岩手渓流解禁!シーズン初期のヤマメ、イワナの狙い方
2021年も3月1日に岩手県の渓流が解禁した。釜石市釣具オヤマの小山哲平さんに解禁釣行の模様とシーズン初期の釣り方を教えてもらった。
毎年雪は少なめの岩手沿岸部河川 春まであと少し
2021年3月1日、岩手県の各河川でヤマメ、イワナの渓流の釣りが解禁となった。今冬は雪が多く、春のシーズンの遅れが心配されたが、岩手沿岸はこの季節としてはまずまずの状況。
「今年は冬が寒くて雪も多めだったのでどうかなと思っていたのですが、暖かい日が何日か続いたこともあって水量もあるコンディションで去年の解禁よりよさそうな感じでした」と、哲平さん。
ちょうどまとまった雨の翌日ということもあってか、トラウトが流れの中に出始める春らしい雰囲気も感じられた。「これから暖かい日と寒い日を繰り返しながら、暖かい雨が降るごとに状況がよくなっていきますよ」
ヤマメは淵の底から浮き始めた魚を狙う
昨年は空前の釣りブームとなったが、渓流も例外ではなくトラウトゲームにはまるアングラーが増加中だ。
「解禁当初に釣りを始める方は、まだまだ寒い季節ということを頭に入れておくことが大切です。スリバチ状の底やツボ状のところは水が冷えきっていてまだまだ釣れません。よく水温が低いからと底ばかり狙う人がいると思うのですが、少し上に浮いた魚を狙った方が断然効率が良いのです」
ズバリ、この季節のヤマメのポイントはストロークの長い、流れのある所がねらい目とのこと。ゆるい傾斜で少し流れがあって、緩い流れが長く続くポイント。さらに斜面の下に湧水などもあると越冬にも適していて、そのまま魚が着いていることが多い。こういった条件が整う場所は少ないが、ハマれば複数の魚が着いていることも多く、良い場所をみつけたらある程度は粘ってみる価値あり。逆に、条件に合う場所がみつからなかったり、魚が着いていないようならば早めに見切って移動することも必要だ。
イワナ狙いは大石、大岩のポイントを暖かい時間帯に
ヤマメは次第に春モードに入り動きだしているようだった。イワナはヤマメと比べると活動開始時季が遅く、少しのんびり屋さん。基本は大岩、ゴロタのあるポイントで、岩の隙間から出てくる。
まだまだ寒い今の季節、時間的には日中や午後に釣れるケースが多く、早朝や夕マヅメ狙いはあまりよろしくない。これから水温が上がってくれば、活性が上がり魚の動きもどんどんよくなってくる。
暖かい雨が降ると状況は徐々に上向く
この季節のルアーでの釣り方は、シンキングミノーをあまり動かさないように使うのがセオリー。初春の頃の魚はルアーをゆっくりと追ってくる。最盛期のようなキビキビとしたスピードではなく、少しスローめに動かして合わせてやる必要がある。
シーズン的にはまだまだ初期なので、うまくハマらずなかなか釣れないこともあると思うが、釣れる場所はあるので、条件に合ったポイントを探してみてほしい。「すでに春のシーズンが進み始めているようです。今回も小場所に入っているヤマメもいて、流れのある浅めのポイントにも散らばり始めていました。これから気温が上がり、あたたかい雨が降ると、魚の活性もどんどん上がっていくはずなので、狙い通り釣れなくてもあきらめずに挑戦してみてくださいね」
トラウト釣行はルール、マナーを守って!
小山さんの解説の通り、今後は季節の進みとともに状況がよくなり、淵の大場所の魚も動き始める。岩手の河川は懐が深く多くの釣り人を受け入れているが、マナーやルールは絶対に厳守すること。
断崖、急斜面や不明なルートなど危険は避け、岩手はクマも多いので遭遇に注意。ゴミの持ち帰りはもちろん、駐車マナーや直火、残飯の痕跡の処理なども十分に気を付けること。そして、各河川には遊漁券が設定されている(釜石の甲子川の場合は協力金制度)ので、管轄を調べて違反にならぬように釣行していただきたい。
アムズ「イッセン45S MAX」
シマノ「ストリームフラット50HS」
ポジドライブガレージ「K-50S」
スミス「Dコンタクト50S」
店舗は、国道283号線添いの釜石市内にある。内陸方面からだと、仙人峠道路の釜石西ICを降りてちょっとのところ。釜石線・松倉駅を目印にすると分かりやすい
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甲子川中流域にほど近い釣具オヤマの若旦那。ロックフィッシュやヤリイカなど、陸っぱりから船釣り、渓流まで釜石周辺のあらゆる釣り物に詳しく、旬の釣りは自ら実釣テスト!東北各地への遠征経験も豊富
取材・解説/小山哲平
取材協力/釣具オヤマ(釜石市)TEL:0193-23-7754
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