釣行記

東北の有名アングラーらによる釣行リポート!最新の釣況情報、テクニックをカバー!!

釣った魚で仙台名物の笹かまぼこを作ってみよう!

編集部 2023年10月13日 更新

仙台名物として知られる笹かまぼこは、仙台藩主伊達家の家紋の笹に由来してこう呼ばれるようになったと言われている。仙台湾でヒラメが大漁だったことからその保存食として生まれた。

今回、かまぼこの鐘崎・笹かま館のご協力により、釣った魚のみを使用した笹かまぼこ作りに挑戦!まずは蒲鉾に出来る魚を釣るため仙台サーフに釣行した。
(2023年9月に取材を行いました)



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蒲鉾の材料となる白身の魚を狙い仙台サーフへ釣行

今回、笹蒲鉾作りを体験するにあたり、まずはサーフで蒲鉾の材料となる魚を釣った後、TEAM釣無魚の早坂さんが勤めている「かまぼこの鐘崎・笹かま館」に移動。この笹かま館には体験教室のコーナー(要予約)があって、今回は体験コースと同様に釣魚で笹かまを作るという計画だ。

早坂さんに笹かまの材料に出来る魚種を確認したところ、ヒラメ、コチやスズキなど白身の魚からおいしい笹かまを作ることができるそう(一部例外あり)。ただ、イシモチなど少し小型の魚種は3~5尾ほど尾数が必要になるので、出来ればある程度大き目サイズのターゲットを釣りたいところ。

実釣隊は仙台市の蒲生海岸近くに整備された日和山駐車場に集合。ここは仙台近郊の人気釣り場で、サーファーや散歩の方なども多く集まる場所だ。


日和山駐車場

メンバーはTEAM釣無魚から鈴木貴博さんとヤスさん、早坂さん。Instagramでつながったmomoさんファミリー4名。このあとちょっと遅れて、フィッシュアローフィールドスタッフのクミちゃん親子が2人で登場予定
トイレも整備されていて、休日の朝などは駐車場が一杯になることも
駐車場から防潮堤を越えてすぐ蒲生海岸
七北田川河口の導流堤には早朝から多くのアングラーが並んでいた。サーファーの人たちもここを歩いて海岸へ。七北田川と蒲生干潟をつなぐ水路部分は潮の満ち引きに合わせて流れがあるので、ウェーダーを着用するなど準備が必要

七北田川の河口を見ると、サーフィン日和で波が高めのためか、多くの釣り人が導流堤から河川内でキャストしていた。ちょっと見ている間にマゴチをキャッチしている人もおり、一同も河川内から釣りを開始することにした。

先行している釣り人のいないスペースから釣りを始めてみることに

空いているスペースは砂が堆積して全体に浅く、真ん中奥に釣り人が見える辺りまで立ち込まないと魚のいる場所には届かない様子だった。とりあえず、導流堤の方のスペースが空いたらそちらに移動することにした
ちょっと空模様があやしくなり雨が降り始めたこともあり、諦める釣り人が増えてきた。堤防側の、釣り人が帰ったスペースに移動

七北田川導流堤から狙うが釣況は厳しい

堤防の方に移動してくると、上げ潮のため七北田川から蒲生干潟の方へ水が流れ込む状況。足場のある石積み提の周辺は水深が浅いが、ハゼの仲間やチーバスの魚影が多くみられた。タカさんはライトタックルにチェンジし、小スズキを狙ってみることに。

七北田川河口の導流堤
蒲生干潟。釣りを始めてからしばらくは上げ潮で、七北田川から導流提を越えて干潟の方へと水が流れ込んでいた

ライトタックルで周囲を探ると、チーバスがヒット!でもこれでは蒲鉾の材料にはならにので即リリース
続いて釣れてきたのは小さいガザミ
上げ止まりの時間が近付き、さっきまでの流れが大分緩くなってきた

早朝の釣り人が帰り、空いて来た堤防上へ移動
ここでクミちゃん親子も到着
対岸側にも釣り人が点々とみられた
「今日は堤防上から釣っている人はあまり釣れていないようですね。ウェーディングして(立ち込んで)流心付近を狙っている人は少し釣っているようです」
いつの間にか河口付近の釣り人がほとんどいなくなっていた
蒲生サーフに出るとこのように波風あるコンディション

七北田川河口内にウェーディングしてシーバスキャッチ!

