釣行記

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寒中にアツくなる 津軽海峡のマスジギング[下北半島尻屋沖の櫻鱒]

鈴木潤 2023年2月23日 更新

尻屋沖のマスジギングで良型のサクラマスが上がり始めた。多くのアングラーが夢見るサクラマスも、津軽海峡のジギングに限っては比較的手軽に狙えるターゲット。今後、2月末頃のトップシーズンにかけて型がよくなり、板マス級も期待できる。
※こちらの記事は2011年2月に掲載しました。

鈴木潤さんらが下北半島の尻屋沖に釣行したのは、2月6日のこと。6時に出船し、ジギングでサクラマスを狙った
 
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本命サクラマスにカラフトマスも混じる

朝のうちからコンスタントにマスがヒット。1本上がると、周りにもポンポンと連続で釣れることが多い

2月6日の釣果は35~55cmを船中38本、同日別船では60本釣れるなど、尻屋沖のマスジギングが好シーズンを迎えている。ターゲットとなるマスはサクラマスとカラフトマス。鈴木潤さんによれば、釣れるマスの種類は特に区別していないとのことだが、本命のサクラマスに、カラフトマスもいくらか混じる。

50cm級以上の大型になるのはほとんどがサクラマス。当地ではホンマスやママスとも呼ばれ、エサを飽食して体高のある、いわゆる板マス級もヒットする。一方のカラフトマスは30cm台の小型が中心。尾ビレに大きい黒点が散らばり、体色が青みがかっているのが特徴だ。

「あと、底の方のレンジでは、アブラメやソイのデカいのが釣れるんです。別に狙っているわけじゃないんですけどね。みんな、サクラマスは1本か2本釣れればいいやって感じで、ゲストに何が釣れてくるのかも楽しみですよ」

この日の最大魚は55cm。50~60cmで体高のある魚が1本釣れれば最高だ

ジギング初心者でも釣れるから面白い

青物に比べアクションはスロー。バラシも多いので、タックルは軟らかめが◎。80gからのジグを背負えるトラウトロッドなんかでもいい

マスジギングでは特別なテクニックや道具は不要。マダイジギングやタラジギングからの応用とちょっとの慣れで、初めての人でも十分楽しめる。使用するジグの重さは80~150gほど。青物のように激しいアクションは必要なく、またバラシを極力防ぐために、タックルはある程度軟らかいものの方が向いている。ライトジギング用タックルのほか、タイカブラ用タックルや、ある程度の荷重に耐えられるトラウトロッドなども良。リールも速巻き性能は不要、ふだんショアで使っているもので対応可能だ。

青物に比べるとアクションはかなりスローで、マダイのジギングに近いイメージ。ジグを止めると見切られてしまうので、レンジを大きく移動させないようにしつつ、ワンピッチジャークの要領でジグは動かし続ける。竿の曲がりを上手く利用してシャクり、ジグが跳ね過ぎないようにコントロールするといいそうだ。ヒットレンジは15~60mまでと広く、回収間際にヒットすることも。また、フォールでヒットする場合もあるが、フッキングが甘くなってバラしがちなので注意が必要。

昨シーズンは2月末頃から絶好調に突入しており、楽しみなのはこれから。「出船できるかどうかは冬の天気次第なのですが、3月上旬まではイケると思います。剥がれ落ちたマスのウロコで手が汚れるので、グローブの予備は2セットくらいあるといいですね。あと、寒さ対策に防寒着と温かい飲み物のポットは必携です。厚着で着膨れすると動きにくくてジギングでは不便なので、防寒を一枚脱いででもホッカイロの十枚貼りをオススメしますよ。ちょっとエコじゃないですけど安いカイロを買ってきて、体が暖まったら剥がせばイイんです」

サクラマス、カラフトマスのほかに、マゾイ、クロソイ、アイナメ、ヒラメなどもヒットする。この季節のジグに来る根魚は大型が多いので、そちらも楽しみ
マスは9人全員にヒットし、トップで9本の釣果。例年通りだと、これから2月末にかけてがトップシーズンとなるので、今季も期待できそうだ
●マスジギングの標準的タックル
ロッド:6~7ftのライトなロッド、リール(スピニングの場合):2500~4000(DAIWA)、C3000~5000(シマノ)、ライン:PE1.2~2号200m、リーダー:20~30Lb(5~8号)、ルアー:80~150gメタルジグ=メタルフリッカー(マリア)、TGベイト(DAIWA)、バンジーメタル(バスデイ)、メジューム(スミス)など

下北半島の東北端にあるのが尻屋崎。津軽海峡を流れてきた津軽暖流が太平洋に合流するため、色々な魚が集まる

 

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取材・解説/鈴木潤

PROFILE:鈴木潤

青森県十和田市のベルウッド店長。冬の季節は小川原湖のワカサギに三沢ナメタ、津軽海峡のサクラマスと雪上に海上にと大忙し。奥入瀬川に近いこともあり、アユや渓流ルアーなどの淡水系が大得意

 

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