自動膨張式ライフジャケットのしくみとメンテナンス方法
シリーズ3回目は膨張式ライフジャケットのしくみやメンテナンス方法などについて第二管区海上保安本部交通部で教えてもらいました。
釣りをはじめとした水辺の事故防止に重要な役割を持つライフジャケット(救命胴衣)の基礎知識や使用時の注意点などをまとめました。
膨張式ライフジャケットは日ごろからチェックが必要!
自動膨張、手動膨張を問わず、膨張式ライフジャケットは日頃からメンテナンスが重要になる。いざ膨らました時に穴が開いていたら空気が抜けてしまい使い物にならなかった、ボンベが使えなかった、ということもある。
よくあるのが、1回使ってしまったボンベをそのまま交換し忘れているケース。ボンベは取り外しても問題無いので、定期的に使用後のピンホールが開いていないか確認しておこう。
膨張式ライフジャケットの点検方法
まずは外側をよくみて傷などが無いかチェックしておく。
[点検するポイント]
・本体や付属品の縫製にほつれなどが無いか?
・内部の気室布に傷などが無いか?
・ベルトやバックルに破損が無いか?
・作動索(手動つまみ)が外に出ているか?
浮力部分は気室に付属している「補助送気管」から口で空気を送って膨らますことができるので、穴が開いていないか確認できる。
続いて、ボンベとスプール(カートリッジ)に異常が無いか点検しよう。
膨張式のライフジャケットは原則的に年一度の定期点検が必要(メーカーにより異なる)。このメンテナンスを受けたうえで、日常的に異常が無いかチェックしていく必要がある。管理の手間やリスクの低さから扱いの楽な固形式を選ぶ人も多い。
【参考資料】
■小型船舶用膨張式救命胴衣の保守・点検マニュアル
※取材協力/第二管区海上保安本部交通部安全対策課