釣行記

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マダラ釣りのススメ[三陸の鱈ジギング]

塩津 紀彦 2021年9月5日 更新

三陸の各湾では浅場のタラジギングが今まさに狙い時を迎えている。ここではハンター塩津氏がライトに狙うタラジギングを基礎から解説。ちょっと頑張れば、ロックフィッシュ用のヘビータックルでも挑戦できちゃいます!※2013年2月掲載の記事です。

三陸マダラは浅場で荒食い中

1年の中で最も水温が下がる2月末~3月。三陸の海の魚達も活性が著しく低くなり、俗に言うシーズンオフを迎えてしまいます…。

しか~し、そんな三陸の釣りものの救世主として現れるのが、水温が低くなれば低くなるほどテンションが上がってしまう奇特な魚「マダラ」くんです。

魚へんに雪と書いて「鱈(タラ)」と呼ぶくらいですから冬に旬を迎えるのがこのマダラ釣り。一般的なイメージとしては深海釣りでゴッツイ道具や電動リールなんかで釣る”玄人向きの釣り”って感じをお持ちの方が非常に多いのですが、産卵を終えたマダラは水深60~80mの浅場で体力回復のために荒食いをするので、必然的にこの季節は浅場中心の釣りになるため、比較的ライトなタックルで楽しめるのが最近の人気のヒミツです。

さて今回はこれからハイシーズンに突入する岩手県大船渡市の越喜来湾のマダラ釣りに行ってまいりましたのでレポート致します。

今回お世話になったのは毎度お馴染みの越喜来湾・崎浜港の喜多丸さん。

「シーズンのハシリって事もありまだ爆裂に釣れるって訳ではないからあんまり期待しないでね」っと意外と珍しく弱気な中嶋船長でしたが、今年の岩手県のマダラの水産資源量は例年の4倍だそうなので、「まぁなんとか釣れるでしょう」とウキウキのワクワクでスタートフィッシング♪

と、その前にまずマダラ釣りをされたことがない方へタックルをちょっとご紹介。

今回使用したジグは130~230g。オススメのジグはというと。

シャウト!さんの「ストロボ」と「フラッシュ」

水深がちょっと深く、潮流れが速いときや風で船が流されやすい時などはファーストフォールモデルの「ストロボ」。活性が低く、ボトム付近を丹念に探りたいような時はスローフォールモデルの「フラッシュ」

スミスさんの「ナガマサ」

メロウド等を捕食しているときや、高活性でアピール力が欲しいときにロングジャーク+ラインスラックを出してのフリーフォールが効果的。

メロン屋工房さんの「ウィークベイト」

イワシ等の小魚がベイトの時に使用。左右非対称センターバランスなので、キレのあるスライド&フラッシングが特徴的な動きです。

アングラーズリパブリックさんの「スローブラットR」

ロングフォールに真価を発揮するジグで、フォール時にイレギュラーフォールし魚を誘います。フォール時にバイトが出やすい時に力を発揮します。

フックにはトレーラーをつけるのが主流で、

タコベイトをかぶせたものが昔からのスタンダードですが、

このようにワームをフックに刺して使うのも最近ではポピュラーになってきました。

元々は、ジグをボトム付近でスローに踊らせるためにつけられていたトレーラーですが、最近ではガルプ!のように味と匂いでさらに誘うのが主流の地域も出てきましたね。

タックルはというとジギングタックルは勿論理想ですが、ライトなスロージギング用のタックルも最近では流行りです。
「今年とりあえずやってみたい!」
という入門者の方は、ロックフィッシュ用のタックルや硬めのバスロッドでも無理をしなければ(疲れるのが欠点ですが)流用は可能です。ただし無理をすると破損の恐れがありますので要注意。

ちなみにラインは浅場と言ってもそれなりに水深があるエリアの釣りなのでPEラインがオススメです。

さて、いよいよ実釣です。

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湾口~湾内には腹を空かせたタラが集結中!

今回はシーズンのハシリ。まだタラが浅場へ上がり始めたところなので、浅場へ上がるブレイクラインにあたる90m付近の根周りをメインに攻める作戦!

朝イチのポイント到着。運命の1流し目。ボトムにジグが着き、大きくリフト&フォール。

タラのジギングの基本アクションはロックフィッシュを釣るようにリフト&フォールさせるパターンと、ボトムから10mくらいスローにシャクリ上げ、またボトムをとるパターン。

だいたいそんな感じで、常にボトム付近をメインに探る釣りになります(ただしベイトが浮いて魚がうわずるときもたまにありますけどね)。

するとさっそく今回がマダラ釣り初挑戦のめぐみ大先生にヒット!

