ハンター塩津の磯ロック!22-23年秋冬シーズンの網地島アイナメ
東北ロックフィッシュのスポーニングシーズン盛期の2022年12月、ハンター塩津こと塩津紀彦さんが石巻市の網地島に磯ロック釣行。長年、東北磯ロックを開拓してきたハンターの目からみても近年の根魚事情は大きく変化してきているが、独自の理論をもとに厳しい状況の中でも渾身の1匹を引き出すのがハンター流だ。
スポーニング盛期~アフターに入った頃の石巻・網地島へ
ハンターに同行して網地島の磯を取材したのは2022年12月半ばのこと。近年の水温上昇などによりシーズンが遅れ傾向の宮城のロックフィッシュゲームだが、この時はまさにスポーニングシーズン盛期だった。
塩津さんは取材の前日にもプラで網地島を実釣しており、「スポーニングの最中にアイナメが口を使わなくなるタイミングがあって、ちょうどそこに当たっているようです。かろうじて第一陣の産卵を終えたメスが産卵後の回復に入っているようなので、数は少ないとは思いますが、大きい魚を狙って釣っていきたいと思います」
前日は網地島の長渡港に渡ったが、非常に渋かったため、この日は網地港から上陸。網地島は海岸沿いに遊歩道が整備されているため、その歩道を使って港に近い岬の先端部にアクセスした。
小さめながらもベッコウゾイの顔をみてヤル気UP
「この時季、ベッコウゾイはあまり口を使わないけど、釣れるとしたら外洋向きの磯ですね」2023年3月発売予定のハイギアリール「レボ5ロケット」のベイトタックルで手前の溝から順に撃っていくと・・小さめながらベッコウゾイがヒット!
「小さくてもベッコウが釣れるとやっぱり嬉しいですね」
前日は昼頃までノーヒットだったそうで、今日はなんだか期待できそう。
「レボ5ロケット」を塩津さんが解説
「そこそこのアイナメなら釣れるパターンが分かりましたよ」
ここまで探ってみて、大体のパターンが読めてきたハンター。岬の先端や外海側を狙うと魚の反応は増えるが、釣れてくるのは小型ばかり。ワンド内のシャローで、藻のあるキワ付近を攻めるとちょっと大きい魚が出るようだった。
このパターンを信じてワンド内をラン&ガンしていくと、産卵後のため魚体は細めだが50cm弱くらいのメスの良型アイナメがヒットしてきた。
1ワンド1フィッシュなパターン
読みが当たって狙いの魚をキャッチした塩津さん。「スポーニングの魚は何匹かまとまっていることが多いので、1匹だけということは無いはずなんですけど・・」
アイナメが釣れた藻場の周辺を探ってみても、どういうわけか1つのワンドで釣れるのは1匹まで。本来ならば連発してもおかしくないのだが、それだけ大きいアイナメの数が少なくなっているということなのかもしれない。
ベイトとスピニングのレボROCKETを使い分けて磯ロックを攻略
今回はベイトの「レボ5ロケット」とスピニングの「レボSPロケット」、2つの新製品を使い分けて実釣した。
この日はワンド内パターン中心だったので、手前側に岩礁帯が入っていて根ズレの心配がある所などはベイトの「レボ5ロケット」を使用した。逆に前が比較的にオープンで、遠投して広く探りたい時などではスピニングの「レボSPロケット」が実力を発揮する場面。
ロケットギア搭載のハイギアリールについて、塩津さんは「ハイギアリールはキャスト後の糸の弛みを瞬時に巻き取れるので、素早くアワセの体制に移れる利点があります。また、ロックフィッシュゲームではリフト&フォールのフォール中のアタリが多いですが、フォール中の余分なラインを巻き取って確実にフッキングしたり、根にはまりかけた時に瞬時にルアーを跳ね上げて外したい時なども有利。ロックフィッシュゲームにはハイギアリールがとても相性が良く、おすすめできます」
今までのスポーニングパターン理論が通用しなくなってきた
ワンド内藻場パターンで最後まで攻めて中型のアイナメを数本追加。それらしい場所では良型ベッコウも探ってみたが、残念ながら大きいベッコウゾイは釣れなかった。それでも今回の網地島の状況からすれば、上々といえる釣果だろう。
塩津さんには以前の連載で「ハンター式磯ロック攻略術」を執筆していただいたが、基本の根魚の動きは変わらないものの、当時からは根魚の数が減ってしまい、磯の自然環境も変わっているため、この理論がそのままでは通用しなくなってきているようだ。
今まで以上に根魚の扱いには気を付けつつ、スポーニングパターンの理論をアップデートし、よりテクニカルな状況対応力が必要になりつつある。
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