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[シーバス入門ガイド 15]シーバス用ルアーのボディとリップの関係

2016年4月4日配信 【HOWTO】 【編集部】

ガイド14]で村岡さんにリップ形状の基本を解説してもらったが、今度は実際のルアーを例に挙げながらリップとボディの関係性を考えてみた。

ディープダイバーの前傾姿勢を作るための様々な方法

オフセットリップを付けたディープダイバーミノーが深く潜行するためには前傾姿勢を作る必要がある。前傾姿勢を作るための一つの方法が重心移動システム。

もう一つが、後方の浮力を大きくすることで前傾姿勢を作る方法。後方に重心がある固定ウエイトルアーでも、浮力の力で前傾姿勢にしてアクション性能を高めることができる。また、重心移動システム搭載ルアーの場合も、後方の浮力が大きいと迅速に前傾姿勢を作り、強制的に重心を前に移動させる効果が得られる。

上)「アスリートLD(ジャクソン)」、下)「シュガー2/3ディープ(バスデイ)」
ともにオフセットリップを装着し、重心移動で飛ばすタイプのディープダイビングミノー
「エルフ(ドリームウィル)」
後方重心のバルサミノーでありながら、後ろに浮力があることでスムーズな潜行を可能にしている
上)「ソルトピクス(エフテック)」
固定重心のシンキングミノー。大型のワイドリップで水をつかんでレンジをキープし、大きめのウォブンロールの波動でアピールする。
下)「アスリート9S(ジャクソン)」
固定重心のシンキングミノー。ナチュラルかつ安定したウォブンローリングアクションが特長
「月虫・激沈(ハルシオンシステム)」
固定重心のシンキングミノー。抵抗の少ない小さめのオフセットリップを採用することで飛距離を出しやすくなっている。また、オフセットリップの効果でリップが小さくてもブリブリとウォブリングして泳いでくれる
ハルシオンシステム
シーバスはもちろん、本流トラウトも魅了するオールラウンドモデル。
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後方浮力ボディが増えてきた理由は?

キャスト時は後方重心、リトリーブ時は前方重心に変化する重心移動システムを搭載するルアーがプラスチックルアーの主役になっている。

ボディ形状は、以前はボディの頭側に太い部分があるリアルな魚型のミノーがほとんどだったが、最近は魚の形にはこだわらず尾側が膨れた形(ティアドロップ型など)のボディが増えてきている。

前方に浮力があるボディは魚の形に近いリアル感を出せることと、ボディが受ける抵抗などによりウォブリングアクションを出しやすい利点がある。

後ろが太く後方に浮力があるボディはリアルな魚のボディラインは作りにくいが、前傾姿勢を簡単に作りやすいのが最大の利点。重心移動システム搭載ルアーでも着水してすぐに前傾姿勢を作り、アクションレスポンスを向上できる。ウォブリングなどのアクション性についても、オフセットリップの形状を工夫するなどしてカバーできるため、魚型のボディにこだわらないルアーが増えているのだ。

上)「K-TENブルーオーシャン(タックルハウス)」
前方に浮力のある魚型ボディ。マグネット重心移動システムにより挙動をコントロールする、元祖重心移動ルアー。長年愛用されるスタンダードスタイル。
下)「ima ハウンド125(アムズデザイン)」
後ろに浮力を持たせたティアドロップ型ボディ。重心移動システムと浮力により、重量を増やさずに高飛距離を可能にした。リップは前方に配置することで、リップを小型化しながらアクション性を高めている

アスリートミノー間でモデルによる違いを比較

「アスリート115MDS(ジャクソン)」
「アスリート12SS(ジャクソン)」
ともにほぼ同じサイズのシンキンクミノーながら、リップ形状により潜行深度が若干異なる。ミッドシンキングのMDSはセミロンググリップにより約1.5m潜行。SSは約1mなので、リップ形状の違いで50cmほど狙うレンジが異なる
「アスリート14SS(ジャクソン)」
「アスリート12SS(ジャクソン)」
同モデルのサイズ違い比較。ボディに合わせてフックなどを調整しているほかは、基本的には同じバランスになっている

※解説/村岡博之

タックルハウス
誰よりも、遠くへ。どのルアーより広範囲を。
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