マダラは群れで動いているので、「あとに続け!」と、全員集中してアクションさせていると、私のジグにも「ドスン!」とマダラ特有の重いバイトが到来♪

そしてお隣のテッペイくんにもヒット!

幸先いいスタートだと喜んでいたら残り10mで私だけ痛恨のフックアウツ…。

サイズはまだまだコレからだぜ~って感じですが、1流し目からこれですから意外とイケる感じに朝からテンションがアゲアゲです♪

が、しか~し群れがまだ薄いため反応がすぐになくなってしまいちょい移動。

そして2流し目。まずテッペイくんにヒット!そしてウメさんにもヒット!!さらにめぐみ大先生にもヒット!!!

で、取り残されて焦る私…(汗)

でも今回の群れは比較的大きかったのか私にも「ドスン!」とバイト♪

あまり大きくはありませんが、初物なので丁寧に上げます。

3人仲良くマダラGETん!

写真撮ってる人がバラした人です(笑)

その後も爆釣りとはいきませんがアイナメ、マゾイ、カジカ、ミズガレイ、エゾメバルなどの外道が混じりながらもポツポツとヒットします。

サイズはアベレージが50~60クラスで、たまにいいサイズが混じるって感じです♪

そうこうしているとチャター板付きのメタルジグに超ナイスバイト!

ライトなスロージギング用のタックルなのでゆっくり丁寧にファイトしながら上げてランディング~。

浮上した巨体に
「メーターくらいかな?」
と喜び勇んでましたが、残念ちょっと足りませんでした…。

この口ですからなんでも食べちゃいますよね(汗)

今回のマダラ達はウミタナゴ、カレイ、アイナメ、カジカ、ソイ、貝、カニ、ウマヅラハギ、イサダ、メロウドといろいろ食べてましたね…。まさに「鱈腹(たらふく)食べる」の語源になったのも頷ける大食漢ですね~。

その後もポツリポツリとながらですが、マダラが顔を見せてくれます。

テッペイくんにもまずまずのサイズ。
めぐみ大先生もサイズアップ。

今回は外道を含めると、終始バイトが続く状況でしたのでシーズンのハシリとしては上出来の状況と言えるでしょう。

これからがハイシーズンのマダラ釣り。お手軽で簡単に大物とのファイトが楽しめ、さらに食べて美味しいので是非皆さんも今年はトライしてみて下さい♪

ちなみにクーラーはデカいの用意しないと大変なことになるかもしれませんよ(笑)
【使用タックル】

「ジギング用タックル」
■ロッド
アブガルシア SJS-60/180-KR
■リール
アブガルシア SALTY STAGE Hydrift5000
■ライン
サンライン キャストアウェイPE3号
■リーダー
サンライン システムショックリーダーナイロン50Lb

「スロージギング用タックル」
■ロッド
アブガルシア SJS-63/150-KR SJ
■リール
アブガルシア SALTY STAGE Revo LJ-3
■ライン
サンライン PEジガーHG ライトスペシャル1.5号
サンライン システムショックリーダーFC 25Lb

「ロックフィッシュ用で流用してみたタックル」
■ロッド
アブガルシア NRC-722EXH MGS
■リール
アブガルシア SALTY STAGE Revo LJ-1
■ライン
サンライン キャストアウェイPE1.5号
サンライン システムショックリーダーナイロン30Lb

「ウェア」
パズデザイン ブレスシェード ウォームレインスーツ
「偏光グラス」
オークリー OCEフラックジャケット
TALEXレンズ トゥルービュースポーツ
「アシストフック」
がまかつ マダラトレーラー
がまかつ マダラ王
「アシスト装着ワーム」
バークレイ ガルプ!パルスクロー
バークレイ ガルプ!イール10インチ

PROFILE:塩津 紀彦

磯ロックがブームになる以前から牡鹿の磯に通い、50UPベッコウ&アイナメを狙っていたロックフィッシュハンター。険しい、キツイ、危険の3Kを乗り越えながら、数々のモンスターを仕留めてきた。茨城県在住。チーム・ハンター所属。ピュア・フィッシング・ジャパン、サンライン、パズデザイン、がまかつフィールドテスター
※ハンターブログ http://yaplog.jp/jgfahunter/

 

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[関連記事] こちらもご覧ください!
マダラの下準備
マダラの3枚おろし
マダラの昆布締め

※取材・テキスト/塩津紀彦
※取材協力/釣具オヤマ(岩手・釜石市)TEL:0193-23-7754

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