亘理沖の大型クロメバル&今後有望マコガレイ
宮城県南の鳥の海・荒浜沖で根周りメバル船が好調だ。朝はクロメバルを狙い、日中カレイ船というリレー船が人気。福島の菅野順也さんが親子釣行の模様をリポート!
※2017年3月の取材記事です。
クロメバル狙いからスタート。大型はガツガツ系?
本格的な春はすぐそこ、沖釣りでは一足お先に春告魚のクロメバルが盛んな食いを見せている。カレイ釣りではマコガレイの姿も見えてきた。一度で二種の魚を狙うリレープランで亘理沖へ出船した。
「今シーズンは風が強い日が多くて出船できる日が少ないのが残念ですね。元々魚影が濃い海域なので出れば好調なのですが…」第五大海丸の山川大海船長に近況をたずねると答えが返ってきた。「今日は凪ぎなので、良い釣りを期待してますよ」
午前5時半に亘理港より出船。航程1時間ほどで水深35メートルのポイントへ到着した。
「底は漁礁ですので2~3メートル棚をきって下さいね。準備のできた方からどうぞ」山川船長よりゴーサインがでた。
同行した息子の真海(小三)が先に仕掛けを降ろすと、すぐにアタリが伝わった。リールを二回巻いてからしばし待つと「ゴツゴツ」とクロメバル特有の繊細で軽快なアタリとは程遠い力強い引き込みが見られた。「なんだこの肉食系の勢いは?」と思いながら巻き上げると、全て30センチアップのクロメバルが三匹連なった。
息子の世話と撮影で一流し目を終え、二流し目には負けじと多点掛けを狙った。今度もやはり肉食系の引き込みが伝わった。竿先が垂直になって水面に刺さる重量感で、5点掛けが浮かんだ。
山川船長はポイントを点々と回り、その後も特大のクロメバルのヒットは続いた。
凪ぎで潮の流れも良かった当日は大型の食いにスイッチが入ったようで、25センチ以上ばかりが揃った。さらに漁礁のポイントなので、クロソイやアイナメ、マダラも登場した。
使用した仕掛けはサビキの6本バリ。幹糸とハリスの接続は直結のタイプ。比較的海底が明るいこの水深なら、目が良く見えるクロメバル相手なのでビーズや連結スイベルの無い仕掛けがおすすめだ。
船で用意されたコウナゴの付け餌を追加するのも効果的だが、サビキのみでも十分に反応してきた。
10時を過ぎて船中トップはクロメバルが38匹の釣果。数はそれほど伸びなかったが、型の良さで皆さん大満足でカレイ釣りへリレーとなった。
菅野順也さんのメバル釣り使用ロッド。軽量細身設計の高機能オールラウンダー。しなやかで食い込みがよく、追い食いを狙いやすい
菅野真海君のメバル釣り使用ロッド。軽くて操作性重視の7:3調子。多様なターゲットに使いやすい1本
カレイ釣りのポイントまで10分。マコガレイの気配も濃厚!
「メバル釣りは終了にして残り2時間半はカレイを狙います」という山川船長のアナウンスで船を移動。ほんの10分ほど走って海底が砂地のカレイポイントへ到着した。
竿とリールを持ち替えて、小型片天秤式の仕掛けにアオイソメを付けて投入。
事前に山川船長より「現在は釣れるポイントと、そうじゃない場所がはっきりしています。クロメバルは底荒れでも食いが落ちにくいのですが、昨日南寄りの風が吹いたので少し底荒れ気味だと思います。カレイの食いはあまり良くないでしょう…」と聞いていた通りにアタリは遠い状態だった。しかし、数回ポイントを移動すると良型の反応があった。
カレイ釣りなら一人でこなせるようになった息子もマガレイ、マコガレイを連続ヒット。私も12枚釣って好条件に近づいたかな?というころで残念ながらタイムアップとなってしまった。
カレイ釣果の内、マコガレイは5枚。ここ数年、恒例のイベント的な現象になっている亘理沖のマコガレイだが、良型が集結しつつある気配が感じられた。
どちらかは好条件となる確率が高く、釣りっぱぐれのほとんど無いリレー釣り。1日をたっぷり満喫できるメバル&カレイが今の一推しプランだ。
この日、真海君が使ったカレイ竿。操作性、感度のバランスがよく、仙台湾~亘理沖のカレイ釣りを広くカバー
菅野順也さんが使ったカレイ竿はがま船カレイ竿最高峰のこちら。テクノチタントップソリッド穂先を使用するなど抜群の感度が魅力
亘理町の荒浜漁港から出船。漁師で釣り好き、亘理沖の海を知り尽くした山川育夫船長と山川大海船長親子が操船。今の季節は連日メバルカレイのリレー船で出船中!
■問い合わせTEL:0223-23-1238・090-2795-8087
カレイ釣りのトーナメンターとして活躍しながら、ヒラメ、メバル、マダイ、深海などの各種船釣りにワカサギ、渓流までなんでもこなすオールラウンダー。がまかつ、山豊テグスフィールドテスター、マルキューフィールドスタッフ、スポニチAPC、日本魚検定(とと検定)2級取得。福島市在住
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※取材・テキスト/菅野 順也
※取材協力/大海丸(宮城・亘理荒浜港)