2024年東北太平洋側のアオリイカ 秋イカシーズン事情
2024年の春シーズンは東北太平洋側でもアオリイカが多く目撃され、宮城でも春イカシーズンがフィーバー状態になった。昨秋の秋イカ、今春の親アオリに続き2024秋イカシーズンも順調に開幕。福島から宮城沿岸だけでなく岩手沿岸にかけてもアオリイカを狙って釣れるようになった。
※2024年10月8日掲載時点の情報です。
宮城ではアオリイカ新仔の出現は日本海側よりちょっと遅め
これまで宮城沿岸のアオリイカの産卵期(親イカ)は8月のお盆頃まで確認されていて、東北日本海側や南側の地域に比べるとも新仔シーズンも遅くなることが知られている。新仔の成育が遅く、従来のシーズンは10月からだったが、海水温の変化によるものなのか以前よりも早めに、東北日本海側と近いタイミングで秋イカが釣れ出すようになってきた。
日本海側では初夏の頃に産卵されて産まれた新仔のイカが成長し、8月下旬頃に小イカが目撃され始め、9月半ば頃には本格的にシーズンインするのが例年のパターン。今季の宮城はそれより2週間くらい遅いイメージで、9月から秋イカが釣れ始めている。アオリイカの産卵時期には個体差もあるので、成長してきたイカに遅れて産まれた個体も加わり、大小混じりで狙えるようになると考えられる。
牡鹿半島を中心としたオカッパリの釣果
宮城沿岸南部の牡鹿や奥松島、七ヶ浜などでは9月に入る頃からミニアオリイカのスクールが目撃され始め、9月後半から続々と釣果が上がり始めた。初期は胴長10cmに満たない小型も多かったが、成長の速い個体は胴長15cm近いものも釣れだている。
仙台湾周辺のボートエギング、ティップランエギングの釣果
宮城では昨年から本格的に始めた船も多いティップランとボートエギング。初期の浅いポイントはボートからのエギングも可能だが、ティップランのポイントを探しながら新しいターゲットを開拓中という船が多い。
新しい釣り物のため宮城に合った釣り方などを模索している段階。9月下旬になって1kg弱の親イカらしい個体が釣れるなどアオリイカの生態もまだまだ不明な点が多い。
福島沿岸は9月上旬から釣果報告あり
宮城より南側の福島県は以前からアオリイカの釣果報告も多く、今季も安定している。いわき周辺から相馬まで実績があるが、釣り禁止の場所が多いので釣りをできる場所か確認してトラブル等の無いよう注意したい。新地町海釣り公園は親イカシーズンの実績はあるものの、成育中の新仔には流れが強すぎるためか秋イカの釣果は少ない。
岩手沿岸でもアオリイカが釣れるように
岩手沿岸はスルメイカなどツツイカ狙いにアオリイカが釣れるなど、確実に以前よりアオリイカの魚影は濃くなっている。ティップランの試験釣行での釣果も上がっており、以前の宮城沿岸のような感じでこれから期待大といえそうだ。
10月の秋雨のシーズン、アオリイカは真水を嫌うため淡水の影響を受ける場所ではアオリイカは釣れにくくなる。さらに11月からは冬型の時化も始まって、竿を出せずにいる間にイカは深場へ落ちていってしまうようなケースもあるため、天候もチェックしながらチャンスをみつけてニューターゲットを狙ってみてほしい。
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