釣行記

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盛期の三陸ロックフィッシュ 今季の状況と攻略法

佐々木 健太郎 2021年10月11日 更新

三陸ロックフィシュはスポーニング盛期からアフターのシーズンへ。宮古の佐々木健太郎さんに今季の釣れっぷりをレポートしていただきました。ちょっと難しさはあるものの、50UPも複数キャッチされています!
※2019年12月掲載時の状況です。釣りはルール、マナーを守って楽しみましょう!

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秋シーズンはボートロックで始動

山々も暖色系から枯れ木へと冬の装いに変わってきた今日このごろ。いよいよハイシーズンを迎えた東北ロックの今の状況を実釣解説したいと思います。

 

皆さんご存知の通り、通常アイナメは10月半ば〜後半にかけて産卵の為に第一陣が接岸し、大潮のタイミングで産卵すると言われてます。

 

10月は海況の悪い日が多くタイミングが合わず状況を知ることができませんでしたが、11月頭からはちょこちょこ調査に出掛けてました。

調査初日は宮古湾内ボートロック。

11月の初旬、現状を把握するにはボートでランガンするのが一番手っ取り早いのでいつもお世話になってる宮古市「笑和丸」さんへ。

この日はあいにく波風が強く外洋側へ出られないとのことで、湾内メインに回りました。シーズン序盤でいつも釣れている沖の根周りを探りますが全く反応がありません。

コンタクトポイントにいないって事はシャローに差してるのか?と思いスポーニングエリアへ移動してもらうことに。
「ここにいますよー」
というような岩盤と岩盤のスリット。

リグはサラシの中でも魚にルアーを見つけてもらう為にボリュームのある「マックスセント・クリーチャーホッグ 4インチ」をセットした28gテキサスリグ。

船長が「風が強くて船たてれないから一投で決めろよー」とプレッシャーをかけてきます。

一投でうまくそのスポットへリグを投げ入れると45cm程の♂の個体が掛かりました。

船長の言う事はちゃんと聞いた方がいいですね。

この魚がヒントになり、今年は水温が高く推移していたので勝手にシーズンが遅れていると思い込んでいましたが、実は例年通りスポーニング行動へ移行しているのでは?と思いその後はシャロー帯を流してもらいました。

タックルはシャロー帯であることから軽量シンカーをストレスなく扱えるNEWロックスイーパーの「カシウス」。スピニングモデルながら繊細さとパワーを兼ね備えたバーサタイルモデルです。

同じような条件のスポットを10gシンカーにマックスセントの「フラットワーム 3.6インチ

ボートポジションからシャアライン際へキャスト。根掛からない程度のスピードでリフト&フォールをすると「どぅんっ!」と押さえつけるようなバイト!

ビッグママ特有の始めは重いだけだけで中層からやたら走る重々しい引き。これはいったなと確信し、ファイトを堪能してランディングしたのは…惜しい!

50cmに2cmほど欠ける熟ママでした^^;

その後は小さいアイナメと遊んでもらい帰港となりましたが、湾内の傾向を掴めたというのは大きな収穫でした。

調査二日目は磯場から50UP登場!

同じく11月初旬。この日は午前中に仕事が終わり時間に余裕があったので外洋の潮が効いている磯場へ降りました。

凪がよかったこともあり前回の経験からシャローメインで回りました。一箇所目の磯は粘りましたがノーバイト…。

車に乗り込み、「このエリアはまだアイナメが薄いようだからもう帰ろうかな」 なんて悩みながら運転してたつもりでしたが…ふと我に帰ると別な磯に立ってました(笑)

降りた磯は、水深3〜4m程の砂地に沈み根が点在するTheスポーニングエリア。暗くなるので時間的にも一時間勝負がいいところ。

シャローの近距離戦オンリーと決めていたので使用ロッドはNEWロックスイーパーの「レジェンドロッカー」!

シャローですがアップテンポに探る為、ヘビーな30gテキサスリグにマックスセントの「マックスセント・クリーチャーホッグ 4インチ

「レジェンドロッカー」はレングスが8ftと取り回しが良いのでピッチングで見える沈み根をどんどん撃っていきます。

岬状になっている内側の沈み根の向こう側へキャストし、沈み根に差し掛かろうとしたその時「カンッ!」と一発吸引バイト!

ランディングするとブリブリの個体!

磯ロック最高ー!!

と叫びたくなるような50cmオーバーのビッグママ!

一見ファットなクリーチャーホッグですが、根魚はこのボリューム感が大好きなんです!騙されたと思って使って頂けたら納得していただけると思います。

その後は手早く同エリアを撃ちましたがノーバイトで帰宅しました。これでなんとなく今年の岩手の傾向は見えましたね。

魚薄っ(泣)

アブガルシア(Abu Garcia) エラディケーターロックスイーパー ERSC-80EXH – LEGEND ROCKER – (レジェンドロッカー)

ハイシーズン突入!重茂半島の地磯をラン&ガン

11月中旬。

私のホームである重茂半島の磯場へ行ってきましたが、あいにくアワビの口開けとバッティング。

初冬の凪の日あるあるで、漁師さんがアワビを獲る為、「カギ」と呼ばれる漁具でシャロー帯のアワビを獲る日になります。漁師さんたちは仕事をしているので、このような日は私たち釣り人は仕事の邪魔にならないようなエリアで釣りをするというのがマナーになります。

シャローエリアは選択肢から外し、水深のあるエリアで大型のアイナメやマゾイを狙いました。

磯場へ到着するとべた凪無風の釣り日和!

