宮城&岩手の子持ちナメタガレイ釣りガイド[1]塩釜沖編
今が旬の宮城、岩手のナメタガレイ釣りを、針生秀一さんがリポート。まずは塩釜港から仙台湾に出船!
年末年始に釣りたい魚といえばナメタガレイ。竿納め、初釣りで、めでたい子持ちナメタを手にできれば、東北の釣り人には、年越し、新年に向けて縁起が良いですね。私も2016年の師走12月に、仙台湾の塩釜沖と亘理沖、そしてナメタ釣りの本場、宮古重茂へナメタ狙いで釣行してきました。
塩釜港・東北丸のナメタガレイ五目船に乗船!
12月の上旬、仙台湾は塩釜まがき港「東北丸」のナメタ五目に乗船しました。
師走の平日ながら、凪の好天とあってナメタ五目船は14名の予約。好調のオキメバル船との二艘出しで、出船前の「東北丸」店舗には次々に釣り人が訪れます。私も受け付けしてエサを受け取り、スペアフックも購入して岸壁へと向かいます。先にオキメバル船が岸壁を離れ、ナメタ五目船も全員が乗船。寺島翔平船長の舵取りで午前5時30分の定刻に出船しました。
「一時間ほど走ります」のアナウンスで、暖かいキャビンで一息。「第36東北丸」は後部が畳敷きのキャビンで、足を延ばしてくつろげるのが良いのです。
船がスローダウンしてキャビンから出ると、水平線から昇る朝日。私の席は右舷のミヨシでタックルをセットしてスタンバイ。ゆっくり潮回りしてポイントを定め、開始のホーンです。
「ここは根の上ですから、根掛かりに注意してやってください。今日はこんな根周りを釣っていきますよ」と翔平船長のアナウンス。三浦屋直結2本バリ仕掛けにオモリは40号。アオイソメを刺して投入。水深20mほどの岩礁帯で、高いところで1mくらいの起伏があります。
最初はアイナメ、メバルにドンコが上がり、短い間隔で移動して、2流し目でマコガレイも船中数枚釣れてきました。しかしナメタは上がらず、翔平船長は手早く見切るように移動していきます。
7時を過ぎ、陽も射して明るくなると、フグが活発になってエサを盗られ、ハリスを切られることも。ナメタ五目は根を攻めるので根掛かりもあります。エサと仕掛け、ハリのスペアは充分に用意しておくことが肝心です。
すると私の隣、右舷2番の方がビシッとアワセ。リールを巻き始めると竿先が大きく引き込まれます。巻き上げ中の竿の動きから本命ナメタの感じ。手早くタモ取りされたのは42cmのナメタ。船中一枚目は、まずまずのサイズです。
ここで次々に竿が曲がり、30~40cmのナメタが3連発。潮上りして流し直します。このタイミングで私も投入、スローに上下して落とし込み、起伏の上にオモリを置くようにして止めると、スッと止まるようなアタリ。ゆっくりテンションを掛けて聞き上げ、重みが掛かった瞬間に竿を立てます。
うねるような独特な引き込みからナメタを確信。32cmのナメタを取り込みました。船中同時にナメタが取り込まれ、この場所で10枚ほどのナメタが上がりました。
食いの立ったナメタは根の高いところに出てきて、エサを待ち受けるように食いついてくるようです。この根をひとしきり流してナメタを追加。10時をまわったところで水深30mの根に移動します。
ここではマコガレイが良く釣れてきます。25cm前後のオスのマコガレイが多いのですが、55cmというランカーサイズの大マコも上がりました。抱卵から産卵し始めて、エサを食い始めたようなメスのマコガレイです。
ナメタもポツポツと釣れてきて、マダコも取り込まれました。ラスト一時間、四隅の有利な席を差し置き、右舷胴の間でナメタを連続で上げた釣り人の誘いは状況にマッチした組み立て。これを見て、私も一枚追加できました。
12時半に沖揚がり。ナメタは船中31枚と上々の釣果で、トップは右舷胴の間で7枚という見事な腕前。アイナメ、メバル、マコガレイにドンコ、マダコ、ボッケと多彩な釣果で皆さんクーラーを埋めていました。
根のピンポイントに立てていくような翔平船長の操船は釣り易く、ほぼ満船でもオマツリ少なく楽しめました。この感じなら、真冬~早春に向けてのナメタ五目はさらに期待できるでしょう。
亘理・鳥の海沖へと続きます!
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※取材テキスト・写真提供/針生秀一