東海林誠の東北投げ釣り徹底ガイド 2投目 キス釣り感覚の投げイシガレイ!
2投目 キス釣り感覚の投げイシガレイ!
プレミアム連載:東海林誠さん
※この記事はプレミアムメールマガジンで2013年9月に配信したものです。
9月に入り、猛暑もようやく一段落…。宮城も朝晩はだいぶ涼しくなってきましたが、水温の低下とともに、これから面白くなってくるのが、サーフやサーフに隣接する漁港でのイシガレイの数釣り!
カレイのシーズンは、一般的には10月~翌5月くらいですが、じつは9月は、大型狙いにはまだ少し早いものの、25~30cmクラスの中型(♂)が1年で最も釣れる、数釣りの時期なんです!まれに40cmUPも混じり、他に、マコガレイやイシモチ、シタビラメ、大型のマゴチなども良く掛かります!
一般的にカレイ釣りと言えば、三脚に竿を3本並べての『置き竿』が定番ですよね!? しかし、9月のこの時期にオススメなのが、竿1本を手持ちにして、キス釣りの要領で誘う『引き釣り』なんです!
釣り方は至って簡単で、出来るだけ遠投したら、あとはゆっくりサビいてくるだけ!置き竿と違って、アタリがあってもすぐには巻き上げず、キス釣りみたいに連掛けを狙っちゃいます!潮止まりの時間帯はあまり期待できませんが、魚影が濃い時には、ハリ数を3本にすると1投で3枚、つまり『トリプル(3連)』で釣れてきたりします(笑)
普段のように、タックル×3セット分を収納するロッドケースやリュックなどの重装備も不要!用意する釣具も、竿1本+リール1個+テンビン数個に、キス用クーラー1つと最小限で済むうえに、三脚を使わないので、釣り場が混んでいなければポイント移動も容易になるという利点があります。 ※自分は7~8年前から、大会時以外はほとんどリリースしていますが、釣れたカレイを全てキープするなら、クーラーは大きめのものが良いかもしれませんよ!
竿1本のカレイ釣りにハマったのは15年くらい前。奥松島で開催された『県民釣り大会(主催:県釣協)』に参加した時でした(※ちなみにこの大会は、毎年9月第一日曜日に開催され、震災前まで16回開催されました)。当時、大会で使用できる竿は一人1本。奥松島一帯の岸(ショア)から、時間内に釣った対象魚(カレイ、アイナメ、キスなど)のサイズを競いました!
会場の設営や受け付け、参加者が釣った魚の検寸など、大会運営をお手伝いしていたので、実際に竿を出したのは2時間ほど。当時は参加者も多く、風景写真を撮りながら各漁港を回ってみると、港内や防波堤は、チョイ投げや探り釣りなどの釣り人でいっぱい。
釣友が先にやっていたので隣に入れてもらい、PEライン1.5号で120mくらい投げ、ゆっくり引いてくるとすぐにアタリがあり、1投目から30cm前後のイシモチ(ニベ)やイシガレイが次々にヒット!結局、実釣2時間、イシモチ&マゴチ混じりで23~35cmのイシガレイが10数枚釣れました!翌週も朝から同じポイントに!朝イチからやって釣れたカレイは30枚超!他、イシモチ10数匹、マゴチも40~50cmが10匹と、まさに入れ掛かりの爆釣でした!(笑)
この釣りは、根掛かりが多いポイントでは高切れのリスクがあるためあまり有効ではありませんが、フラットな海底なら効果抜群!さらに、PEラインを使うため、アタリが竿先にビンビン伝わるので、かなり楽しめます!
タックルに関しては、遠投重視のため、標準オモリ負荷30~35号の並継竿+投げ専リールがベスト!道糸はPE1.2~1.5号に、2~7号のPE力糸、または3~12号のナイロン力糸を繋ぎます。※一度、試しに0.6号のキス用極細ラインでもやりましたが、大型のマゴチ?らしき魚にラインを切られ止めました…(>_<)
27~33号のL型固定テンビンに、自作の3本バリ仕掛け(モトス8号&ハリス4号&ケン付マルセイゴ14号/ハリ間50cmくらい)をセット。エサはイワイソメを4cmくらいにカットしたものがベストですが、細めのアオイソメや太めのジャリメ2~3匹掛けも有効です。
遠投してリールをゆっくり巻くだけではありますが、カレイはカケアガリに群れている事も多いので、リールを巻いてきて抵抗を感じる所があれば、少し待ってみても良いですね!また、サーフでは日没~夜釣りでイシモチ(ニベ)が数釣れる時期なので、これを狙ってみても面白いと思います。ベタ凪ぎ&満潮の好条件なら、上記と同じ釣り方でイシモチの爆釣を体感出来ますよ!
震災前の9~10月は、時間が空いた時によく通っていて、5本バリのキス仕掛け使用の引き釣りで、半夜で50匹超のイシモチを釣った事もあり、5本バリに5匹釣れてきた事もありました(笑)。時期的には中小型が多いですが、まれに35cmUPも混じります!
10月以降は、イシガレイの50cmUPが狙える時期ですが、たまには手持ち竿1本で大物を狙ってみてはいかがでしょう!
とうかいりんまこと。家業である米穀店の仕事と育児の合間に、せっせと釣り場に通う、投げ釣りマスター。北は青森から南は愛媛や有明海まで、大物にかける情熱が足を釣り場に向かわせる。仙台広瀬キャスターズ所属