■攻略例
1)スローリトリーブ又はファーストリトリーブ
葦際などで休んでいる日中のナマズには、着き場のピンポイントをゆっくり見せてアピールするか、早巻きしてリアクションで食わせるか、両極端な作戦が有効。夜は同じ攻撃により反応がよくなる。
2)支流ヒゲダンサー、本流やや水深のあるエリアはポンパドール鯰custom
支流などはカップ系のオールラウンダー「ヒゲダンサー」、やや水深のあるポイントにはアピール力のあるハネモノ系の「ポンパドール鯰custom」
3)カップラップで広範囲をサーチ
広範囲を攻めるなら大型ノイジーペンシルの「カップラップ」などもおすすめ。
ナマズが好む一級ストラクチャーをチェック!
水温下がり、春先に近い雰囲気の9~10月
9~10月は次第に水温が低下し、ナマズも低活性になってくる。着いている場所も春先のイメージに近く、流れが穏やかで日差しが当たる時間が長い、少しでも水温が高くなりやすいエリア。その中でもストラクチャーや流れ出しが絡むエリアを中心に活動している。
■攻略例)
・スローリトリーブが主体
攻め方は「ヒゲダンサー」、「マイキー・マイキー115」のスローリトリーブが主体になる。
ナマズルアー解説編でも触れている通り、急激な増水時や広範囲の鯰に気づかせてバイトに持ち込む際はビッグベイトを使用するのも一つの手だ。
※写真提供・解説/山戸田 恵一