奥松島ボートロック順風スタート!
スポーニングシーズン始まってます!
「ルアーマンの中には、青物が終わってからぼちぼちロックフィッシュが始まると思っておられる方も多いと思いますが、実際のスポーニングはそれよりもっと早い時期から始まっています。今も水温が17~18℃に下がって、かなり浅いところにデカい根魚が差してきていますよ」
アーネストガイドの佐藤尚行さんによれば、秋の根魚シーズンは早期ほどデカ魚が入ってくる率が高く、また、意外なほど浅い場所から大物がヒットすることが多いのだとか。そんなスポーニング初期の大型根魚を狙って10月19日に取材を行った。
取材日はいい凪に恵まれたものの、低気圧が通過した直後で、濁りがかなり入っている状況。数日前までドシャローで釣れていた大型魚の反応がほとんど無く、どうやら浅場に寄っていた魚がいったん深みに逃げてしまい、まだ戻っていない様子だった。それでも、岸際から一段落ちたちょっとした深みにはかなりの数のアイナメが入っていて、序盤から中型サイズのアタリが頻発。
タックルは2本以上用意するのがベター
春~初夏の根魚は冬に失った体力を補うべく捕食モードになっていることが多いが、秋冬シーズンの魚は産卵が目的のため、大型魚が多い一方で、エサを食う意識は弱いというのが傾向。いいバイトがあっても簡単には食い込まないことが多く、時に、魚の口に合わせた誘いも必要になる。
「秋はイワシなどの小魚も多いし甲殻類の活動も活発なので、魚がベイトに困りません。これもルアーに反応しにくい要因の一つですね。そんな中で、自分のルアーに『食わせる』には、より繊細な攻めが必要になります。今までロックフィッシュは1本の竿でできる手軽さが魅力の一つだったんですが、ボートロックをさらに楽しむためにはタックルの使い分けをおすすめします。バスのトーナメントではタックルがしっかり細分化されていますが、根魚にもその要素を少しだけ採り入れてあげると、さらにゲーム性が高まりますよ」
たしかに、磯や防波堤では何本ものタックルを持ち歩くのは難しいが、ボートロックなら複数のタックルの使い分けも容易。とりあえずは2本から。大型根魚とガチガチの根に対応したヘビーロッドだけでなく、少しだけ軟らかくて短めのロッドも用意しておくと、藻場や船下のボトムを攻略しやすく、ボート根魚をより楽しめるとのことだ。
魚影は抜群!今季はかなり期待できそう
この日は低気圧の影響もあり、50UPこそ出なかったものの、40cm台の良型の反応はかなり良好。特に、取材した頃に好調だった七ヶ浜方面では、航路近くのちょっとした浅場に魚が溜まっている感じで、ノッコミに向けてかなりの数の魚が接岸してきていることを実感することができた。
「今年の初夏には震災と津浪による影響なのか、いつものシャローに魚が入って来なくてポイントを絞りにくかったんですが、秋シーズンは今のところ順調に推移している印象です。今日はたまたま出ませんでしたけどドシャローに大型が入ってきているので、思ったより早めにシーズンが推移しているかもしれませんね」と、佐藤さん。
先行の魚がスポーニングに入った後、深みで群れていたその他大勢の中型魚や遅れてきた大型個体がそこに加わる。同時に落ち始める魚も出てくるが、水温が15~16℃で安定する頃は様々な段階の魚が入り混じってのハイシーズン。その状態でしばらく釣れ続いた後、12℃を下回ると深場にたまる冬のディープパターンに移行する。
11月上旬現在、アイナメ、ベッコウゾイともに連日釣れ盛っている。50UPもコンスタントにヒット中。出遅れてしまった方はお早めに!
釜の淵漁港の塩釜漁協前の桟橋から出船。塩釜ハローワークの横道を進んだ、東北水産研究所隣。満潮時には岸壁の一部が水没するので、駐車場所等は船長に確認を
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ルアー船EARNEST(アーネスト)ガイド。バストーナメントに6年間出場した経歴を持ち、海にフィールドを移した現在も新パターンの研究やターゲットの開拓に力を入れる。サンライン、ピュア・フィッシング・ジャパンフィールドテスター
※解説/佐藤尚行(アーネスト TEL:090-3641-4621)
※取材協力/ピュア・フィッシング・ジャパン