宮城の船カレイ春の好季!仙台湾&牡鹿半島釣行
宮城の春カレイシーズンがいよいよ開幕!伊藤育男さんは新しい仕掛けのテストも兼ねて天鰈会メンバーとともに大型魚礁沖と牡鹿半島周辺に釣行した。
※こちらの記事は2018年3月掲載です。
大型魚礁のマガレイ上昇中!マコガレイ、イシガレイもこれから
震災から7年目となった2018年の3月11日、この日は塩釜港の丸洋丸で仙台湾の大型魚礁沖へ。まずは海に献花、黙祷。「あの日を忘れないという想いで手を合わせ、大好きな宮城の海で釣りが出来る事に感謝して釣りを始めました」
カレイの調子が上向いている大型魚礁だが、前日からの強風に2.5~3mのウネリが残る難しいコンディション。釣り辛い状況の中、アカジ(マガレイ)はまずまずサイズがコンスタントに上がり、そこに良型のマコガレイやイシガレイは最大50cm級も混じった。
■予約TEL:022-365-5254
この日は2018年4月に発売予定の育男の仕掛け新製品「超攻」をテスト。絡みなどのトラブルが少ないヨリ糸仕掛けで、硬くなりがちなヨリ糸仕掛けに育男の仕掛けのコンセプトであるしなやかな誘い性能を持たせたのが最大の特長。
「ウネリでアタリが取りにくく、カレイの食いも悪い状況でしたが、細かいアタリもしっかりと取れることを確認できてテストとしては十分な結果を出せました。釣れてきたカレイはサイズもよかったのですが、カレイが回転しながら上がってきても1日ノートラブルで、仕掛けの耐久性もばっちりでした」
育男さんはテストのためヨリ糸の「超攻」を使用したが、こういった渋い日はよりソフトな仕掛けが有利なのも事実。「天鰈会メンバー4人で乗ったのですが、正直、この日は極感度シリーズのノーマル3本バリIK-S01やアピール度の高いIK-31の方がよく釣れましたね」
食い渋り時など、より自然な誘いが必要な時はしなやかな単糸タイプの方が釣りやすいことも多いが、食いのいいハイシーズンであればヨリ糸仕掛けを使うと良型の数釣りに対応しやすい。「もちろん、それぞれの好みのスタイルがありますから、自分の釣り方と状況に合わせて使い分けていただけばいいと思います」
大型マコがばかりが揃う!牡鹿半島の掛かり釣り
塩釜沖に出船した翌週には牡鹿半島の「おおとく丸(小網倉漁港)」で掛かり釣りに出船。航程5~7分程度、水深17~18m(浅いところで13~14m)の浅場でマコガレイ釣りを楽しんだ。
朝方、少し風が吹いて船がばたつくようなコンディションだったが、アタリが多く、初っ端から好調。釣れてくるカレイはほとんどが30cm台の良型で、40cm超も混じり、30cmと40cm級がダブルでくるような場面もあった。
「食いは良かったのですが、簡単に釣れるという感じではなかったですね。移動するとすぐにバタバタと釣れるんですが、しばらくすると止まってしまい、その後はたまに潮が良くなった時にポツポツと食う感じ。寄せながら釣らないと後が続かず、釣り方次第で釣果に差がつきやすい、掛かり釣りの醍醐味を楽しめる状況でした」
仕掛けはオモリの上に宙誘バリの付いた「IK-ST04」からスタート。これで下バリにばかり来るようなら食いがあまり良くないと判断し、上バリの無い仕掛けにチェンジするのだが、9割がたがオモリの上に食ってくる状況。終始、この上バリ付きの仕掛けで通した。
「比較的に食いは良かったのですが、アタリを聞いてばかりの釣りではだめでした。30~40cmとマコガレイの型がよかったのですが、大きく育ったカレイは賢くなっているのでエサをよく観察して、居食いのような感じでホバリングしながら上手にエサを食います。なので、小さく丁寧に誘いつつ、水中でカレイがエサを食う様子をイメージしながら微妙な変化にアワせていかないとなかなか後が続かなくなります」
ハッキリとしたアタリが出にくい中、感度のよい「がま船 鰈幻粋」のタックルで積極的に寄せて釣果を伸ばした。マコガレイの場合、1枚釣れると、上げる時の砂埃に別のカレイが寄ってくるので、好循環になって船中での差が広がっていく。
仙台湾、三陸沿岸ともに春カレイの最盛期に入る。仙台湾周辺はマガレイの数、型ともに上向くとともに、イシガレイやマコガレイの大型にも期待できるようになる。釣り場も深場寄りだったものが、徐々に浅場側でも釣れるようになって釣りをしやすくなる。
岩手、宮城の三陸沿岸は牡鹿半島や南三陸はすでに盛期の雰囲気だが、これから水温が上昇するとともに岩手沿岸にかけての各地で調子が良くなってくる。マコガレイは産卵後の荒食い期、養殖棚周りのエサを食って日に日に肉厚になってくる。
だんだん陽気がよくなってきて、春の釣り日和も増えてきた。桜前線を先取りして花見ガレイをお楽しみいただきたい。
◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
※画像提供、解説/伊藤育男
※取材協力/丸洋丸(塩釜港)、おおとく丸(小網倉漁港)