釣行記

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北三陸ロックフィッシュガイド2017初秋版

大沢 和輝 2021年9月9日 更新

三陸のロックフィッシュがいよいよ盛期。昨年に続き2回目となる、「陸っぱりロックフィッシュin野田村 2017」の開催日(2017年10月15日)も迫ってきました。こちらでは、現地在住のロックフィッシュアングラー大沢和輝さんに岩手県北の現在の状況と釣り場について紹介していただきました!

※2017年10月時点の記事をそのまま掲載しています(大会は盛況のうちに終了しました)

今回のレポーター大沢和輝さん。北三陸のアイナメもいよいよスポーニングシーズンを迎える
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ハンター塩津解説 磯ロックのシーズナルパターン

時化気味のコンディションの中 黒崎漁港周辺磯からプラスタート

2017年10月15日にワタクシ大沢の地元で開催されます「陸っぱりロックフィッシュin野田村2017」。今回はそんな野田村での大会プラクティスをピュアフィッシングジャパンテスターであり、アイナメのスペシャリスト宮古市在住の佐々木健太郎氏と取材してきた様子を書いていきたいと思います。

取材を行ったのは9月下旬、台風後からずっと続いていた濁りとウネリが収まる前に再び波が高くなってしまった状況。最初に選んだエリアは、大会競技エリアの最南の黒崎漁港南側の、遊歩道から狙えるお手軽な磯場からスタートしました。

この磯場は手前側に無数の根が点在し、波を避けてくれる事と、シャロー、ミドル、ディープと色々なシチュエーションもある事から、魚のポジションを把握するのにもってこいの場所。更に時期的にはまだ早いのですが、アイナメのネスト、そしてアフターの個体が着く、アイナメが生息するには申し分ないシチュエーションのポイントです。

また、この日は南側からの波が高かった事もあり、安全面を考慮。外海に面した場所は危険を伴う為、岩により波をプロテクトできるワンド奥や岩裏など、無理をせずに攻める事にしました。

しかし、もともと外海に面した場所が多く、普段ならコレぐらいの波はものともしない北三陸のアイナメもこの日は様子が違い、ストラクチャーにタイトに着き食い渋っている様子。

最奥のワンドで多数のバイトは得るも、なかなかフックアップせず二人ともかなり苦戦。結局、釣果を上げることが出来ず、見切りをつけ移動。

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場所を移動しながら釣れるパターンを探す

この時期の北三陸のパターンでは餌を捕食する為にフィーディングで差してくる砂地がらみのシャローの根周りが一番の有望なポイントになるのですが、ウネリと濁りのため釣りにならず、隣接した黒崎漁港北側の磯場へ移動。しかし、ここではノーバイト。

更に移動し、釣りになりそうなポイントを探しランガン。

次にエントリーしたのは堀内漁港南側のゴロタ。

ここで1ozテキサスにパルスワーム4インチで沖を攻めていた健太郎氏に待望のヒット!!!

沢堀内漁港

サイズこそ小さいですが、貴重なヒント。その後、ワタクシにも多数のバイトがありますが、すっぽ抜けやショートバイトのみ。

単にワタクシの腕が無いだけというのもございますが、大会中のモチベーション低下は最大の敵。魚が食い渋ってるだけだと自分に言い聞かせ、ひたすらキャストするもノーフィッシュ。

バイトは強く出たりするのですが、重さが乗らない。

かなり苦戦をし、さらに移動。

途中途中めぼしいポイントを撃つも、魚の居る場所、居ない場所がハッキリと別れ、更にお互い良型のアイナメのバラシも続き、打開策が見出せないまま、南エリアに見切りをつけ、一気に北の本波漁港まで車を走らせる。

も、やはりこちらも時化。釣りにならないまま、時間だけが過ぎて行きます。

作戦会議で狙いを絞り、40UPアイナメをキャッチ!