流心にウェーディングしていたアングラーの方が帰ったのをみて、大人チームは流れに立ち込んで釣ることに。子供たちは危ないので浅い所で水遊び。

河口内には砂が堆積して、ヒザくらいの水深が続いている。流れの前に並んで竿を振った

momoさんファミリーのお父さんがシーバスを見事にキャッチ!
蒲鉾にするにも十分なスズキを釣り上げた

シーバスが釣れたのは、ウェーディングを始めてからしばらく時間が経ち、今日は厳しいかもと諦めかけた頃。子供たちも水遊びに飽きてきて、蒲鉾の材料をどうしようか早坂さん達が相談を始めたところだった。

ともあれ、笹かまでに出来るスズキが手に入ったので、車で10分ほどの鐘崎さんへ移動することに。

ミッションを達成し、笹かま館へ移動!

かまぼこの鐘崎 笹かま館へ移動

蒲生海岸からすぐ近く、若林区の卸町にあるかまぼこの鐘崎・笹かま館へと移動してきた。ここは工場に併設された観光施設になっていて、工場見学、体験教室のほかにお土産もの購入や食事、休憩などいろいろ楽しむことができる。ちょうどお昼ということで、杜のこんだてカフェで食事しつつ、館内を見学して回ることにした。

鐘崎 笹かま館
住所:〒984-0001 宮城県仙台市若林区鶴代町6-65
営業時間:9:30~18:00
予約、問い合わせTEL:022-238-7170

[杜のこんだてCafé]
エントランスすぐ横のカフェスペースではすり身を基本とした魚にこだわったカフェランチを楽しめる。1本250円で笹かまぼこの焼きを体験できるコーナーも!

[七夕ミュージアム]
仙台七夕まつりの実際の七夕飾りを展示しており、いつでも七夕まつりを体験できるミュージアム。藩政期から時代ごとの飾りも再現しており、仙台の歴史も感じることができる
[鐘崎ショップ]
隣接する本社工場で製造された作りたての笹かまぼこや、いろいろなお土産品のお買い物をできる
[鐘崎屋]
今回の企画をコーディネートしてくれた早坂さんの職場。創業時の名称「鐘崎屋」を継承し、手作りの技を見学しつつ出来立ての笹かま、揚げかまを食べることができる
鐘崎屋の上階に上がると、藤城清治メルヘンサロンや工場見学入り口があり、その奥が体験教室になっている
体験教室のコーナーに到着!

釣ってきたお魚を使った笹かまぼこ作りに挑戦!

魚本来の旨味を活かした、無添加の笹かまぼこ作りを体験することができる。体験教室には、笹かまの成型から焼きを体験する「笹かま手作り体験教室」と、素材の魚を捌くところから始める「かまぼこ職人に学ぶ!本気塾」とがあるが、今回は持ち込んだスズキを使って捌くところから挑戦した。
鐘崎 職人の技を教えますサービス – 鐘崎 笹かま館


[笹かまぼこ作りの動画]

丁寧に手を洗い、キャップ、エプロンを着用
頭と内臓、腹骨を取り3枚おろしに捌く。皮を引くので鱗はそのままで大丈夫
中骨に残った中落ち肉などはスプーンで削ぎ取る
身から皮を引いたところ
フードプロセッサーにかけやすいよう細かく身を切る

魚体処理、採肉まで完了。通常の教室だとここまでにかなり時間がかかるそうだが、さすが魚を捌くのに慣れている方たちなので、スムーズに進行

フードプロセッサーでさらに身を細かくする
水晒しして余分な脂や血、鱗などを取り除くため、ビーカーに身を移す
最初1000ccだけ冷水を入れて撹拌。ダマが無くなったら3000ccまで水を加える
上澄みだけを捨てたら、再び3000ccの冷水を入れてもう一度上澄みを捨てる
再度、水を入れて布で濾す

水だけ捨てながら身を取り出し、絞って脱水する
スタッフの方に確認してもらいながら脱水した所。絞り過ぎると硬くなってしまうが、絞らないと成型出来ないため、魚種による調整が重要

さらにミートチョッパーを使用して擂り潰しにする
入れるのは塩と砂糖、みりんだけ。魚体の量に合わせ調味料の分量を量る
調味料を順番に少しずつ加えつつフードプロセッサーにかけていくと、すり身の状態が変化していき、驚きの声が上がっていた

焼き台の前に移動し、成型しながら笹かまぼこを焼いていった

みんな笹かまぼこ職人の気分
串から落ちないことを願いながら、次々と焼かれていく笹かま
裏返しながら焼き上がりを待つ「そろそろかな?」

焼き上がり!

早朝の釣りから、手間と時間をかけて作った笹かまぼこに「ほくほく!」「美味し~」と一同感動。釣った魚を使っての仙台名物笹かま体験、仙台塩釜港や仙台~県南サーフの帰りにも寄りやすい場所なので、予約して挑戦してみてはいかがでしょう?

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