ロッドプランナーのひとり言[第1回]
バレーヒルのロッド開発者、藤井伸二さんの新連載がスタート!サイファリストHRXシリーズの開発秘話や様々なものつくりへのこだわりを語ってもらいます。
ロッドプランナーのお仕事
この度、「ロッドプランナーのひとり言」と題して連載を始めることとなったバレーヒルで主にロッド開発をやっている藤井と言います。
実は以前に某雑誌にてコラムを5年間ほどやっていたことがあり、新たにこういった連載を書くのは4年ぶりとなります。私自身ロッド開発が主な仕事ですので、基本的に連載内容もロッドに関わる話が多くなりますが、単なる商品紹介で終わらず、ロッドプランナーとしての考え方なども織り交ぜてお話して行きたいと考えています。なお、たまに脱線したり少し毒を吐いたりするかも知れませんので予めご了承ください(笑)
さて私自身が本格的なバレーヒルのロッド開発に関わり始めたのは、今から12年前の 2008年からとなります。始めた当初は「ミッションタックルデザイン」というブランドをバレーヒル内で展開していました。これは完全に私個人の趣味趣向が入っていたモノ作りで非常に楽しかったのですが、その後バレーヒル全体のロッドについても開発に関わることとなったため、ブランドの廃止と統合を行ない現在に至っています。
またそれ以前にも別のルアーメーカーに在籍していた時代があり、その時は営業をしながら商品開発にも関わっていました。最初は営業担当エリアからのニーズを開発へフィードバックすることから始まり、最終的には新しいロッドの企画開発までやらせていただいた経験もあります。
ところで私はルアーフィッシングを始めて35年ぐらい経つのですが(歳がバレますね・・・笑)、昔から既製の商品に満足できず、すぐに購入したロッドやリールなどを改造する癖がありました。
当時は今ほどメーカーも多くなかった上に商品や情報も少ない時代でしたので、自分が欲しいものは自分で作るしかなく(また当時から釣具は高くて、簡単に買うこともできなかった)、色々試行錯誤しながら限られた道具やパーツを駆使して形にすることで満足していたように思います。そして裏を返せば、そういった経験があるからこそ私自身の現在のモノ作りにおけるベースとなり活かされているように感じます。
ちなみに次回からとなりますが、このサイトをご覧になられている方でご愛用いただいている方も多いハードロックフィッシュロッド「サイファリストHRX」シリーズについてお話して行きたいと思っています。昔からロックフィッシュ釣りをされているアングラーであればご存じかも知れませんが、皆様が思い浮かべるであろうサイファリスト・グリーンのシリーズではなく、実はその前に「初代サイファリストHRX」のシリーズが存在していました。次回はその辺りまで掘り下げてお話させていただきたいと考えています。
最後に今回の写真は「ミッションタックルデザイン・ロッド」および「バレーヒル・ロッド」に使用されてきたリールシートプレートの変遷のご紹介です。実はこういった細かいところについても改良を加えていたりします。リールを付けると見えない部分なので、興味のある方は少ないかも知れませんが・・・・(笑)
というわけで、今回のお話はここまでです。
今後も一つの「読み物」としてお付き合いいただけると幸いです。
リールシートプレートへのこだわり
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15歳よりルアーフィッシングを始める。某ルアーメーカーを経て現在はバレーヒルにて主にロッド開発を担当。得意な釣りはバスとハードロックフィッシュで「ブラックスケール」および「サイファリストHRX」シリーズの開発担当者である。
※画像・テキスト/藤井伸二
※協力/バレーヒル