ケンサキイカ好釣!2023年夏の越喜来湾イカメタル
三陸沿岸の夏イカといえばスルメイカ(ムギイカ)がメインターゲットだが、今年の大船渡沖周辺はケンサキイカ(アカイカ)が接岸し、スルメ以上の爆釣をみせる日も多くなっている。そんな夏イカシーズン盛期に、越喜来・勝丸のイカメタル船を取材しました。
※2023年8月掲載。
ここ数年で一番の好調年となった夏イカシーズン序盤戦
6月中旬頃、大船渡市三陸町越喜来湾のムギイカ(スルメイカ)釣りが開幕した。今回お世話になった砂子浜漁港から出船する勝丸さんも6月30日に今季初出船。初日の釣果はムギイカ、ヤリイカ混じりで98杯と絶好釣!幸先の良いスタートを切っていた。
今年はイカの当たり年?と思わせるほど宮城、岩手県沿岸でイカの釣果が聞こえてきていた。陸っぱりからも狙え、漁港も連日、多くの釣り人で活気に満ちていた。釣れているイカはケンサキイカとムギイカ(スルメイカ)。群れに当たれば数釣りの可能性も。
陸っぱり、船釣りともにイカ上昇中との朗報を聞きつけ、連日好釣果続出中の越喜来湾のムギイカ(スルメイカ)船に乗り込んだ。その時の模様をお届けします。
今夏の越喜来湾はケンサキイカの群れが入ってフィーバー状態に
取材は7月初旬、多い人で100杯超えが続く越喜来湾のイカ釣り。日により多少のムラは見られるものの安定して釣れ続けていた。そんな中、例年、ムギイカ(スルメイカ)が大半を占めるものの、今季は少し違った傾向でケンサキイカが多数混じっていた。
本来ならばケンサキイカは関東以南で釣れる暖流系のイカ。市場では高級イカとして扱われていて、身は甘み、旨味が強いのが特徴だ。以前より岩手、宮城県でも釣れてはいたもののスルメイカ、ヤリイカに混じりポツポツ混じる程度。そんな高級イカの数釣りが楽しめているのは今季が初めてといっても過言ではない。イカ釣りファンの活性が上がるのも当然のことだ。
当日は鏡一面を思わせるようなベタナギ、風もほとんど無くベストなコンディションの中、スタートフィッシングとなった。開始時のイカメタル、オモリスッテはオマツリ防止も兼ねて15号で統一し、そこから状況に合わせて号数をプラス、マイナスにスイッチした。
開始時はイカの反応がボトム付近に集中しており、ポツポツと胴長20~30cm前後のムギイカ(スルメイカ)が上がってきた。この時点ではまだケンサキイカの姿は見えずも、辺りが暗くなり集魚灯が灯されてからは一変。ケンサキイカの姿が見え始め、船上では竿曲がりシーンが数多く見受けられた。
次第にケンサキイカは浮き気味になり入れ乗り絶好調!
中盤から後半への折り返しからは、怒涛のイカラッシュに突入。イカを釣り上げてはフォール中にヒットし、また釣り上げてフォールしてはヒットとリズミカルに釣れ続けていた。タナも15~30mと浅場まで上昇し、巻き上げからイカの取り込み時間も短縮。釣り人達は手返しが良くなり数を重ね続けていた。
上層にはケンサキイカ、下層にムギイカ(スルメイカ)。圧倒的にケンサキイカの釣果が多く、この日はケンサキイカ7割、ムギイカ3割といった状況だった。
そんな中、有効だったのはテンションフォール。ラインを緩め、仕掛け本来の沈下スピードで沈めるフリーフォールに対し、ラインを張った状態で仕掛けをゆっくり沈めるのがテンションフォール。
ラインを指で押さえ自分の意のままに仕掛けを送り出す事が出来、ラインが張っている分、仕掛けがゆっくりと沈下することから小さなアタリもヒットに結び付けることが可能なのだ。またイカの群れが濃いレンジを小刻みに探る事も出来る。イカ釣りではフォール中、フォールからのステイでヒットすることが多い為、釣果を上げるにはフォールがかなり重要なテクニックとなる。
今後も期待!三陸イカメタル
後半もイカの活性は高いままを維持し船上はお祭り、大フィーバー。終了のアナウンスまで釣れ続け、釣果は4名が100杯超え、竿頭は150杯となった。
今季好調の越喜来湾のムギイカ(スルメイカ)、ケンサキイカ船。シーズン序盤のスルメイカはムギイカサイズでまだ小さかったが、今後はサイズアップが望め目が離せない。ぜひこの好機に足を運びイカメタル釣法を楽しんでみてはいかがだろうか。
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