根魚乱舞!活きメロウドのメバル五目
亘理・鳥の海沖で活きたメロウド(イカナゴ)をエサにしたメバル釣りが始まっている。活きメロウドを確保できる早春限定の釣り物だが、活きエサが大型クロメバルの食い気をそそり、ゲストのバリエーションも豊富。激レアなゲストも登場!
季節は春となり暖かい日も多くなってきたが、地上より遅れて変化する海の中はこれからも水温が下がっていく。低水温時に群れで固まる習性を持つクロメバルはこれからハイシーズンに突入する。
「生きたメロウド餌なら、クロメバルの大型ばかりを選んだように釣れます。アイナメやクロソイなども食ってくるので、お客さんに人気がありますよ。サビキ仕掛けでも釣れますが、大型を釣りたいなら素バリ仕掛けが一番ですね」と語るのは、第五大海丸の山川大海船長。
亘理港を午前6時に出船し、一時間程走って水深50mラインへ到着。海底には粒根が広がっていて根魚には絶好のポイントだ。
エサのメロウドは大船長の山川育夫さんが網で捕獲したもの。このメロウド、海の中に大量にいるようでも生け捕りにするのは非常に難しく、技が必要。水面下に群れが浮いた瞬間だけがチャンスで、一日中走り回って全く捕れないこともある貴重なエサ。船の生け簀より手元のバケツへ少しずつ移して大切に使おう。
私が使用した竿はがまかつから新発売の「チャンネルマーク300-50」。アタリを的確に読んで多点掛けを狙ったり、軟らかい穂先で違和感なく食わせるクロメバル釣りにもベストマッチの1本だ。また、魚が掛かってからの巻き上げ時もしっかりトしたパワーがあるので、船釣りでは魚種を問わず汎用性がある。
仕掛けは素バリ仕掛けで、がまかつの「船六目胴突き仕掛」と「みちのく五目仕掛」を使用。どちらも3本バリ。
「ハリス4号?太過ぎて食いが悪いのでは?」
と思われるかもしれない。確かにクロメバル釣りでは細いハリスを使用した方が食いが良いとされている。しかし、泳ぎ回る活きエサを使用した場合は細いハリスは絡んでしまう。太目を使用しても活きエサの魅力があるから食い気は落ちない。アイナメやクロソイなどの大型がきても十分対応できる号数の選択をしよう。
メバルのほか、ソイ、マダイ、アコウ、アジ、サバの6魚種をターゲットにした船用胴突き仕掛け。ハリはがま改良チヌを使用。枝間70cm、ハリス50cmの設定。
「みちのく五目仕掛」
捨て糸仕様の3本バリで根掛かりが多発するような根周りにも対応できる、東北根魚、ヒラメ用仕掛け。ハリはチヌ(黒)。枝間100cmでハリス50cmの設定。
※メーカーはいずれもがまかつ
期待通り!大型のクロメバルが連発!!
メロウドの口先にハリを刺して仕掛けを投入。粒根のポイントであれば、着底させた後、底から1m程の棚で仕掛けをキープ。余計な誘いは不要で、メロウドの自然な泳ぎに任せるのが一番食いが良い。
「ブル、ブル」
早速アタリが表れた。強い穂先の振幅から良型を予測。少しだけ追い食いを待って電動リールをON。竿先で敏感にアタリを捉えていた竿が胴を曲げる。私の1投目は1匹だったが大型。2投目はダブルで釣り上がった。
そして、他のお客さんも良型クロメバルを連発。まれに魚が海底から5m程浮いて群れる時もあるので少し幅広く探ってみるのも有効。しかし、魚が掛かってから竿を大きくあおったりするのは群れを散らしてしまうので避けよう。
後半の時間は、天然の粒根から人工漁礁のポイントへと移動。すると、アイナメやクロソイなどの大型根物も浮上した。もちろん仕掛けとエサは変更なし。
そして珍しい魚が私にヒット。ソイ類のようだが、船中誰も分からず…。釣り河北編集部に写真を送信して問い合わせると「ゴマソイ!激レアですよ」とのこと。
根魚の万能エサ「メロウド」は海の状態などによって使用できないこともあるので、大船長によるメロウド捕獲成功の際には即刻の釣行を!
■TEL:0223-35-3317
亘理・荒浜漁港より連日出船中。本業の漁師経験も豊富な山川育夫大船長と大海船長の親子2代で任せて安心!活きメロウド五目船はエサ付き8,000円。エサは多めに確保しているが、漁次第なので在庫のあるうちにお早目に。例年通りなら3月一杯は可能性あり。活きエサが無い場合は冷凍メロウドで狙う(活きエサには及ばないがこちらも食いは◎)
カレイ釣りのトーナメンターとして活躍しながら、ヒラメ、メバル、マダイ、深海などの各種船釣りにワカサギ、渓流までなんでもこなすオールラウンダー。がまかつ、山豊テグスフィールドテスター、マルキューフィールドモニター。福島市在住
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※取材・テキスト/菅野 順也
※取材協力/第五大海丸(宮城・亘理荒浜漁港)