尺オーバーも増加中!三陸の磯メバルゲームを解説
岩手県宮古市のピュア・フィッシング・ジャパンフィールドスタッフ佐々木健太郎さんが磯からのメバルゲームを解説!近年、三陸でも一般的になったメバリングだが、当初よりアベレージサイズがグンとよくなり磯からなら尺オーバーも狙って釣れるようになってきている。
(2023年7月掲載)
大型が多い近年の三陸メバル
5〜6年ほど前から爆発的に増えた岩手のメバル。
当時、小さい個体が多かったのがすくすくと成長し、漁港でも20センチ後半がアベレージで釣れるポイントも少なくありません。
メバル釣りはワーム、プラグ、メタルジグ等、多彩なアプローチ方法があります。
ゲーム性の高さや、間口の広さも人気な理由でしょう。
そんなメバル釣りですが、今回は磯メバルについて解説します。
凪の日が狙い目
波風があると思い描いたコースを引いてきにくかったり、慣れていないとレンジがずれてしまい口を使わせにくかったり、レンジが繊細なメバル釣りにとって波風のある日の釣行はデメリットの方が大きくなります。
さらにうねりがあると魚が底にへばりついてしまい、浮上してまでベイトを追わなくなります。
昔から「メバルは凪を釣れ」と言われているように、波風のない日がおすすめとなります。
ポイントの絞り方
去年から県内の磯を色々と釣り歩いてきました。
まだ分からないことも多いのですが、実績ポイントでの共通点は以下のとおりです。
①シャロー帯
②うねりをかわしやすいエリア
③潮がほどよく当たるエリア
④海藻があるエリア
①シャロー帯
メバルはエサを捕食する為にシャローへ上がってきます。
食い気のある個体が多いのでより狙いやすくなります。
②うねりをかわしやすいエリア
うねりがある日はメバルが体勢を一定に保ちにくくなる為、直接波が当たる面よりは消波ブロック帯や島等で波をプロテクトしているエリアに逃げ込みます。
③潮がほどよく当たるエリア
当たり前のことですが潮が効いている方が魚の活性は高まります。
高活性時は潮の流心に特に食い気のあるメバルが陣取っており、緩くなると活性低下とともに棚も下がる傾向があるようです。
④海藻があるエリア
隠れ家兼、給餌場といったところでしょう。
メバルはホンダワラのような縦ストが大好きで、ワレカラ等甲殻類も多いことから海藻帯があるエリアは高実績です。
磯メバルで使用するタックル
[ロッド]
AbuGarcia「ソルティーステージプロトタイプメバル XMBS-832T」
レングスとパワー、感度が三陸の磯やゴロタ浜のメバルにマッチするモデルです。
三陸の磯では5gをメインに使うことが多いのですが、ボトム感知はもちろん潮流の変化が手に取るようにわかる100%カーボンの超高感度なロッドです。
30cmを超えるメバルでもパワー負けしない繊細さと強さも兼ね備えているので磯だけでなく、漁港でのフロートやプラグの遠投にもオススメです。
[リール]
AbuGarcia「RevoSP Rocket2000S」
アブガルシアのリール史上最速リール「レボSPロケット」。2000番で一巻き92センチ。
メバル釣りではハイギヤリールの恩恵は大きく、アタリがあってからすぐさま合わせの動作に移れることや、回収してからまた次のキャストを放れるなど一投にかかる無駄な時間を省くことができ、キャスト回数が増えるので釣果アップに繋がります。
[ライン]
Berkley「スーパーファイヤーライン」
伸びが少なくとにかく強いラインです。
今までこのラインでたくさんの大物を仕留めてきましたがメバルも例外ではありません。
潮流を感じることができる=時合いを逃さない。
磯では0.5号にリーダーとして、根ズレに強い「バニッシュレボリューション」の8〜10Lbをファイヤーノットで組んでいます。
30センチオーバーのメバルを抜き上げられる強度があります。
[ワーム]
スローに見せないと口を使わないのであれば「サンドワーム2インチ」がオススメです。
逆にスピード感で騙さなければいけない時は「ベビーサーディン」や「サンドサーディン」のようなスリムなタイプがいいでしょう。
[リグ]
テキサスリグかジグヘッドリグがメインとなります。
根掛かりが多い地形や、海藻に絡めてスローに誘わなければいけない状況の場合はテキサスリグ。
メバルが浮き気味でスイミング等の横のアクションに好反応なときはフックアップ率の高いジグヘッド。といった使い分けでいいと思います。
サスペンド気味のメバルを釣るための誘い方
リフトアンドフォールかスイミングがメインになります。
メバルは底や根にへばりついているのではなくサスペンドしていることが多いので、リフトアンドフォールも若干浮かせ気味のアクションでフォールはテンションを張ったフォールを意識すると小さいバイトも拾うことができます。
また、メバルはエサを食べる為に浅場に入ってくるので食い気が立っており、横の動きに特に好反応です。
メバルはレンジがカギになるのでレンジキープをしっかり意識しながらリトリーブできるようになると好釣果に繋がります。
暑い日が続きますが、これからが本番の三陸磯メバル。
熱中症や安全対策をしっかりとして夏の磯も楽しみましょう。
◆記事に書けない裏話や質問への回答はweb版 無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
※取材・テキスト/佐々木 健太郎(岩手県宮古市)
※取材協力/ピュア・フィッシング・ジャパン