野牛沖ちょっと早めのサクラ咲く[下北半島マスジギング]
狙うは、よく肥った津軽海峡の桜鱒!
「この日は、今シーズン初めてのマスジギングでした。船長さんも状況が全く分からないと言っていたので、少しは不安もありましたが、のっけから釣れてよかったです」とは、解説の鈴木潤さん。釣行をした1月29日はプチ釣行会だった。鈴木さんはお店のお客さんら20人とともに、2隻の船で野牛沖に出船。朝5時半に野牛漁港を出港し、50分ほどで尻屋沖の釣り場に到着。津軽海峡でもほとんど北海道側の、水深70mほどのポイントで釣り始めた。
「ハイシーズンになるとベイトが球状に集まるんですが、この日はまだちょっと早かったようで、ベイトはかたまっていませんでした。それでも、みなさん順調にアタっていて、2~3kgの体高のある板マス級サクラマスも混じりました」。最終的な結果は、10人ずつ2船に分かれて船中18本と41本。ダブルスコアの差がついたのは、10本釣った人がいたためで、乗船者の多くは一人2~3本の釣果だった。
マダイ用のタックルでも十分イケます!
サクラマスのヒットレンジは底から30~40mほどの中層が中心。ジグをボトムまで落とす必要は無く、中層のフォールとジャーキングで誘う。「中には速いアクションで上手に釣っている人もいるんですが、スローな誘いでしっかり見せるのが基本です。初心者のスローでぎこちない動きが効くのに、青物ジギングが上手な人のジャークだと合わなかったりするのも、マスジギングの面白さですね」
実績のあるジグは100g前後の、若干引き抵抗のあるもの。流行のスロージギング用なども向いている。ロッドとラインシステムはマダイ用をそのまま流用可能。鈴木さんはベイジギング用のベイトを使うが、スピニングタックルの人がほとんどだ。ただし、フォールでの誘いが中心になるので、特にスピニングの場合はラインスラッグを出し過ぎないように、しっかりとサミングすることが大切。また、ジグの回転によるラインのヨレを減らすため、リーダーとジグの接続には、回転スイベルとスプリットリングを使用する。
マスのアタリはガツンとひったくるような感じ。どちらかというと青物に近いが、口切れが多い魚なので、バラさないように慎重なやりとりが重要になる。特に、これから脂が乗るとより滑りやすくなり、バラシも多くなるので注意が必要だ。
マスジギングはライトなタックルで、1尾ずつ丁寧に釣るのも楽しみのうち。アブラメ(アイナメ)、ソイ、ミズクサガレイ(ムシガレイ)など、ゲストも豊富なので、ついでにボトム付近まで探ってみるのもアリ。津軽海峡はエサが豊富な海域だが、今後、ベイトが球になって集まるようになれば、釣況はさらに上向いていくはずだ。
「今シーズンはいつもの年より2週ほど早く、ちょっとフライング気味に始まりましたが、天候さえよければ、2月一杯は出船します。とにかく寒いので防寒対策はお忘れなく。乗り合い料金は一人7,000円です。トイレ付きの船なので、女性でも安心して楽しめますよ!」
【鈴木さん使用タックル】
ロッド:ソルティガ ベイジギング65XHB(DAIWA)
リール:リョウガ ベイジギングC1012PE-HWL(DAIWA)
ライン:PE1.2号+リーダー25~30Lb(3ヒロ程度)
メタルジグ:ゼッツ スローブラットR 100g(アングラーズリパブリック)、近海仕事人100g(タックルハウス)
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【2011釣行記事】
寒中にアツくなる 津軽海峡のマスジギング
【料理レシピ】
マスの下準備
マスのちゃんちゃん風菜種焼き
マスの手綱寿司
マスのあら揚げ
青森県十和田市のベルウッド店長。近場の奥入瀬川から、陸奥湾、太平洋、日本海の海にも繰り出す。新しい釣り物も大好きで、お客さんらとの釣行ツアーも頻繁に開催中。冬場はワカサギ、ナメタ、マスに夢中!
※取材・解説/鈴木潤