牡鹿半島の船カレイ 牡蠣棚周りで40UPのマコガレイ連発!
石巻シーバスフリークの中村勝さんより「牡鹿で良型のマコガレイが釣れているよ」との情報を入手し、急きょ取材してきた。「ん、ルアーの釣りに精通している中村さんがカレイ釣り?」と思われる方も多いかもしれないが、中村さんは良型カレイを狙えるこの期間だけフラットフィッシャーマン(カレイ釣り師)として活動している。
「だってこの寒い時期にロックも、フラット(マゴチ、ヒラメ)も、シーバスも釣るのが難しいからね。貴重な1本もいいかもしれないけれど、忍耐力のない初老の俺には向いてないかな。良型カレイを連発させる爽快感がたまらないよ」
作業後の養殖棚周りはマコガレイには最高のエサ場になる
この時季に中村さんが通うのは牡鹿半島桃浦周辺の釣り場。取材の前の週には3時間で入れ掛かりとなり40~50cmオーバーが40枚超の好釣果を上げた。例年、この季節は桃浦周辺のカキの収穫期にあたり、棚が上げられる。この作業で付着した藻や虫類が周囲に撒かれることから棚の周りにカレイが寄り付くのだ。
浅場で産卵したカレイは徐々に魚体が回復し、捕食活性も上向く頃に重なる。棚の周りはカレイが体力回復するエサ場になり、タイミングが合えば大釣りの期待も高いシーズン。
今回、マコガレイの掛かり釣りを取材したのは3月9日。桃浦周辺のカレイは例年、3月初旬より日に日に活性が高くなり、かかり釣りを楽しめる。
釣り場の水深は10~30m。比較的浅いポイントだけに、カレイの引きもダイレクトに楽しめる。また、シーズンの走りの時期は良型が連発するのも特徴で、アベレージは42~43cmほど。この日は35cm級が4枚、残りはすべて40cm超で、最大は51cmだった。
前日、前々日と強風で海上は大シケ。取材当日はその直後とあり、底荒れ、濁りによるカレイの活性低下が懸念された。港を出たものの実績ポイントとなる30mラインまではたどり着けそうもないことから、風裏となる浅場のポイントで釣りを開始した。
潮時は上げ3分。緩やかに潮が流れコンディションはマズマズ。「午後から風と波が落ち着くはずだからここで待機しながら釣りをしよう。1枚、2枚くらいは出ると思うから」と中村さん。
が、蓋を開けてみればそこが未開の好ポイント!開始早々、40cm超の良型カレイが出る出る!カレイを寄せるのに時間がかかることを想定していただけに、仕掛けを落としてすぐに釣れたことにビックリ。しかも食いが止まることなくコンスタントに釣れ続け、ここ一ヶ所で25枚の釣果を上げた。
潮に仕掛けを乗せつつ、あまり動かしすぎない誘いで食わせる
この日は、オモリを底から離さないよう左右にコロコロと転がすような誘いが効果的だった。たまに大きく上にシャクって仕掛けに付いているアオイソメをアピールし、再び着底したらコロコロの繰り返し。
比較的潮が効いていたことで大きなアクションはせず、寄せる誘いの後、食わせる誘いの時間を長めに取るようにした。
50cmオーバーの大型マコが登場
予報通り、午後に入ると風もおさまり風波、ウネリも落ち着いてきたため、いよいよ寝かせていた超実績ポイントに移動。
水深は30m前後。「ここだよ、このポイント。先週に爆釣したところは」と中村さん。誘い始めてしばらくすると、カツンという小さなアタリで、巻き上げ時もさほど苦にならない様子。フワリフワリと抵抗もなくカレイが上がってきた。
が、残り数メートルとなったところで状況が一変。ズッシリした重みが竿をしならせた。
本格的なシーズンはまだまだこれから!
桃浦周辺の棚周りの釣りは4月からさらに加速し、カレイの活性は上昇。GWに入る頃にハイシーズンを迎える。
その頃は産卵から回復したデップリサイズも数多くお目見えし、田代島・網地島周辺にかけて牡鹿一帯でヒートアップする。肉厚、プリプリなマコガレイ釣り。良型ともなるとアイナメと間違うような引きと重量感が味わえる。
カレイの掛かり釣りシーズンはまだ開幕したばかり。カレイ釣りファンの皆さんには今季も大いに楽しんでいただきたい。
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