ホームフィールドの北三陸ですが、2人で相談します。恐らくワタクシの〝北三陸のアイナメはウネリの中でも口を使う〟という固定概念が完全に邪魔をしている。そんな気もしつつ、更にデカい個体が釣れる場所のみを選びランガンしていました。「大会当日は魚を出せなきゃ意味がない」という事でここで作戦会議。

健太郎氏「9月後半の初秋とはいえ、いまは海水温はまだ20℃と夏を引きずっている状況みたいだね?」

大沢「ですね。。」

健太郎氏「南側からのウネりが入り、その影響からかアイナメは中々口を使ってくれない。そして、実際にバイトがあったのは、うねりをかわせる北面に位置するエリア、もしくはうねりをプロテクトしてくれる沖防波堤や沖テトラがあるエリア」

健太郎氏「うねりをかわせるエリアのシモリ根の際には単発的にアイナメが居着いていたけど、同エリアで連発する、ということはなかったよね?」

大沢「ですね!このウネリさえ無ければ今日回った実績ポイントで釣れるんでしょうけど、今日は大沢の釣りが機能しない日なので、ストラクチャーのピンの居着きか、さっき健太郎さんが言ったプロテクトできて沖にテトラや沖堤防があるシャローが良いと思います!個人的には繊細な釣りは苦手ですが、、、(笑)」

というやりとりの後、いくつか候補がある中、選択したポイントは普段からそこまで大型の個体は出ないのでスルーしがちな堀内漁港とまついそ公園の間に位置するゴロタ。

沖テトラでブロックされ、更に左右を堤防に囲まれていて波を回避できるゴロタのシャロー。ここならイケる!そう思い、フィールドに合わせたタックルを準備。

ここでフィーディングを狙う健太郎氏のタックルは、ロッドは長さを生かしたロングキャストができ、遠投先でもリグを操作しやすく更に、根掛かり回避能力が高い「ロックスイーパー962EXH-F」。PEラインやファイヤーラインにタングステンシンカーを使用するとボトムタッチ=魚のバイト?と勘違いするほどの感度があると言う新製品の剛竿スピニング。

リールは広範囲を探るのに最適なスーパーハイギアの「レボロケット」

ラインは「スーパーファイヤーライン」0.8号。飛距離を出しやすく、伸びが無いので感度が良く遠投先でのフッキングもしっかり決まる。リーダーは根擦れに強い「バニッシュレボリューション」12Lb。

ルアーは強波動で広範囲の魚にアピールし、空気抵抗が少なく飛距離を出せる「Tテールシャッド3.7インチ」。カラーはベイビーイール。
※ラメによるフラッシングをナチュラルに見せる為、当日の海水色と同系カラーをセレクト。

ロックスイーパーリミテッドNRS-962EXH-F」(アブ・ガルシア)
ハンター塩津モデル最新機種は最強のロングスピニング。エクストラへヴィーのパワーと9フィート6インチの長さで遠くを狙い撃ちしつつ、大型根魚を根から引き出すことができる。ただ硬いだけでなく操作性もあり、磯、堤防の多様なシチュエーションで高い能力を発揮する

Abu Garcia(アブ・ガルシア) ロックスウィーパー NRS-962EXH-F LIMITED CO-2.
Abu Garcia(アブ・ガルシア)
ハンター塩津モデルのロックスイーパーリミテッド最新ロッド
レボ ロケット」(アブ・ガルシア)
ギヤ比7.0:1のハイギアスピニング。ラインスラックを取って素早くアクションに移行し、回収~キャストの手返しUPにも貢献
アブガルシア(Abu Garcia) スピニングリール REVO Rocket 3000MS.
Abu Garcia(アブ・ガルシア)
コストパフォーマンスにも優れたハイギアスピニング
スーパーファイヤーライン」(バークレイ)
ロックフィッシュでもおなじみ、独自のコーティングにより飛距離と耐久性を高めたPE系ライン。遠投性重視で0.8号を使用
Tテールシャッド3.7インチ」(バークレイ)
波動とボリュームでロックフィッシュを寄せるアピール力のある3.7インチのTテールシャッド。ベビーイールはナチュラルなフラッシングでバイトを誘えるカラー
バークレイ  ワーム  Tテールシャッド 3.7インチ PBSSTTS3.7-BE ベイビーイール
Berkley(バークレイ)
適度なフラッシングで誘うナチュラルカラー

