釣行記

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最盛期に突入!アタリ多く楽しめる亘理沖のヒラメ船

菅野 順也 2023年8月4日 更新

東北各地で夏ヒラメが最盛期に突入している。魚影が濃く魚との駆け引きを存分に楽しめる、亘理沖のヒラメ釣りに福島在住のがまかつフィールドテスター菅野順也さんが釣行した。
(2023年8月掲載)

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魚影濃厚でアタリが頻繁。ハリス1本で魚との真っ向勝負!今シーズンは早期から絶好調。最盛期に突入して釣れ盛るヒラメを狙って、亘理沖に繰り出した。

竿先にわずかに表れた「ツンツン」ドキドキが一気に高まり「ゴツゴツ、ガンガン」へ変化。針掛かりに成功すれば竿の胴まで重みが乗る。至福の瞬間だ!

巧みに活きエサを操作してヒラメに喰い込ませるゲーム性の高い釣り

夏の定番釣り物として絶大な人気を集めるヒラメ。「生き餌を泳がせて狙うゲーム性の高さ」「一発大物への期待と夢」「食べて美味い高級魚」様々な理由でアングラー達を魅了している。

今年も6月からヒラメ狙いで出船している亘理港の大海丸へ息子の真海(16才・高1)と一緒に乗船した。午前5時、餌のマイワシを船の生け簀へ積み込んで出船。航程1時間程で水深35メートル、天然の粒根が点在するポイントへ到着。

当日は山川大海船長がメインで舵を握り、息子の大地さんも仲乗り兼第二船長として舵を握った。大地さんより餌が配られてスタンバイOK。仕掛けが一斉に放たれた。

当日使用したタックルと仕掛けを紹介

当日私が使用した竿は、がまかつ「シーファングマダイ50-270」、その名の通りマダイ用の竿だが、生き餌を泳がせるヒラメ釣りにもベストマッチ。手持ちの釣りでの操作性も軽快。波による仕掛の跳ねを吸収し、きれいに舞い込むムーチングモデルは頼りになる1本だ。

息子が使用した竿は、がまかつ「シーファングヒラメMH270」。専用竿らしくヒラメ釣りに求められる機能を兼ね備え、様々な状況に対応できるオールラウンドモデル。食い渋り時でも柔軟な穂先~穂持ちが食い込みをサポートしてくれる。

がま船 シーファング ヒラメ」(がまかつ)
がま船 シーファング マダイ」(がまかつ)
気持ちの良いムーチングアクション!

リールは互いにPE3号250メートル巻きの両軸型手巻きを使用。仕掛けはがまかつ「掛りすぎヒラメ 遊動式」各号。親針がまかつ「チヌ針・黒」7号に孫針がまかつ「泳がせヒラメ」8号、6号を使用した手製の仕掛けを状況に応じて使用した。

掛りすぎヒラメ仕掛」(がまかつ)
2023年、シリーズに遊動式が新登場!枝の高さを自由に調整できるので、ポイント、食い気に合わせやすい
替えバリ仕掛けも今年新登場
自作の親バリは定番「チヌバリ(黒色)」、孫バリはトレブルの1本を逆さバリにした「泳がせヒラメ」(いづれもがまかつ)
ヒラメ3本チラシ仕掛
食いが悪い時にも孫バリが掛かりやすい3本チラシ仕様
泳がせヒラメ使用時のエサ付け方法。孫バリをしっかりセットできて、活き餌も弱らせにくい


がまかつ(Gamakatsu)
エサを弱らせにくく、掛かったヒラメをしっかりキャッチする。

着底してオモリが海底を叩かない位置より一回転だけリールを巻いて待つと、さっそく魚信が伝わってきた。「ゴツゴツ」から待つことなく「ゴツン」に変化してフッキングに成功。待ちも誘いもなく餌を咥えてすぐに走り出して向こうアワセだ。

ヒラメほど前アタリから飲み込みまで様々なパターンがある魚は珍しいが、一番楽なヒットパターンから始まった。52センチが浮上。2投目も同じ食い方で55センチがヒット。

2枚連続!最盛期らしい滑り出し

幸先良いスタートとなった。一方、息子は1、2投共にヒラメとの呼吸が合わずスッポ抜けを連発。「今日はどうにか勝ちたい」と意気込んでいたが気合いは空回りで少々出遅れだ。3投目にようやく53センチを釣り上げてほっと一安心。

魚影が濃くアタリが多いので1度、2度掛け損ねても心配無用

山川大海船長に上手く釣るコツを伺うと「魚影の濃い海域でアタリが頻繁なので、誰にでも釣ることができます。餌を大事に扱って、元気に泳ぐ時間を長くできる人が数を伸ばしていますよ」とのこと。船上では皆さん次々に竿を大きく曲げ、最大は80センチが登場した。

みなさん好調にヒラメを釣り上げていた

スッポ抜けこそチャンス!? ヒラメの餌への執念を利用する

前アタリがあっても全て針掛かりに至らないのもヒラメ釣りの魅了。そのもどかしさがアングラーを惹き付けるのだ。しかし、歯形が残る餌を目にしたときの悔しさは相当なものであるのも事実。

前アタリからフッキングまでは「何もしないで待つ」、「竿を持ち上げ飲み込みを促す」等々、その時に有効なパターンは様々。しっかりと針掛かりを確信して大きく竿にも負荷が乗っていたのに10メートル程巻き上げたところで「スカッ!」急に重みがなくなることもよくある。こんな時に急いで巻き上げてボロボロになった餌を新しい物に交換する人を良く見かける。これは非常に勿体ない行為に思えるのだ。

ヒラメは一度獲物だと判断すれば、貪欲に追い掛けてくる。たとえある程度巻き上げられたとしても、その食いのスイッチは切れることはない。むしろスイッチが入っているのだからもう一度食い付かせるのは容易だ。バラシてしまったら即リールのクラッチを切って、海底まで戻るヒラメと同じ速さでゆっくりと落としこんでやる。餌が残っていれば着底と同時に再度食ってくることが意外と多い。

当日は3匹がバラシの後に再び食わせたもので、一発で仕留めたよりも達成感は高いかも知れない。海底から10メートル程のバラシなら巻き上げずに戻してみる裏技をぜひ、お試しいただきたい。

この日は終始ヒラメの活性が高く私の釣果は11匹、最大67センチ。息子は後半頑張って7匹、最大65センチの釣果となった。

現在例年より一足早く最盛期に突入、この食いを逃さぬよう釣行を!

亘理町・荒浜漁港の遊漁船「大海丸」

息子の大地船長が船舶免許を取得し、大海さんと一緒に操船することも増えてきた
おなじみ山川大海船長は自身も操船しながら、息子さんにノウハウを伝えている
大海丸
■予約Tel:0223-23-1238
ヒラメをはじめ、カレイや根周りなど亘理沖の豊かな魚を狙って連日出船中。ゆったり設備の整った船で、女性やお子様連れ、初心者の方も安心して釣行を任せられる

PROFILE:菅野順也

カレイ、ヒラメ、メバル、マダイ、深海などの船釣り中心にワカサギや渓流など多様な釣りをこなすオールラウンダー。がまかつフィールドテスター、山豊テグスフィールドテスター、マルキューフィールドスタッフ、スポニチAPC、日本魚検定(とと検定)2級取得。福島市在住

 

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※取材・テキスト/菅野 順也
※取材協力/大海丸(亘理町・荒浜漁港)

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