冬のナイトゲームの主役級!メバリングの基本をレクチャー
水温の下がり始める秋から本格的なシーズンに入り、年明け後の1月、2月でも長く楽しめるメバル釣り。11月、12月頃は尺メバルにも期待できるハイシーズン。基本の釣り方を千葉正博さんが紹介する。
※2016年12月の取材記事です。
※ゴミの持ち帰り徹底、立入禁止の場所に入らないなどルール、マナーを守って釣りを楽しみましょう[堤防釣りのルール・マナーについて]
メバリングの主要なポイントをガイド
漁港の岸壁から手軽にできるのがメバリングの魅力の一つ。では、どんな所を狙えばいいのだろうか?
メバルは根魚の一種。テトラ、岩礁などのストラクチャー周りが基本の着き場となる。エビなどを好んで捕食するメバルは藻場の存在が重要で、初めての釣り場では日中に藻場がある所を確認しておくと◎。藻場の近くのストラクチャーなど複合的なポイントはかなり有望だ。
また、夜のメバルは着き場のストラクチャーから浮いて、エサを追うようになる。潮通しのいい場所や水深に変化のあるカケアガリなど、回遊ルート、ベイトの集まる場所を見つけられるかがサイズアップのカギになる。
メバリングタックルは多様化が進む
近年、メバル人気が上昇し、アイテムの多様化が進んでいる。メバル専用ロッドも繊細なリグに適したものから、大型メバル用のパワータックルまで様々なモデルがある。バーサタイルモデルを基本に、フィールド、釣り方に合ったモデルを使い分けることで釣りの幅が広がる。
リグはオーソドックスで使いやすいのはジグヘッド。最近は遠近広範囲を狙いやすく、狙ったレンジに合わせて食わせられるライトキャロのリグ(Mキャロなど)もマストアイテムになっている。
ソフトルアーばかりではなく、スピード感があり、ダイレクトなアタリが楽しいハードルアー系も人気が高い。
千葉さんの使用ロッド。モンスターメバルにも対応できるストロングスタイルのロッドで、PEラインを使ったキャロ、スプリットやプラッギング、メタルルアーなど何にでも使える。感度抜群のショートソリッドティップに高弾性カーボンによる瞬発力を備えた竿は鋭くアワせる釣りを展開可能
メバリング用リグアイテムのいろいろ
独特のバックスライドを武器に、スローな釣りを展開できる。多様なモデル展開で遠投にも対応でき、これがないとメバリングが成立しないほどに重要なアイテム。遠投性を生かして狙うポイントが遠い場合や、ゴロタ浜ノメバリングで沖を狙いたい時に特に有効。
「ラクリップ」(ティクト)
ルアーやジグヘッドをクリップに引っ掛けるだけでワンタッチで交換できる便利アイテム
Mキャロの小型版。通常版に比べるとスライドの幅が小さめ。ジグヘッド感覚でピンポイントをタイトに攻められる
飛距離が出せるラウンド型のジグヘッド。斜め上に引くことを考慮した水受け断面で、軽量サイズでも操作感に優れる
水馴染みの良い流線型の微波動ヘッドがタダ巻きでナチュラルに魚を誘えるメバル用ジグヘッド。ロッドアクションへのレスポンスがよく、色々なテクニックに対応可能
長いものが大好きなメバルに効果大な超微波動系極細ストレートワーム。つるっとしたボディは食い込み性にも優れる。
「ギョピン1.7インチ」(ティクト)
超微波動系のピンテールワーム。曲がったボディがハリ先以外をしっかり隠し、波動位置を後方にずらしたことでバイトを取りやすくした
イワシやイカナゴ、シラスなどの小型のベイトフィッシュパターンに力を発揮!
ラッキークラフト社とのコラボにより生まれたシンキングペンシル「ワンダー」のライトチューニングモデル。実績のカラーラインナップに金バリを搭載。
[これが基本]ジグヘッドリグを使用したメバリング
ジグヘッドリグの釣り方の基本はステディリトリーブ(ただ巻き)。メバルが高活性で浮き気味の状態であれば、キャストしてゆっくり巻いてくるだけでメバルは釣れてくる。ベイトの有無や潮流、時間帯などによりレンジが高い時と低い時とがあるので、状況に合わせてヒットレンジを探る。アタリは多いがヒットするのが外道ばかりという時はレンジが下すぎるケースも。
状況に合わせてダウンショットリグやネコリグを駆使するとGOOD
「メバリングの基本はジグヘッドの釣りなんですが、ジグヘッドは横の動きが主体。ジグヘッドより下のレンジを、ポイントを狙ってじっくり点の釣りをしたい時に活きるのがダウンショットリグです」と千葉さん。ダウンショットは活性が低くメバルが浮いていない時や、上層からは小さいメバルばかりしか釣れず、下のレンジに大型がいる場合などに使えるテクニック。
ダウンショットシンカーは1.3~1.8gの軽めのものを使用。ハリは渓流用のマスバリの7~8番を直結にして、ワームはワッキー掛けにする(ダウンショットワッキー)。ワームをちょん掛けにして垂らさず、中央に引っ掛け「ワッキー掛け」にするのが重要。こちらの方がワームを横向きにすることでシェイクアピールが効果的になる。アクションはボトム中心にスローな動きとシェイキングで誘えばOK。
また、メバリングのジグヘッドリグではウエイトを軽くしてもワーム自体が小さいため、どうしても速めの動きになってしまう。ジグヘッドよりもフワフワと中層を誘いたい場合は、マスバリに0.2~0.3gくらいのネイルシンカーを使用するのがおすすめ。ワームはワッキー掛けにするといい(いわゆるネコリグ)
ネコリグを使ったミドストの釣りは、キャストしたら中層でシェイク。ラインスラッグを使ってアクションさせる。日中であればラインの動きを見てアワせるのだが、夜はラインが見えにくいので違和感を感じたらアワせるようにする。
この日はスタンダードなジグヘッドリグから始めて、ボトム付近をダウンショットリグ、中層をミドストで狙った。ポイントがちょっと遠い時や、スレていて遠くを狙いたい時にはMキャロの釣りもおすすめ。最近人気のゴロタ浜から沖を狙うような時にもライトキャロは効果的だ。
メバリングのシーズンは中盤戦。シーズン後半は大型は狙いにくくなるが、1月、2月もメバルは釣果に期待できる。夜は若干寒くなるが、熱いナイトゲームになるはずだ。
【千葉さんのタックル】
ロッド:TICT ICE CUBE(アイスキューブ) IC-69p Rockin’Power
ライン:SUNLINE smallgame PE 0.2号
リーダー:SUNLINE SmallGame FC 2lb
ジグヘッド:TICT アジスタ! M0.8~1.5g
ルアー:TICT ブリリアント2in、フィジットヌード2.7in、ギョピン1.7in
◆記事に書けない裏話や質問への回答は無料メルマガ(毎月25日発行)で配信中!
※解説/千葉正博