テンヤ、ジグ、エサ釣り…色々楽しめる亘理沖の大型クロソイ
年間で最も水温が下がって多くの魚が食い渋る2~3月ですが、そんなときに面白くなるのが浅場に乗り込んでくる根魚釣り。仙台湾ではマダラ、スケソウにクロソイなどが、産卵などで浅場の岩礁、漁礁に群れてきます。エサ釣り、ジギングなどライトタックルで良型根魚の釣りを楽しめる好機。針生秀一さんのリポートです。
※2017年3月掲載の記事です。
水深20m前後の漁礁がいまの好釣り場
亘理荒浜港「拓洋丸」ではメバル、カレイに人気が集まっていますが、近場のクロソイも期待の時期。そこでリサーチと2月20日に出船しました。
エサ釣り、ジギングに、ひとつテンヤのタックルを用意して乗船。箕笹船長、菊池船長に樋渡さんの拓洋丸スタッフと、茨城県笠間市から拓洋丸に通う佐藤さんのメンバーで午前6時に出船しました。
30分ほど走って到着。無風でナギの絶好の朝マヅメです。まずはエサ釣りからと胴突2本バリの仕掛けに冷凍イワシのエサを刺します。皆さん、サンマ切り身、活きウグイの銀兵、ホタルイカ、ドジョウにシラウオなど、エサは各自いろいろ。水深20mの魚礁から菊池船長の操船で投入です。
すぐに樋渡さんが30cmクラスのクロソイを釣り、続けて20cmほどのクロソイですが「メバルかと思った(笑)」とリリースしています。私にも30cmのクロソイが釣れてきて、若干小振りながらクロソイが固まってきているのを確認できました。
すると箕笹船長の竿が大きく曲がってタモが用意されています。40cm級のクロソイがダブルでタモ取りされ、続けて佐藤さんにも同サイズとクロソイ連発。これなら型も申し分なしですね。
64cmの大物クロソイがヒット!
小移動を繰り返して水深20~30mラインに点在する漁礁を攻めます。私にクロソイとアイナメのダブル、続いてマダラも掛かってきました。樋渡さん、箕笹船長にも60~80cmのマダラが釣れてきます。
今年の仙台湾では浅場のマダラの魚影が薄い感じだったのですが、こんな近場の魚礁で固まって釣れてきたのは驚きです。エサはどれにも食ってきていて、「釣れるときはエサを選ばないね(笑)」と箕笹船長。
すると箕笹船長の竿が激しいアタリから大きく引き込まれています。これは大型マダラか?底から離してからも強力に突っ込んできています。
菊池船長がタモを構えて水面に見えてきたのは、でっかいクロソイです!タモ取りして計測すると64cm、3.96kgというサイズ。マゾイなら60cm級を随分見ていますが、クロソイの64cmは初めて見ましたよ。かつて志津川「三浦屋」の神棚のところに貼ってあった大きなクロソイの魚拓。あれも同じくらいのサイズでしたが、実際の現物は大きな口で迫力があります。銀兵をバックリと一飲みでしたね。続けて佐藤さんも45cmと大型クロソイが連続です。
樋渡さんがインチクに替えてクロソイを釣ったので、私はひとつテンヤにチェンジ。「ビンビンテンヤ」のオレンジ8号の重めを選び、エビを刺して潮上前方にキャスト。
着底を確認して大きくシャクリを入れます。フォール時のラインが止まる感じで、次のシャクリでググッときました。ドラグが滑り出してゴンゴンという引き込み。35cmほどのクロソイをタモに収めます。続けてアイナメが連続でヒット。エビにアイナメは好反応です。
大きなアタリから漁礁に持ち込まれてしまい、引き出せずにラインブレイク。これでジギングに変更します。まず青森マダイで人気のドラゴンネイル62gをセットして投入します。
ドラゴンネイルは独特なフォールアクションをします。それでタナを取ったら定速巻きというのが基本的なメソッド。底から10mのレンジで、落として定速巻き上げの繰り返し。タイラバと同様な釣り方ですね。巻き速度を色々試して誘います。
数回往復して、少し速めに巻いてくるとコツコツというアタリ。そのまま巻き続けるとグーッと引き込んできました。竿先が持ち込まれるまで巻き続けてフックアップ。これも40cmほどのクロソイです。箕笹船長はクロー系ワームのダウンショットリグで、佐藤さんはスローピッチジグでクロソイを取り込みます。
胴突き仕掛けのエサ釣りに渋ってきていた時でしたが、ルアーのアクションには良い反応です。最後の流しでもドラゴンネイルでマダラを釣って12時に沖揚がりしました。
佐藤さんは35~45cmのクロソイを11匹。「ソイ釣りでツ抜けは驚きましたよ」45Lのクーラーが満杯です。今回は菊池船長に操船を任せて釣りに専念した箕笹船長も11本のクロソイにマダラも3匹。樋渡さん、私ともにツ抜けして、船中40匹を越えるクロソイが上がりました。マダラ、アイナメも多数加わって良い釣果のリサーチでした。
「拓洋丸」のクロソイ船はリクエスト出船。HPの予定をチェックしてトライしてみてください。今年も良い感じですよ!
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船釣りを中心に、防波堤や河川の小物釣りなど、なんでもこなすオールラウンダー釣り師。全国各地の釣りと釣り具の知識が豊富で、釣りの生き字引的存在。泉区のロックバーラグ(Rag)オーナー。シマノフィールドモニター
※取材・テキスト/針生秀一