釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

釜石ヤリイカ 待望の当たり年![2014年]

小山 哲平 2020年11月10日 更新

釜石周辺漁港のヤリイカが久しぶりの好釣果に恵まれている。釣具オヤマの若ダンナこと小山哲平さんによれば、「ここ5年で一番というくらい調子がイイです。夕マヅメに外しても夜に釣れることが多いので、遠くから遊びに来ても安心して楽しめますよ。今はまだ場所を限定しての釣果ですが、これからもっと釣れるエリアが広がっていくはずです」
※2014年11月21日掲載。

着々と復旧が進み、灯りが戻ってきた釜石港周辺

釜石港名物ヤリイカが帰ってきた!

釜石、大船渡周辺は防波堤からヤリイカを狙える漁港が点在するイカ釣りの人気エリア。近年のライトなエギングの浸透により、以前にも増してヤリイカを狙いやすくなっている。

小山さんが釣行した11月中旬の時点では三陸ヤリイカのメッカとして有名な「T字防波堤」を中心とした釜石港と周辺漁港が安定していて、唐丹、大船渡などはやや不安定な状況。大槌で好釣したとの情報もあるため、他エリアもこれから順次シーズンに入ると考えられる。

11月16日、小山哲平さんは釜石港に釣行

ヤリイカはカタクチイワシやチカなどの小魚をベイトにするため、今季はこれらの小魚が多いこともプラス要因としてはたらいている。ヤリイカの魚影(イカ影)が濃く、いつもの年ならマヅメのチャンスを外すと絶望的な気分になったものだが、今シーズンは渋い日でもラン&ガンで拾えばある程度の数になるので内陸方面や宮城から遠征するアングラーでもリスクが少ないのも嬉しい。

この日はちょっと乗りが渋めだったが、それでも20杯くらいの釣果になった。いい日であればマヅメだけで50、60杯と釣る人もいるし、夜中の時合いに当たって50杯以上になることも。人気のマヅメは平日からアングラーが多いので、人が少なくポイントに入りやすい夜を狙って釣行するのもアリ。

イカのサイズは胴長15~20cmくらいがフツーだが、たま~に胴長25cmくらいある大きめが乗ることも。イカの絶対数が多いため大型も混じっていて、これからシーズンが進むとアベレージサイズも大きくなる。

アベレージは胴長15~20cm
 
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高級魚を手軽に狙えちゃうのがウレしい!!

ヤリイカは釣り方もいたってお手軽。タックルはエギングロッドがなくてもライトゲームロッドでOK。ラインは高感度なPEが圧倒的に釣りやすく、0.8号以下のPEにリーダー2号程度のラインシステムを使用する。

■ロッド:シマノ「セフィアSSR S86ML」
シャープでありながら、しなやかに曲がるのでバラシや身切れが少ない。小さなエギにもしっかりと対応。かなり軽量なのに価格は控えめと、小山さんイチ推しのシリーズ!
■リール:シマノ「バンキッシュC3000(+夢屋スプール&ノブ)」
軽量で高感度なリールが快適なエギングをサポート!エギングにピッタリなパーツが夢屋パーツで出ているのも大きな魅力
ラインはサンラインの「PEエギULT 0.6号」。適度な張りがあり、ノントラブル!夜釣り中心のヤリイカエギングの強い味方!トラブルレスのため、何も気にせずラインスラックを使った釣りができる
リーダーはサンラインの「トルネードVハード2号」。最高のハリスは、リーダーとしてもハイクオリティ!直進性と対磨耗性にかなり優れている

エギは1.8号から2号を中心に、これからイカが大型化する季節には2.5号くらいまで使う。以前は小型エギが軽いのでボトムを攻める時などはチューニングを施したりしていたが、最近は小型で十分なウエイトのあるエギが多いのでパッケージのまま使うのが一番。

■使用したエギ
「ナオリー」シリーズ1.8~2.2号
「エギ王」シリーズ2.5号
(いずれもヤマリア)

アクションはゆっくりめのフォールとステイが基本。アオリイカのエギングのように「バコンバコン」とシャクるのではなく、「チョンチョン」っと誘ってからのステイ、フォールで乗せるイメージ。

レンジは表層から探ってそこで釣れればいいが、アタらないときは底スレスレを探ると掛かってくることが多い。釣れないのは底を探れていない場合が多いので、思い切ってレンジを下げてみよう。釜石の人気ポイントは釣り人が増えて、プレッシャーでイカが沈みやすくなっていることもあるようだ。また、沖にポイントがある時など遠投で釣れることもあるが、ヤリイカは10m以内の手前側を回遊していることが多いので、手前を重点的に探るのもポイント。

ヤリイカに激しいシャクリはNG!足が短いのでバラシにも注意しよう

三陸のヤリイカシーズンはまだまだこれから!今後は釜石港周辺から大槌~大船渡の各漁港に釣れるエリアが広がる見込み。シーズンはあくまでも目安だが、年内一杯は十分に狙え、年によっては1月に入っても釣れることがある。年末にかけては「冬至スルメ」と呼ばれる大型のスルメイカが混じるようになる。

プラっと手軽に楽しめ、釣果も期待できる今年の陸っぱりヤリイカ。今までやったことのない方にも、ぜひ一度挑戦してみていただきたい!!

「その場で、かぶりつきたくなるくらいヤリイカは旨いです!」ぜひ一度釣って、適度な甘さと身の軟らかさを味わっていただきたい

>>釣りたてのヤリイカは一度味わうと病みつきになるお味!

最新の情報やアイテムは釜石市の釣具オヤマで。アットホームな雰囲気のお店なので、ちょっと分からないことなどは、哲平さんに気軽に相談できます!
※営業時間=平日8~19時、土日祝日は4~19時、水曜定休。

【お店のアクセス】
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい

※釜石周辺には復旧工事中の場所などもあるため、釣行の際は安全第一で行動し、立ち入り禁止の場所などには絶対に入らないこと。また、最近は放置ゴミが問題になっている釣り場もあるため、今後も釣りを続けるために、釣り場で出たゴミの持ち帰りも徹底したい。ヤリイカは夜の釣りになるので、近隣住民、漁業者の迷惑にならないよう(騒音を立てないなど)気を付けて行動していただきたい。

◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!

PROFILE:小山哲平

甲子川中流域にほど近い釣具オヤマの若旦那。ロックフィッシュやヤリイカなど、陸っぱりから船釣り、渓流まで釜石周辺のあらゆる釣り物に詳しく、旬の釣りは自ら実釣テスト!東北各地への遠征経験も豊富

 

取材・解説/小山哲平
取材協力/釣具オヤマ(釜石市)TEL:0193-23-7754

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