釣行記

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イカジグで釣る三陸の冬至スルメ

大坂 章 2021年3月25日 更新

岩手県沿岸ではいま、戻りの良型スルメイカがよく釣れている。毎年、冬至の頃に釣れることから「冬至スルメ」と言われるこのイカを、最近流行りのイカ用メタルジグで狙ってみた!※2014年1月掲載の記事です。

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北上回遊で肥ったスルメイカがターゲット!

夏がシーズンのスルメイカですが、三陸では「冬至スルメ」と言って、冬のこの時期に大きいスルメイカが釣れます。今年は夏のシーズンがそれほど良くなかったのですが、冬になってからスルメが好調に釣れており、市場に10トン、20トン単位で水揚げされる日もあるほどスルメがいっぱい居る様です。普通のイカサビキででは100杯オーバーが続出し早上がりする事もある様で、その位居るのならジグでも十分釣れるはずとイカジギングにチャレンジする人がここ三陸でも増えています!

そういう自分も今年からイカジギングを始めた1人です。実は昨年イカサビキでも10杯程度しか釣れないときに無謀にもチャレンジして、完全ボウズを喰らっています。それでも今年の釣れっぷりは間違いなく釣れるだろうと宮古にイカジギングに再チャレンジし、いきなり50杯の釣果が出てしまって一気にはまってしまいました。

イカジギングに使うイカジグですが、この釣りの先駆者であるコモジグの薦田さんが作った、「コモ イカジグエボ」と「イカジグスリンキー」が専用で出ていますので、このジグを使ってイカジギングをしています。

三陸のデカスルメに満足げな薦田さん
※コモジグについて詳しくはKOMO公式ページ
http://www.komo1091.com/

その薦田さんから三陸で一緒にイカジギングをしませんかというお誘いを受け、12月22日に大船渡の綾里小石浜の億幡丸にて薦田さんをお迎えしてイカジギング釣行会を開催いたしました。

前日まで発達した低気圧の影響で波が非常に高く出船が危ぶまれましたが、何とか午後には湾内で出船出来る位に治まり、無事出船出来ました。暗くなる前の3時半の出船で越喜来湾口付近のポイントへ着き、船長がアンカーを入れて準備をしている間に薦田さんに簡単に釣り方をレクチャーしてもらいました。

アンカーが入り準備が出来た所でいよいよ皆さんで実釣り開始です。水深は70m。まだ明るいので船のライト無しでの釣りです。自分は「イカジグエボ70g グローピンクストライプSP」で釣り始めます。幸先良く船中1杯目のスルメが開始早々に上がりますが、それからは何も釣れずに暗くなり船のライトが点灯されます。

ライトが点灯ししばらくするとアタリが出始め、船中あちこちでポツポツとスルメイカが上がり始めます。始めのうちは底付近にアタリが集中していましたが、50m、30m、20mと中層で釣れる様になり、また渋くなると底という感じで船中誰かは釣れている状態になりました。

自分は周りが釣れている中アタリは出せるのですがバラしが多く、アタっても乗らない乗っても途中でバレるという1人スランプに陥って数がそれほど伸びません(汗)。薦田さんは順調に数を伸ばしていました。

ここで一度ポイントを変え水深85mのポイントへ移動します。移動のついでにジグを「イカジグスリンキー75gグローレッドヘッド」に交換。この移動が吉と出て底付近にイカがたくさんいる様で底に落とせば1投1杯のペースで釣れます。ただ水深+流される分で100m以上ラインが出ており、大きいスルメイカを100m以上先から引き上げるのは結構疲れます。底だけではなく中層でのヒットもあり、その層を見付けて手返し良く釣る事が数を伸ばす秘訣だと思います。

イカの集まるポイントでは好ペースに数を伸ばした

途中自分にアタリが遠くなる時も薦田さんはコンスタントにアタリを出し釣っていました。21時まで釣って薦田さん70杯、自分40杯と見事に差が付きました。船中では中層を上手く釣った人で50〜60杯。イカジグの上にスッテを付けていた人で70〜100杯と大満足の釣果に恵まれました。

イカジグの上にスッテを付けると、群れが濃いときは一度に2杯上げられるので数を伸ばしたい時には有効です。ただ、冬至の頃の大きいスルメはそれ以上スッテを増やすとスルメが重いので上げるのが大変になります。

このサイズがダブルで乗るとそれだけで上げるのも大変

釣り方は底を取り、ワンピッチで3回くらいしゃくったら止めて、竿先に出る変化でアタリを取り、掛けるのですがこのアタリは繊細なので先が敏感な専用ロッドか一つテンヤ用のロッドがオススメです。基本的にワンピッチや早巻き、シェイキングなどの誘いを入れ、その後、止めた時にアタリが出る事が多いです。群れが濃いときは投入時のフォールだけでラインが止まり乗る事もあり、誘いの後の止めからのフォールで掛かる事もあります。

掛けたら巻き上げです、スルメイカは重く、ドラグを締めすぎると身切れのリスクが高くなるし、ドラグを緩めると上がるのが遅いというやり取りの難しさもあります。最後にジグのカラーですが、スルメイカに関しては夜光カラーが効きます。しばらくアタリが無い時、一度巻き上げて船のライトに当てて蓄光させて投入するとすぐアタリが出るという事が多々ありました。

繊細なアタリを取って乗せ、深場からでもバラさないように絶妙な巻き上げが必要

三陸の冬至スルメを狙うイカジギング。例年、年内から1月中旬位まではスルメが釣れるそうなので、それまでは楽しめそうです。スルメイカがいっぱいいる今の三陸。イカジギングにチャレンジしてみましょう!

釣って楽しい、食べて美味しいスルメイカ。釣りたてのイカ刺しとビールは最高です(笑)

肉厚な型揃い!スルメイカはレシピのバリエーションも豊富。
【こちらも参考に!】お料理レシピ
スルメイカの下準備
スルメイカの肝のルイベ
スルメイカのゴロ焼き
スルメイカの和風サラダ
今回、イカジギングでお世話になった遊漁船
億幡丸(岩手県大船渡市・綾里小石浜漁港)
松川船頭TEL:090-9035-3801

※同じ港でイカジグもやっている遊漁船
やまきゅう龍神丸(岩手県大船渡・綾里小石浜漁港)
瀧田船頭TEL:080-1811-3222

【使用タックル】
■ロッド:メジャークラフト KGONE KGE-B702NS/st
■リール:ABU Ambassdeur モラム3601MAG+スタジオオーシャンマークハンドル
■ライン:サンライン スーパーブレイド5 0.8号200m
■リーダー:サンラインポケットリーダーフロロ3号
■ジグ:KOMO イカジグエボ70g、イカジグスリンキー75g

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PROFILE:大坂章

陸前高田市内の気仙川流域に育ち、アユ釣りや渓流釣りを得意とする上州屋新盛岡店スタッフ。海のルアーなども大好きで、三陸の青物やロックフィッシュなど、小物から大物まで色んな釣りに挑戦している

 

※取材・テキスト/大坂章
※取材協力/上州屋新盛岡店(岩手・盛岡市)
■新盛岡店公式ページアドレス
http://www.johshuya.co.jp/shop/shop.php?s=114

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