ハンター塩津の三陸マスジギング攻略術
ロック攻略でおなじみハンター塩津氏から岩手沿岸のマスジギング攻略法が届きました!そろそろシーズン後半ながら今季好調の三陸マスジギングに挑戦してみませんか?
※2021年4月の釣行記です。
近年、その釣り方が確立され狙って釣れるターゲットになったことと、春の釣りモノが少ない季節に最盛期を迎えるということもあり人気急上昇中のマスジギング!
今年は魚の数、型 共に好調だったということもあり、岩手~青森方面の海はマスジギングシーズン終盤になっては来たものの連日多くのファンで賑わっております。
「でもマスジギングって難しいんでしょ?」
と二の足を踏んでいるアングラーさんが結構多いのも事実!
確かにマスは日により、魚の活性の良し悪しにムラがあり釣果にバラつきが出てしまうことが大きな魚ではあります。
しかし、川に溯上しエサを積極的にとらなくなったマスに比べれば、海にいる時のマスはイワシやメロウド等をアグレッシブに追い回し捕食しているため、どちらかと言えば「ルアーに口を使わせやすい魚」と言えるでしょう。
そこで今回は手軽に楽しめるマスジギングの基礎をご説明したいと思います。
マスジギングの動画も配信中!
マスジギングで攻めるレンジ(たな)
まずポイントに到着しますと船頭さんがマスのいるレンジ(たな)をアナウンスしてくれます。
(例)
「水深60メーターで、魚探に30メーターから15メーターまでマスの反応出てます」
この場合、集中的に攻めるべきレンジは30メーター~15メーター。しかし攻め方の基本的はレンジをダイレクトに攻めるのではなく、マスの視界内でアクションスタート時の不自然なジグの動き出しを見せるのではなく、指示されたレンジの外側…つまりはマスの視界の外側からアクションをスタートさせ極力ナチュラルにルアーをアピールさせるようにします。
簡単に言えば「指示されたレンジの少し下まで沈めてからアクションをスタートさせる」ということですね♪
(例)の指示レンジだとしますと35メーター。もしくはラインが潮流で長めに出ていることもあるのでリールのカウンター表示としては40メーターくらいからスタートさせるのも良いでしょう。
余談になりますが、大型のマスやキングサーモン等は一般的なマスのレンジの下層にいることが多いので、大型をメインに狙いたい場合は船頭さんの指示レンジの下層を重点的に攻めるのがサイズアップのコツになります。
いずれにしても中層を集中して攻める釣りなのでカウンターつきのリールを使うのが断然オススメですが、タラやロックフィッシュも同時に狙いたいという方はボトムから中層まで幅広くシャクリ上げて来るのも良いでしょう。
※ただしマスジギング専門の船によってはボトムを攻めると船頭さんに注意を受ける時もありますのでご注意ください。
マスジギングの基本アクション
基本アクションはノーマルジギングとスロージギングの中間的なスピード。
「ピョン」とシャクリ上げジグを跳ばし糸フケ(ラインスラッグ)を「くるっくるっ」と巻く…これの繰り返しでOKです。
バリエーションとしてはシャクるストロークを長めに取ったり、少し強めにシャクったりとジグの種類により得意なアクションが違うため多少変化をつけますが、ベースとなるスピード感はほぼ一緒で「速くなりすぎず、遅くなりすぎない」ことに注意してアクションさせることを心がけましょう。
マスジギングに有効なジグ
マスジギングのバイトの大半がフォールでのバイト、もしくはフォール姿勢からシャクリに入る瞬間に集中します。
っということもあり実績が高いジグは
「フォール時に横を向きヒラヒラとゆっくりアピールするジグ」
になります。
「シャクリでアピールしてフォールで喰わす!」このアクションがマスジギングのキモになるのでこれに当てはまるジグをチョイスしましょう♪
マスジギングのタックルセレクト
マスジギングの釣果を左右する最も大きなところとしまして「タックルバランス」が上げられます。
【ロッド】
ジグをシャクリで横へと跳ばすために必要となる適度な反発力。
口が軟らかく、なおかつ口の外側にフッキングするスレ掛かりも多くファイト時に身切れしてしまう事の多いマスの走りを受け止め、しっかりと魚にプレッシャーを与え続けられる適度な柔軟性。
この反発力と柔軟性を兼ね備えたスペックがマスジギングロッドには欠かせません。
【リール】
マスジギングは常に魚の居るレンジ(たな)が変化するため、群れが魚探に映ったら瞬時にレンジをコントロールしなければせっかくのチャンスを無駄にしてしまうことになりかねません。
そこでリールに求められる性能が、ひと目で放出ライン量が確認出来る「たなカウンター」。カウンター付きのリールがメインで使われるようになったからマスジギングの釣果が安定し、ジギングのターゲットとして確立されたと言っても過言ではないでしょう。
【ライン】
メインラインはPEラインの0.8~1.2号。リーダーにはフロロカーボンラインもしくはナイロンラインの16~25ポンドを2メーターほど使用します。
フォールでのバイトを的確に拾ったり、マスがジグに軽くジャレている…いわゆる前アタリを明確に感じられることで釣果に差が出るのでメインラインは感度が高く適度な張りのある操作性の高いモノがオススメです。
まとめ
マスジギングシーズンはすっかり終盤戦になって来ておりますが、4~5キロのいわゆる「板マス」と言われるサイズや激レアマスのマスノスケ(キングサーモン)などの回遊が増えるのもこの終盤の季節です。
ぶっちゃけ終盤戦は修行のような渋さではありますが夢のあるタイミングなので是非本年度ラストチャンスのマスジギングにチャレンジしてみて下さい♪
◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつ、ティクトフィールドテスター
※写真・テキスト/塩津 紀彦