東北リバーシーバス 晩秋最大のイベント「バチヌケ」
東北の巨匠こと村岡博之さんが東北のルアーゲームを解説していくこの連載。今回は東北の河川では秋に起こることが多い、ゴカイ、イソメ類の「バチ抜けパターン」について!
※2017年10月掲載時の内容です。
早春ではなく秋にバチ抜け!?が東北のパターン
「バチ抜け」と言えば全国のシーバスアングラーには早春のイメージがありますね?しかし、三陸沿岸の河川ではそのイベントは晩秋にあります。10月に入ってからの大潮周りにゴカイが産卵のために泥から抜け出して水面を遊泳します。越冬に供えて荒食いをするシーバスには、遊泳するゴカイはいとも簡単に捕食できるベイトなのです。
今年もすでに、10月頭の大潮時に1回目のバチヌケが追波川でありました。個人的には数は釣ったのですが、大型は出ませんでした。元々、中型クラスがこのパターンでの釣りに向いていますが、数のうちには90センチクラスも顔を出します。
前回のバチヌケは満月の大潮周りでした。日没直後からバチが抜け、月が昇り明るくなると終わってしまいましたが、1時間半ほどは楽しめました。
使うルアーは表層系のルアーで、レンジを10センチ落とすと全くバイトは得られません。なるべくロッドを立てて水面を泳がせるようにすると「ジュボッ!」と出るわけです。
さて、今週末からの大潮ですが、ちょうど新月に当たりますね?となると釣れる時間は間違いなく長くなるはずです。ルアーのチョイスさえ間違わなければ、ある程度の釣果は約束されたようなものです。
まず、リップ付きのルアーは個人的には選択肢から外していいと思います。シンペンがベストですが、リップレスや口開き系のミノーでも大丈夫でしょう。シンペンでも水面直下をトレースできるルアーで、なるべくスローで引いても沈まないルアーがベストです。
バチヌケが始まると、いたるところで捕食音が聞こえ、プチパニックになることがあります。しかし、その様なシチュエーションではあまりルアーにバイトしてくれません。少しバチの量が少なくなり、捕食音が少なくなった辺りがチャンスです。
例年だと11月一杯はバチヌケがあるはずです。60cm前後の個体が多くなりますが、超大型が出るのもこの時期です。防寒対策をしっかりととり、残り少ないシーズンを楽しみましょう。
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石巻を拠点に活動するベテランルアーマン。自称東北の巨匠。シーバスをメインにサクラマスやロック、フラットなど幅広く嗜む。ハンドメイドルアーファクトリーOrynO(オライノ)代表。ピュア・フィッシング・ジャパン、ジャクソン、エクリプスフィールドテスター、リアスアドバイザー、がまかつ他サポートメーカー多数。
ブログはこちら http://oryno.ni-3.net/
※取材・テキスト/村岡博之
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