岩手の春ロック ~夕マヅメの漁港でアイナメ、ソイ爆釣~
アイナメ狙いは薄暮から夕マヅメ狙いの短時間がチャンス
岩手ではこの季節、漁港から良型のアイナメをキャッチできる可能性が高まる。30cm以下も釣れるが、40UPが連発することも多い好季。
有望な漁港の条件は‥
1)水温が上がりやすく、安定している。
2)港内にホンダワラやアマモなどの藻類が多い。
3)岸壁で養殖作業を行っている(栄養豊富な排水が出ている)
4)ゴカイ・イソメ類のバチが抜けている。
プラスして、サケ稚魚などの稚幼魚が多いことなども重要。
アイナメはエサの豊富な漁港にいったん入ると簡単には出ていかないので、釣れる場所ではコンスタントに釣れ続くことが多い。また、秋冬の産卵期はスポーニングのためになわばり意識が強く、釣れても単発が多いが、この時季はいいポイントだと1か所から良型が複数釣れてくることも。
根魚が好む漁港周辺のストラクチャーは・・
1)港内のブイ、アンカー
2)港内に点在するシモリ根
3)漁具などの人工物
4)アマモ、ホンダワラなどの海藻、海草
ストラクチャー以外でも、港口など狭くなって潮通しのいいところや、港外のブレイクなどもポイント。季節的に小魚類をベイトにしていることも多く、潮通しのいいところなどはベイトも回遊するので好ポイントになる。
春パターンは夕マヅメになり、暗くなりかけた時にバイトが連発することが多い。そのため、釣行時間は17時以降がほとんど。仕事終わりに仲間と待ち合わせして短時間楽しむなんていうのもおすすめだ。
(テキサスリグのシンカーは全てアクティブ社の「BSトーナメントシンカーⅡ」を使用)
暗くなってきたらクロソイに移行!常夜灯を求めて場所移動するのもあり
アイナメは薄暮時の時合いを抜けるとパッタリ当たりが止まってしまうことが多い。ここで竿を納めてもいいのだが、続けるなら時合いのいい所=クロソイ狙いにシフトしよう。
クロソイはサイズを問わなければどこの漁港でも釣ることができる。ただ、ある程度サイズを狙うなら、常夜灯のあるポイントなどクロソイの多い所に移動した方が釣れる可能性が高まる。逆に、時合いを過ぎた後もあえて同じ場所で粘って、難しい条件下で引き出しを増やすのも一手。
マヅメ防波堤ロックのタックルとテクニック
東谷さんの使用ロッドはスピニングタックルの「サイファリストHRX CPHS-83MH」。今回載せた漁港での釣果は全てこの竿1本でカバーしている。
「私はこの83MHを勝手に『漁港スペシャル』と呼んでいるのですが、1ozテキサスリグの遠投から、足下のライトテキサス、ジグヘッドリグ、さらにノーシンカーリグまで全てに対応できます」
日中、ポイントを絞れない時はテキサスで遠投してズル引きで探り、ストラクチャーを見つけたら丁寧にアピールして食わせるのがセオリー。この季節はベイトの群れ次第ではストラクチャーの無さそうな意外な場所から釣れてくることも多い。「ここはダメ」と決めつけずに広範囲を探ってみると、海藻が引っかかってきたりして、そういった場所から釣れる可能性もある。
これからのハイシーズン、根魚の活性が高ければ巻きで食わせられる。遠投する場合は21~28gまで重くするが、近場のライトテキサスは7~10g、ジグヘッドなら5~7gを中心に使用する。
低活性時など、スローめに誘う時は3.5gくらいに落とすことも多い。この場合は軽いリグを扱いやすいジグヘッドリグがおすすめ。ジグヘッドなら暗い時間帯でもフッキングさせやすく釣りやすい。
また、スロープなど狙うポイントが近い場合、10mくらい投げられればいいのであればノーシンカーリグもあり。「TTシャッド3.2インチ」や「ベタンコスリム3インチ」なら適度に重さもあり、ノーシンカーリグでの使用にも向いている。
ベイトはイワシやサケ稚魚など小魚のほか、バチ抜けしたゴカイ類などもよく食っている。ワームはシャッド系、カーリーテールが定番。シーズン初期は2.5インチといった小さめサイズが良かったが、今頃のハイシーズンは3インチ、4インチもふつうに食ってくる。また、春だからシャッド、カーリーテールオンリーかというとそうでもなく、クロー系も釣れるので試してみるといいだろう。
アクションはカーブフォールでボトムを取り、20~30cmくらい浮かせてアピール。高活性時であればリーリングだけでも食ってくるが、リフト&カーブフォールでアピールをかけつつ探る。低活性時にはステイ(止め)を入れるのもかなり有効。
フックはがまかつ×バレーヒルコラボ商品の「ワーム316ホールド」。ワームがずれにくく、岩礁や藻場を攻めるロックフィッシュに最適
夕方アイナメから夜クロソイのマヅメゲームは夏の高水温期まで、6月中くらいは期待できる。が、暖かくなってくると蚊が出てきてかなりツラくなるので、蚊がうるさくなる前に十分楽しんでおこう。
■ロッド:「サイファリストHRX CPHS-83MH」(バレーヒル)
■ライン:PE0.6号+ショックリーダーフロロ16Lb
■テキサスリグ:「BSトーナメントⅡ」(アクティブ)7~28g+「ワーム316ホールド」(がまかつ&バレーヒル)
■ジグヘッドリグ:3.5~7g
■ソフトルアー:「ベタンコスリム」「ベタンコカーリーテール」「TTシャッド」(ベイトブレス)
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ロックフィッシング・ジギングをメインに三陸でのルアーフィッシングに精通。カレイ、イカ、チカ等、三陸沿岸四季折々の旬の魚をターゲットとした釣りや、バスフィッシングもこなすマルチアングラー。岩手大槌町在住。サポートメーカー:ベイトブレス、バレーヒル、アクティブ、カレント
※取材・解説/東谷 輝一