投げ釣り師の道具のハナシ
大物狙いの投げ釣り師、東海林誠さん(仙台広瀬キャスターズ)がいろいろな投げ釣りのテクニックを解説します。
※2019年6月掲載の記事です。
大物狙いの投げ釣り竿やラインを紹介
1年を通して『投げ釣り』にオフシーズンは無いと言えますが、シーズンの合間に道具の準備&メンテナンスが必要です。また、これから本格的に『投げ釣り』を始めてみたいという方には、タックルの選び方や裏ワザなどを簡単に紹介してみたいと思います。
竿は、オモリ負荷30~35号の並継竿&振出竿がオススメです。使いこなすにはある程度のキャスティング練習は必要ですが、高反発の素材の竿ほど超遠投の可能性大!また、同じ号数(オモリ負荷)の竿でも、メーカーによって先調子だったり胴調子だったり、さらに、竿の太さや重さ(&値段)なども違うので、釣具店や試投会などで実際に振ってみると良いかもしれません!
リールについて。多くの場合、狙う魚種や釣り場によって、ライン(道糸)の種類や太さを変える必要があると思うので、予備のスプールを1~2個用意しておくと良く、また、リールも同じ型番のもので揃えると、スプールを共有できるのでかなりオススメです。
投げ釣り用のラインにも数種類(ナイロン、PE、フロロカーボンなど)あります。アイナメやマダイなどの大物釣りには、適度に伸びがある、ナイロンラインの太めの号数が向いています。
PEラインなどに比べ劣化しやすいので、定期的(5~10回釣行ごと)に交換してやると、不意の大物を逃すことも無くなるかも!?
キス釣りにはPE、大物狙いにはナイロンがおすすめ
ナイロンラインの中でも、数年前から特に気に入って使っているのが『アトミックスライダー(フィッシングショップ爆釣夢追人)』で、関西方面では大物釣り師御用達のラインとしてとても有名!根ズレにも強く、私もこれまでマダイ85cmやコロダイ73cmなどの大物を仕留めてきました!
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また、キス釣りなどのアタリ重視の釣りには、伸びがほとんど無いPEラインが主流です。ナイロンより高価なため初期投資はかさみますが、その中でも防波堤のカレイ釣りなどにオススメなのが、25mごとに色分けされた150m巻きのタイプ!
通常、投げ用PEラインは200m巻きのものが主流ですが、超遠投のキス釣り以外では、リールに150mも巻いてあれば充分!他に、1,000m巻きのものもあり、単品で買うよりランニングコストが安くなります。
ちなみに、ちょっとした裏ワザですが、何度か釣行に使ったら替えスプールに逆から巻き直してやると良く、ラインにコーティングスプレーをかけたり、リールのラインローラー部(ボールベアリング)に、専用のオイルを注すなどのメンテナンスを定期的に行うことで、無駄にラインに傷がつく事も防げ、根ズレなどで表面がガサガサにならない限り、長い期間(1~2シーズン)使えます!
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次に、『テンビン』についてですが、市販のテンビン(特に固定式)では、大物狙いには強度不足のものが多いので、ここ数年、硬質ステンレス材で自作しています。割と簡単に加工が可能なうえに、1本あたりの単価も安価(数十円程度)で出来上がります。
オモリの部分にはインターロックのスイベルを装着し、オモリ部を交換出来るようにしていて、一例ですが、遠投時にはフジワラの『弾丸オモリ』、激流時には『三角オモリ』、捨てオモリ仕様時には『六角(小田原)オモリ』と、釣り場によって使い分けています。
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全日本サーフキャスティング連盟をガイド!
さて、話は大きく変わり、ここからは私たちが所属する『仙台広瀬キャスターズ』の上部団体『全日本サーフキャスティング連盟』の活動について、より詳しく解説してみたいと思います。
全日本サーフキャスティング連盟(略称:全日本サーフ)は歴史が古く、設立してから今年で47年目(2013年時点)になります。現在、北海道から九州まで全国に25の協会があり、ピーク時には1万人近い会員が在籍していましたが、現在の会員数は4,000名弱で、宮城協会には4クラブ、100名弱が在籍しています。
連盟本部へ1年ごとの更新手続き(新入会、継続、退会)となり、会費等の活動費(釣り保険、年会費)などが掛かりますが、大会への参加などは自由で、基本的には、投げ釣りが好きな方なら初心者orベテラン、年齢&性別問わず、どなたでも入会することが出来ます(下部組織のクラブに入会する事となります)。
主な活動内容は、以下の通りです!
☆大物魚表彰システム
カレイやアイナメ、マダイやキスなどを始めとする全25魚種(細かく分けると80種以上)の大物を対象にした『大物魚表彰システム』。日本国内の陸地から、リールのついた竿(ルアー、ウキ釣りも可!)で、規定寸法(サイズによってA~Dランク分け)の魚を釣った場合、連盟指定のスケールを添えた写真、もしくは魚拓にて申請。申請料が掛かりますが、申請後は、個人の台帳にて生涯記録として保存され、日本記録や協会記録、また、1年間の申請数(個人、クラブ)や、魚種別ベスト3など各種表彰があります。
☆全日本カレイ(キス)選手権大会
6月(キス)と、11月(カレイ)の年2回、全国50の会場で、連盟に所属する会員が、同じ日の同じ時間内に本賞のカレイ(キス)及び、他魚の部(全日本サーフ大物対象魚)の1匹大物を競う全国大会。特に、上位入賞者には、名前入りの盾と、副賞として希望する釣具(8~10万円相当)が進呈されます。
☆スポーツキャスティング大会
昔、マンガ『釣りキチ三平』で、キャスティング大会のシーンを見た憶えがありますが、飛距離を正確に計測するため、陸上にコートを設営して行います!宮城協会では年に5~6回開催し、全国大会なども開催されていて、投げる種目によってラインやオモリの号数などが違います。
宮城協会には、各種目に全国上位入賞者がいて、練習会なども頻繁に行っています。実釣時の遠投力UPにも繋がりますので、キャスティングに興味のある方はぜひ会場にお越し下さい!
☆オープン投げ釣り大会
全国の協会で開催され、宮城協会では、春のアイナメ、夏のキス、秋のカレイをオープン大会(一般参加可!)形式で開催しています。参加費は1,000円程度で、どなたでも参加できますので、投げ釣りに興味のある方は、ぜひお気軽にご参加下さい!
☆その他、『キスの段位制度/会報の発行(年6回)』や、『事故防止講習会(救命救急講習)/海浜清掃』なども開催しています。
投げ釣りファンの皆さんのご入会、お待ちしております!
※この記事は携帯版コラム「Rinの投げ釣り!」に掲載されたものを再編集しました(2013年3月初出、2019年6月加筆修正)
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家業である米穀店の仕事と育児の合間に、せっせと釣り場に通う、投げ釣りマスター。北は青森から南は愛媛や有明海まで、大物にかける情熱が足を釣り場に向かわせる。仙台広瀬キャスターズ所属
※画像・テキスト/東海林 誠
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