雄勝湾バチコン ギガアジ&メバル爆釣!バチコンの基本も解説
ベイトブレススタッフによる雄勝湾テスト釣行の後編はバチコンに挑戦!日中バチコンアジング~夕マヅメは同じタックルでメバルなど根魚を狙って釣行した。
[関連釣行記]ベイトブレス雄勝湾テスト釣行[1]太刀魚ワームテンヤ編
※2021年10月実釣。
宮城の新釣種バチコンゲーム
ボートからアジなどをバーチカルに狙うバチコン(バーチカルコンタクト)はこれまで東北ではあまりなじみが無かったが、近年、宮城県でもアジの魚影が濃くなったことによりこの釣りが成立するようになってきた。
通常、アジング、メバリングなどのライトゲームはキャスティングの釣りだが、これを船の真下に落としてバーチカルに探れるようリグを応用したもの。宮城ではアジの他に根魚や深場の魚なども狙える可能性のある発展性を秘めた釣りだ。
バチコンリーダーの仕掛けのタイプ
今回、テスト釣行で出船したフィッシングガイドサービスGroovy船長で、石巻周辺でこの釣りに取り組んでいる尾形慶紀さんにバチコンの基本も解説してもらった。
シンカーはナス型の5~30号が基本。ポイント、状況により使い分けるが、今回の雄勝湾では5~15号を使用した。沈みの速い細長形状のシンカーを使っても良いが、尾形さんはゆっくり沈めたいので普通のナス型を選択。グローなど着色系はタチウオが反応して歯で切られることがあるのでNG
バチコンの仕掛けは大きく胴突き型とテンビン型に分かれる。深い水深まで沈めるので、まずはライトなリグが絡まないことが第一。そのうえで、ワームを自然に漂わせるためにハリスの長さもある程度は必要。絡みと動きのバランスを考え仕掛けを設定する。
胴突き仕掛けの場合は1本バリか2本バリを使用する人が多い。2本バリの場合は絡みを防ぐためにハリス(エダス)長は30cm位まで、1本バリならば30cm以上のハリスを取ることができる。
「ハリスを50cm以上に長くしたいときはテンビンを使用します。大型はハリスが長い方が釣れるとも言われていて、私は長いハリスの方が良いと思うので、テンビンを使っていますね」と尾形さん。カレイ用などの天秤仕掛けは夜光パイプやビーズが付いているものも多いが、目の良いメバルやアジのスレを防ぐためシンプルなものがオススメ。Groovyオリジナル仕掛けは形状記憶合金のテンビンを使用している。
「アジ、メバル狙いのリーダーは12Lb(テンビンの上、胴突きの幹糸の部分)。ハリス部分には8~10Lbを使用しています。ハリスの素材はお好みで、張りのあるフロロを使う人も多いのですが、私の場合は大型のアジが釣れたときのクッション効果を狙って伸びのあるナイロンラインを使っています」
フックは1g以下のジグヘッドかノーシンカーに小型ワームを装着。0.6~0.8gのジグヘッドが基本で、ノーシンカーならネコリグ用のフックや、ハリの自重がある管付きチヌバリなども向いている。
大型のアジが釣れるので、アジング用のフックだとハリが小さすぎてバレてしまうケースも。ベイトブレス社ではバチコン用にサイズと太軸にこだわったジグヘッドも開発中だ。
フィッシュカーリー、フィッシュテール、AJ-Rのバチコン用カラーで実釣
ワームは状況などにもよるが、2.5インチくらいがベスト。ワームが回転して仕掛けが絡んでしまわぬよう真っ直ぐフックに通すようにする。
ベイトブレスでは「フィッシュカーリー」、「フィッシュテール」、「AJ-R」のバチコン用シリーズを2021年から発売中。最も使いやすいのは「フィッシュカーリー」で、ゆっくり巻いてくるだけでテールの動きがアピールになる。
「フィッシュテール」は小刻みなアクションでバイトを誘いたいとき。スライドアクションが特長の「AJ-R」は横の動きに反応が良い時にと使い分ける。
カラーは発光系が充実していて、ローライト時はケイムラカラーが好調。取材時もピンク、紫のケイムラ系が有効だった。朝夕のマヅメには点発光もよく、豊富なカラーバリエーションを使い分けして楽しみたい。
タックルはアジの口切れを防ぐため適度な軟らかさが必要
口切れしやすいアジがバレないよう軟らかめのロッドが適する。バチコン用の他ではSLJ用や、イカメタル用ロッドなども使えるものがある。繊細なアタリが取れて、バラしにくいもの。ちょっと硬めのロッドを使うと明らかにバラシが増えるそうだ。
ドラグゆるゆる慎重なやり取りでアジに対応
アジのバラシを防ぐためにリールのドラグはかなり緩めに設定してやり取りする。アタリがあったらドラグを緩めたまま、聞きアワせのような感じでスイープにアワせる。ドラグが緩くうまく乗らないときは、ベイトリールならスプールに指を当ててラインが出るのを調整すると良いだろう。やり取り中もドラグを鳴らしながら慎重に。
この日、釣りをしたのは雄勝湾内の水深40mほどのポイント。湾内で船が流されることも少なく、i-pilotがGPSで船の位置を保ってくれるので5号オモリでも十分に釣りになった。ときどきサバに惑わされながら、40オーバーのギガアジ混じりでポツポツと本命マアジが釣れてきた。
ベイトは7cmくらいのカタクチイワシで、2.5インチのワームがベストマッチ。日中はベイトが沈んでいるので、底から7~10mくらいのアジの捕食域を狙った。一般的にはバチコンはナイトゲームが主流で、夜に釣りをする場合はベイトが浮くため広いレンジを探る釣りになる。
夕マヅメはピンスポットで良型メバル爆釣
夕マヅメは同じタックルでメバル狙い。メバルの巣に船をピタリと着けると、良型ばかりが連続してヒットしてきた。メバル狙いはストラクチャーを攻めるためアジ狙いより根掛かりが発生しやすいので、替えのフックとハリスは多めに用意しておく方がいいだろう。
ライトリグで深い水深を狙えるバチコンゲーム。今季のアジはすでにシーズン終盤ながら、メバル、ソイの根魚狙いなどまだまだ開拓の余地はたっぷりありそうだ。
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※取材協力/ベイトブレス、フィッシングガイドサービスGroovy
※解説/尾形慶紀(Groovy)