釣行記

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ワームフックの選び方と重要性【ロックフィッシュ】

佐藤 尚行 2020年12月9日 更新

遊漁船アーネスト佐藤尚行さんが仙台湾のいろいろなルアーフィシングについて解説していく連載。今回はロックフィッシュゲームで使用するワームフックについて。フラットフィッシュゲームやバスフィッシングなどにも参考になる、基本的かつ重要な考え方です!

[関連]

仙台湾ルアーフィッシング連載

ワームの太さとフックのゲイプ幅の関係

タックルの中でフックは唯一、魚と直接触れるものであり、釣り全体にとって非常に重要なパーツです。しかし、その割にハリについて語られることは少ないように思います。

今回は主にロックフィッシュゲームのフックについて、がまかつ社のフックを例にワームフックの使い方について説明させていただきます。

まず、ワームフックを選ぶ際に必要なのは、「どのような種類のワームを使うか」です。

ワームを選んだ後に考えるのが、そのワームの幅です。バルキー系なのか細身のワームなのか?長さに関してはあまり気にする必要はなく、一番重要なのは「幅」だと考えています。

ワームを色々な角度から見て、一番幅があるように見える場所と、これから使うワームフックの幅(ゲイプ、フトコロ)が、1.5~2倍くらいになるのが理想だと思います。

ワームの幅の1.5~2倍を目安にフックのゲイプの幅を決めると良い

ワームの幅に対してゲイプの幅が広ければ広いほどフッキングは決まりやすくなりますが、ゲイプ幅が邪魔して魚の口に入らない可能性も増えていきます。逆に、ゲイプ幅が狭ければ狭いほど、魚の口には入りやすくなりますが、フッキング時にスッポ抜けるリスクが増えていきます。

そして、最終的に重要なのが、上記のことをふまえた上での現場での微調整です。私が見たところ、多くのアングラーがワームチェンジはするものの、フックについては無頓着というケースが多く見られます。ワームを選ぶ際、フックも一緒にセレクトするようにできれば理想的でしょう!!

フックワイヤーの太さ(軸の太さ)を考える

最近は細軸や太軸など、様々な太さのワームフックが販売されています。がまかつではほぼ同じ形で、太かったり細かったりと多種多様なフックが発売されております。

細軸は太軸に比べて弱いというイメージがあると思いますが、刺さりだけを考えると最強です。太くなればなるほど抵抗が増え、フッキングの際の貫通率が下がってしまいます。

いくら太いフックだからといって、しっかり刺さらずにフックの先周辺だけで魚と格闘すれば、ハリは曲がったり折れたりするでしょう。それならば、細いフックでしっかりフッキングさせて、そのフックの一番強い部分で魚と格闘できた方が理想的なケースもあります。

近い所でパワーゲームというのなら(力も伝わりやすいので)太軸もアリですが、遠い所での繊細なゲームならば、細軸をセレクトするのも良いと思います。フックのワイヤーの太さも、理想の釣りを展開するための重要なファクターになるでしょう。

フックにも少しの気配り、こだわりを!

私は上記内容をふまえ、現在はがまかつ製品の「ワーム316」や「ワーム322」など、数種類を使い、日々理想のワームフックを研究しています。

ワーム316
バルキーなワームに装着しても確実にフッキングに持ち込めるエキストラワイドギャップが特長。ヘビーワイヤー仕様、近距離のパワーゲームに適する

ワーム322スリムスタイル
スリムなフォルムのワームにベストフィット。ライトテキサスやダウンショットなどライトリグに適し、ライトなタックルを使用時の確実なフッキング性を誇る

長い期間の中で色々なメーカー様のフックを使ってきましたが、今回ご紹介させていただいたがまかつフックの特長は、形状やその他の性能ももちろん良いのですが、凄く気に入っているのは硬い所です。ロックフィッシュを楽しむ際に曲がりやすいハリを使っていると、どうしてもフックポイントが甘くなってしまいます。気が付かないで使用しているとバラシが増えたり、ノリが悪くなって大物との距離を遠ざける結果にも繋がります。

フックは細かいアイテムですが、唯一、魚に直接触れる部分なので、これからも考えながら釣りをして行きたいなと、自分でも再確認しながら、まとめとさせていただきます。

[2012年3月初出、2017年9月加筆修正]

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PROFILE:佐藤 尚行

ルアー船EARNEST(アーネスト)ガイド。バストーナメントに6年間出場した経歴を持ち、海にフィールドを移した現在も新パターンの研究やターゲットの開拓に力を入れる。サンライン、ピュア・フィッシング・ジャパン、がまかつ、ティクト、メロン屋工房、和真メガネのサポートを受ける

 

※取材・テキスト/佐藤尚行

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