ワタクシのタックルはバイトが弱い事と居着きの個体が視野に入る事から繊細なティップの「シューティングサーフ96(ノリーズ)」。そして、普段から釣りのテンポが速いワタクシは「ツインパワーXD C3000HG(シマノ)」と少しギヤ比の低いモノを選択。

ラインは居着きの個体に口を使わせたいのと糸の浮力を使って引き波でサスペンドさせる為にPE1.2号。

シンカーは「インターシンカー(オーシャンルーラー)」14gに「リングマックスバス3.6インチ(ノリーズ)」。カラーは食い渋った時に胸焼けしない程度の弱めのカラーでもあるバンドウカワエビを選択。

2人とも追い込まれた中、各々自身が考えるこの状況での最高のセッティングで釣りをスタート。

開始早々、健太郎氏のロックスイーパーが弧を描く。

待望の40up!!フィーディングの個体としては痩せているものの、この日苦労して苦労してようやく辿り着いた1つの答え。この1本は本当に嬉しい1本でした。

その後もサイズは小さいながら追加する健太郎氏。流石の一言。

ワタクシは岩と岩のスリットやストラクチャー周りを丁寧に探り、引き波でサスペンド気味に止めてフォールで待望のナイスバイト!

こちらも痩せては居るものの40up!!!

お互いバラシもあり、辛い状況の中、最後にアジャストし良型のアイナメをキャッチし、小さいながらもアイナメを追加して大会エリアのプラクティスを終了。

生憎の時化で実績のあるエリアを撃てなかったのは残念でしたが、魚自体は入っているように感じました。

恐らく波が無い状況なら砂地がらみのシャローにフィーディングの個体。そして、磯場のミドル、ディープエリアでもスポーニング前の接岸が徐々に始まって来ていると思われますので、ディープ隣接の沖根などにも着き始めると思います。

しかし、大会当日もこういったシチュエーションになる可能性はゼロではありませんので、そういった場合は波を避けられる様なストラクチャーに依存している傾向が強く、そのストラクチャーを丁寧に撃ちながらランガンして大型の個体を拾っていく釣りの効率がいいかもしれません。

また、波を避けられる様なポイントでも、ピンで波を避けているような岩裏というよりは、エリア全体で波を避けている場所の方がアイナメからの反応が良かった。というのが取材当日の我々が導き出した1つの答えでした。

大会当日まであと半月程。この時期は半月で状況がかなり変動する為、更に上向いてくると思われますので、大会当日のみなさんの釣果が楽しみでなりません!

以上がプラを行い直にフィールドで感じた現状です。是非参考にしていただければと思います!

野田村ロックフィッシュ大会エントリー受付中!

野田村のロックフィッシュ大会も募集定員まではまだまだ余裕がございます。「大会公式ページ」よりエントリーもOK。そして、ワタクシに連絡する方が楽という方は大沢個人に直接連絡を頂ければ代わりにエントリー受付をやりますので、facebookのメッセージ等で宜しくお願い致します!

最後になりますが、大会プラの次の日。健太郎氏は再現性を確認するために宮古で同シチュエーションで釣行し、良型のアイナメをキャッチ!やはりこの時化の日のパターンは再現性があり、他のエリアでも通用するみたいですよ!!!

翌日、健太郎さんが地元宮古で釣り上げたアイナメ!これから天候が安定してくれば最高のシーズンになる
こちらは夏の季節に健太郎さんが釣った50UPアイナメ。ベイトをたっぷり捕食した、夏らしい見事な魚体だった

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※画像・テキスト/大沢和輝

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