大船渡沖で楽しむ三陸名物 漁火のイカメタル釣り
夏イカから秋シーズンへ、2024シーズン後半に入っても連日安定して釣れている大船渡市越喜来湾沖のイカメタル船を取材してきた。これから大きく育った晩秋から初冬のスルメイカや冬のヤリイカも楽しみな季節になる(2024年9月取材、10月掲載)
二枚潮の激流の条件にイカメタル20号からのスタート
取材は9月上旬。岩手県三陸町越喜来地区の鬼沢漁港「大船丸」さんに伺った。スルメイカ、ケンサキイカがハイシーズンを迎えた当地、釣況は日ムラが見られ低調~復調を繰り返していた。9月に入ってからは台風によるシケで出船中止が続く日々。そんな悪天候の合間の久しぶりの出船機会をみつけての取材となった。
当日は17時半に出船。漁場到着後スタートフィッシングとなった。今回のポイントはシケ前にスルメイカが上向きだった57mライン。潮流が速かった為、20号のメタルでの開始。とにかく速潮でラインはガンガン横に流れる。上潮が緩やかで底潮は激流のいわゆる二枚潮。ボトムを探るのさえ厳しい状況で、オマツリも頻繁にあり大苦戦の序盤となった。
開始から1時間。本来ならポツポツ釣果があってもいい感じだったが船中は沈黙状態。依然として潮流も速く我慢の釣りが続く。開始時20号だったメタルも、潮流が増すにつれ25号、そこから30号へとスイッチして何とか釣りになるような状況だった。そんな状況下、潮流も激しさを増し粘っていても見込み薄と船長判断、場所を移動することに。そして次なるポイント首崎を目指した。
難しい条件を克服しながらスルメイカ、剣先イカをキャッチ!
波がザブザブの中、航程20分。到着してみると、そこには吉浜湾、越喜来湾から集まった船団の漁火がおりなす幻想的な風景。到着するやいなやアンカーを投下し再スタートとなった。
開始早々、ポツポツとスルメイカ、ケンサキイカの釣果が上がり船上は活気に満ちる。水深は67mと最初のポイントよりは10mほど深かったものの、それほど潮の流れは速くはない。しかしながら上潮と底潮が変則的でベターな状況とは言えず我慢の釣りが展開された。
スルメイカ、ケンサキイカがポツポツと釣れる状況が中盤以降も続いた。釣れるイカのタナは上層の10~15mとボトム付近に集中。中層は、ほとんどアタリはなく魚影が薄かった。上層のタナでの釣果は、小さな群れだったのか小一時間で終わり、その後沈黙。終始安定していたのはボトム付近のタナだった。
今釣行は全体的に小さいサイズのケンサキイカが多く、その中に良型のスルメイカが混じる状況だった。この日のトップは40杯超。二枚潮に加えて速潮というタフなコンディションながらも、イカのいる厚い層で、しっかりとタナを探りソフトなアタリをヒットに繋げた事が一因だったようだ。
ヤリイカが始まり三陸イカ釣りは秋冬のシーズン後半戦へ!
10月も中旬となり台風シーズンもひと段落。連日のシケ模様から解放され海況も比較的安定している。現在、スルメイカに混じりヤリイカの姿も見え始めた。まだポツポツと混じる状況ではあるものの、例年であれば下旬頃から上向き始め11月に入れば活況となる当地。夏スルメイカから始まりケンサキイカが追随し大盛況、そしてヤリイカの開幕を控え、今後もイカ釣りファンには目が離せないシーズンが続く。
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