はやる気持ちを抑えながら水深のあるワンドへ。アピール力の高いマックスセントの「キングテール 8インチ」の35gテキサスリグから始めました。

すると一投目からバイト!
一瞬乗ってバラす
からの
またバイト!
そしてまたバラす。
下手くそすぎるーー(泣)

を繰り返しながらようやくヒットしたのは35cmほどのアイナメ。どうやら魚は複数入っていて、更に活性は高いようです!

どんどんワンド内を撃っていきますが、サイズが40cmを越えません。

ここはサイズが出ないと見切りをつけて南側の実績ワンドへ移動。同じく「キングテール」を足元のブレイクへ放り、斜めにスイミング気味に誘うとカンッ!っと金属的なバイト!

近距離戦なのでタックルからダイレクトに魚のファイトを感じます!

無事ランディングし、計測するとジャスト50cm!
やはり強いルアーには大きい魚が食ってきますね!

ホームでのゴーマルに安心して北側のワンドへ高まき移動。岩手の磯場は隣の磯へ移動するのも一苦労です(汗)

ここでも同じような水深のあるワンド内で泣きゴーマルの49cm!

若干サラして水色が白くなっていたので魚に見つけてもらいやすいように「パルスワーム 4インチ」の新色CGBFOのアピールカラーでキャッチです!

良型2本出たので狙いを変えてビッグマゾイ狙いへシフトです。

水深10〜20mほどの岬へ移動。広く探ると35cmほどのマゾイが連続ヒット!

マゾイは大きいサイズから反応することが多く、複数匹釣ってサイズが下がってきたら移動していくのが釣果を伸ばすコツです。

今回は微妙サイズの群れが入っていたようでMAX35cmほどと楽しめましたが不完全燃焼で終わりました。

アイナメは外洋側の水深のあるエリアには大型、外洋のシャロー側には40cmクラスのレギュラーサイズが多い印象でした。

Berkley(バークレー) ワーム パワーベイト マックスセント キングテール 8インチ グリーンパンプキン PBMSKT8-GP バークレイ(Berkley) ワーム パワーベイト パルスワーム 【限定生産】 (4インチ, CGBFO)

湾奥ROCK!漁港スロープの55cm

12月に入り、いよいよアフターの個体も増え始めたこの日、宮古湾内の漁港を調査してみました。

どシャローメインなのでヘビーシンカーだと海藻や根掛かりで釣りのリズムが崩れると思い、ライトタックルで挑みます。

ロッドはNEWロックスイーパーの「カシウス」
リグは10gシンカーにマックスセントの「ランチワーム 6インチ

二箇所あるスロープのまずは湾奥側からスローに誘っていきます。

スロープというのはほとんどの漁港が波の影響を受けにくい箇所に設置されています。波の影響を受けにくいということは海藻が生育しやすいく、抜けにくいエリアになります。ベイトの格好の隠れ家になりますし、アイナメの餌場にも最適です。

そして産卵期のアイナメは海藻に産卵する為に海藻のあるエリアを好みますので、スロープ周りというのは好ポイントとなります。

スロープの沖側へキャストし、スロープ切れ目の敷石帯にわずかに生えている海藻へカーブフォール。

 

これをワンキャストワンステップで移動しながら繰り返します。
が、湾奥側では反応が得られませんでした。

「やっぱり今年の湾内は魚が薄いなぁ」と思いながら、ダメ元で外洋方面のスロープへ移動。

同じようにキャストを繰り返していると急に、どふっ!と抑え込みバイト!

「カシウス」をバット付近からぶん曲げるファイトに50upを確信しニヤニヤしながらスロープへずり上げ〜!

でかっ!てか長っ!

一目でランカーと分りましたが呼吸の間隔が長くお疲れのご様子。

メジャーで計測すると55cmのスーパーランカー!写真数枚撮らせてもらいすぐにリリース。

55cmランカーアイナメをリリース

リリース後はもうお腹いっぱいの大満足だったので終了としました。

Berkley(バークレー) ワーム パワーベイト マックスセント ランチワーム 6インチ ジュンバグ PBMSLW6-JB

岩手沿岸ロックフィッシュの今年の傾向

外洋側も湾内も魚が薄いが、出ればサイズはデカいというのが第一印象です。

冒頭でも述べましたが、アイナメの産卵行動自体は例年通り行われているようですが、いかんせん魚が少ない(沖で産卵してる)のでここぞというスポット以外は粘らず、どんどん移動しながら探った方がよろしいかと思います。

磯でも最初に入った磯はノーバイトなのに、隣は魚が溜まっていて爆発的に釣れたというパターンもありました。

岩手の磯は隣の磯へ行くのは高まきが必要な場所が多いので少々面倒です。

ですが、歩けば歩いた分だけ経験値になりますし、大型の魚に出会える確率も増えます。磯ロックは宝探しのような釣りですね。

もちろん安全第一ですからライフジャケットやスパイクシューズはお忘れなく。

今後のアイナメの動きですが、12月中旬の大潮で産卵に入る個体が多く、ちょうど産卵真っ只中でしばらくは渋い状況が続くと思われます。

12月下旬ごろから徐々にアフター回復の個体が釣れ始めますが、やはりバイトの無い渋い状況になると頼りになるのが「ガルプ!」

渋い状況でもしっかり食わせる事ができますよ。

詳しいことはまだ伏せさせていただきますが、実はピュアフィッシングではロックフィッシュ用のジグヘッドを開発中です。こちらも完成を楽しみにしていてください。

さて、これからもまだまだ続くロックフィッシュシーズン。安全対策、防寒対策をしっかりして熱く楽しんでくださいね。

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※取材協力/ピュア・フィッシング・ジャパン
※画像・テキスト/佐々木健太郎

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