山菜芽吹く春の渓 ルアー山女魚ハイシーズン[岩手沿岸トラウト]
今シーズンは雪シロが少なく、例年以上に順調なスタートを切った岩手沿岸河川の渓流域。ここのところあたたかい日が続いたことで魚の活性はさらに上向き、ルアーへの反応もよくなってハイシーズン目前の雰囲気になってきた!
※2015年4月掲載の記事です。
釜石周辺渓流トラウトルアーでヤマメ乱舞!
岩手県沿岸部は冬の雪が少なかったこともあって、3月の渓流解禁以来、安定して釣れ続けている。4月に入って春らしい日が続いたこともあり、ここにきて渓流魚の動きがさらによくなり、ルアーでも狙いやすくなってきた。
オヤマ釣具店(釜石市)の小山哲平さんは沿岸南部の渓流に釣行。この日は最高気温が6℃。冷たい雨の後で水温もいくらか下がって厳しい釣りが予想されたが、水中の渓魚達は元気にルアーを追ってくれた。
「ポイントは上流域を選びました。以前の釣行記でも同じことを言っていますが、春先の水温の低い季節は、冷たい水に慣れている上流域の魚の方が活性が高いことが多いんです」
いくらシーズンの進みが速いといってもこの季節の魚はまだ動きがニブいので、あまり速いアクションはNG。ルアーのスピードを落とし気味にして魚を誘うようにする。狙うポイントも淵周りや開きでも流れのあまり速くない所。瀬周りでも流れの緩いところであれば十分に魚が出る可能性がある。
水温が低いうちのヤマメは底の方のレンジでじっとしていることが多いので、使うルアーはシンキングミノーが中心。
「魚が上ずってこない今の季節に下のレンジを探るならPEラインが有効です。ナイロンに慣れている人が初めてPEを使うと扱いに慣れるまでがちょっと大変ですが、ルアーを深く沈めやすいので春の釣りを快適に楽しめます。柔軟なソフチューブトップの『カーディフNX』と組み合わせればフッキング率の問題もほとんどありませんよ」
ディープ狙いの定番アイテムは「スローに誘いたいときに特に有効です。渋い状況を打開できます!」
この日かなり良かったのがこちら。「アピールの強いキレキレアクション!そして驚くほどの水噛みの良さでオススメです」
釜石周辺は気仙川水系に甲子川(かっし川)、鵜住居川などなど小中規模の河川が多く、先行者がいたりコンディションが悪くても釣り場の選択肢が豊富なのも魅力。渓流ルアーが手軽に楽しめて、釣果にアブレることも少ないので、新たにトラウトを始めるアングラーも増えてきている。
新緑が芽吹き、すがすがしい春の季節は川を歩くだけでも楽しいもの。岩手沿岸のヤマメ、イワナはこれから4月下旬からハイシーズンを迎え、5月の連休に入るとプレッシャーがかかってちょっと釣りにくくなってしまうが、それでも釣りやすいシーズンが夏の高水温期までしばらく続く。
※営業時間=平日8~19時、土日祝日は4~19時、水曜定休。
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい
◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
甲子川中流域にほど近い釣具オヤマの若旦那。ロックフィッシュやヤリイカなど、陸っぱりから船釣り、渓流まで釜石周辺のあらゆる釣り物に詳しく、旬の釣りは自ら実釣テスト!東北各地への遠征経験も豊富
取材・解説/小山哲平
取材協力/釣具オヤマ(釜石市)TEL:0193-23-7754