シーバスのランディングからリリースまでの手順
シーバスゲームを中心に、釣った魚のキャッチ&リリース方法について村岡博之さんに教えてもらった。リリースする魚は速やかにフックを外して水に戻すのが理想だが、撮影などで魚が弱ってしまった場合は確実に回復させてからリリースするようにする。
極力魚体にさわらないで速やかにリリースする
ランディングしたシーバスは水中でネットなどに入れて、直接触らずにリリースするのがベター。小型の魚であれば寄せたところをフィッシュグリップ類で掴み、ルアーを外してそのまま逃がせばよい。
撮影のために魚を持ちたい場合は、必ず手を濡らしてから触れるようにしてダメージが少ないようにする。可能であれば、濡らしたグローブ等を着用してから持った方が体温が伝わりにくく、自身の怪我も防げるのでおすすめ。
また、フィッシュグリップを使って写真を撮るのも良いのだが、グリップの種類や持ち方によって魚の口を傷つけてしまうケースがある(刺さって穴が空いてしまう)。グリップだけで長時間吊るすと魚の体重でダメージが大きくなるので、できる限り短時間かつ魚に負担が少ない角度や位置で持つように気を付けたい。
[蘇生方法]前後方向に動かすのは× 前に進ませるのが正解
何らかの理由で魚が弱ってしまった場合には、シーバスを回復させてから戻すようにしよう。やり方は水中でエラに水(酸素)を送ってやり、魚が自力で動き出したところで手を緩めて泳がせてあげればOK。
このとき、魚を前後に揺すって水を送ろうとする人が多いが、実はこれはあまりよくない。前方に進めてあげるのが正解で、小中型の場合は魚の口を持って8の字状にゆっくり泳がせてやるのがおすすめ。
魚が大きくて泳がせられない場合は流れの上流方向に口を向けて支えるなど、口から鰓に水が流れるようにする。流れの前方で軽く水を泡立てて溶存酸素を上げてやると回復効果が高まるとの声も(諸説あり)
ウェーディング時など極力ハンドランディングは避ける
ランディングは、手前に寄せてリーダーを持った状態でフィッシュグリップ等で掴む方法、ハンドランディング、岸にずり上げる方法など、シチュエーションにより様々。ウェーディング時など余裕が少ない状況ではランディングネットを使うのが確実だ。特にナイトゲームなど暗い時間帯はハンドランディングしようとして指にフックが刺さってしまう事故も多い(村岡さん自身経験あり)。ネットを使いづらい磯などでも、どうやってランディングするのかしっかり考えて釣りをするようにしたい。
※解説/村岡博之