防寒アウターウェアの選び方~釣り用とアウトドア用の違いって?~
レイヤリングの最も外側で、風や雨、雪から中着を護る役割を担うアウターウェア。アウターレイヤーの基本的な考え方をWILD-1の森下さんに教えていただいた。
アウターといっても色々な種類があるのだが、現代の主流は透湿防水素材。透湿素材は汗をかいたときに湿気を逃がしやすいのが最大の利点。ゴアテックスが有名だが、各社オリジナルの透湿素材があるので、用途と予算に合わせて厚さやタイプを選択すればいい。動きが少なく汗をかくことの少ない船釣りなどでは必ずしも透湿素材である必要はなく、汚れやスレに強い合羽などを愛用する人も多い。
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中綿が入り、ミドラーの役目も果たす釣り用防寒ウェア
釣り用などの防寒ウェア(アウター)とアウトドア用のアウターウェアの大きな違いは、釣り用は単体でもかなり暖かくできているものが多いこと。アウトドア用はアウターはアウター、ミドラーはミドラーとはっきり分かれているものが多い。
フィッシング用ブランドのアウターウェアは最初から中綿を装備しているものが多く、アンダーウェアと軽いフリースなどの上に着るだけでレイヤリングが完成。手軽に保温性を確保することができる。また、ロッド操作で手首から雨や雪などが入らないよう手首にガードが付いていたり、襟、フード周りのガードが充実していたり、釣りで便利な機能にこだわって設計されている。ただ、中綿入りだと乾くのに時間がかかり、洗うのがやや大変という点も(一部にミドラーを取り外せる商品もある)
アウトドア用のアウターは厚手のものから薄手のものまで、季節、用途による選択肢が豊富。アンダー、ミドラーをしっかりと保温していればアウターは薄手のものでオールシーズン使うこともでき、また、防寒を着込んで暑くなっても、ミドラーを脱ぐだけで温度調整しやすいのも特長だ。素材の厚さが目的別にはっきりしているので、風雪の過酷な場面では防水シェル、それ以外はオールシーズンの透湿防水素材などと気象条件に合わせて対応できる。
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※解説/森下 直樹(WILD-1)