イカメタル&オモリグで楽しむ三陸ヤリイカ
バレーヒルのイカ担当大西正人さんがヤリイカ盛期の岩手県越喜来湾へ釣行。全国各地の様々なイカ釣りを熟知している大西さんが、イカメタルとオモリグの2つの釣法を使い分けながら三陸ヤリイカを攻略します(2023年12月取材、2024年1月6日掲載)
大船渡沖が盛期に入った12月下旬に実釣
今季は三陸沿岸の高水温の影響か、例年よりシーズンの進みが少し遅れた岩手県大船渡エリアのヤリイカ釣りだが、12月に入る頃には盛期に入り、取材を行った12月下旬頃には数、型ともに安定して釣れる状況になった。
お世話になった釣り船は越喜来湾小石浜漁港のやまきゅう龍神丸。今回の乗船者は全員イカメタルのお客さんで、ポイントの首崎(こうべざき)へ向かう途中、「今日はちょっと潮が速いかもしれません。イカメタルは15号からスタートして、潮が速いようなら重い号数にチェンジして狙ってください」と、瀧田船長。
やや潮流はあるものの まだ明るいうちに良型ヤリイカがヒット!
ポイントに到着、集魚灯が効くまでまだ少し時間があるが、状況を確認するためメタルを落としてみた。すると、確かに潮は流れているが、釣りにならないというほどではないうようだ。しばらくするとヤリイカが回遊してきたのか、船中ポツポツとヤリイカが上がり、大西さんにもヒット。
あたりが暗くなり16時頃に集魚灯を点灯。点灯後30分ほど経った頃に船中一斉に釣れ出した。しかもヤリイカはサイズもよく、最大胴長40cm級の良型揃い。
ヤリイカの反応が良い時間帯にオモリグ釣法を試す
イカの乗りは好調ながら、途中から表潮が速くなってきて少し釣りにくい状況になった。ここで大西さんはタックルをオモリグ用にチェンジ。
オモリグ釣法は日本海のケンサキイカなどで使われていたが、ヤリイカにも有効で、最近使う人が増えてきている。
「ケンサキでもそうなんですが、ヤリイカにもオモリグがいいとき、メタルがいいとき、両方いいときがあります。オモリグの良い所は、潮が速い時などにオモリを重めにしてエギを安定させられる点で、もし余裕があるなら、メタルと両方持っておいて使い分けできると良いですね」
※オモリグはメタルとは流れ方が異なるため、事前にオモリグを使っても良いか船長に確認し、トラブル等を防ぐようにしよう。
オモリグの基本は誘い上げ!ヤリイカ狙いはこまめにカラーチェンジ
オモリグの釣り方は基本的にはメタルと一緒。底を取り、数回シャクって待つと、エギが当たっていればすぐアタることも多い。
オモリグはロングステイがキモ。エギが潮に乗ってハリスが張っている状態で、イカが乗った時に竿先が入るアタリあり、竿先が上がるアタリだとシンカーの方にきていることが多い。
基本は誘い上げ。ヤリイカのレンジは大体底から10mくらいなので、巻き上げとステイをしながらある程度上まできたら再び落とす。オモリグの場合はリフト&フォールなどはNG。というのも、潮が緩めだとリフト&フォールをするとハリスが絡むことがあるため。この釣法はハリスが流れないと釣りにならないので、最初に海面に仕掛けを入れて流れ方を確認しておこう。
オモリグのカラーについて、ケンサキイカの場合は色は飽きさせない程度にローテーションさせれば良いが、ヤリイカはカラーによって好き嫌いがハッキリ分かれる傾向にある。色が当たっていれば比較的すぐにアタるので、アタリが無いようなら早めにカラーチェンジした方が良いだろう。この日のヤリイカにはピンク系が有効なようだった。
イカメタルロッドも使い分けをできると釣りの幅が広がる
2024年は新たにバレーヒルのイカメタルシリーズ「レトロマティック-X」にヤリイカ用が登場する。今回、大西さんがテストした「レトロマティック-X Yarimetal(ヤリメタル)」は繊細なヤリイカ釣りに対応したスローテーパー気味の調子の竿で、カーボンソリッドの穂先がしっかり曲がって小さなアタリも分かりやすいのが特長。
現行イカメタルロッド「レトロマティック-X RMXC-63S-Metal」も使用。こちらはケンサキイカ用に作ったイカメタルロッドだが、竿先はしっかり曲がるのでヤリイカのアタリも十分とることができた。竿先のカラーが分かりやすいので、目感度でアタリを取るヤリイカメタルも釣りやすいはずだ。
三陸ヤリイカは終盤戦!良型のイカに期待!!
気温は低いが風が弱く、最後までイカのアタリに集中することができた。後半の時間帯、序盤のラッシュの勢いは落ち着いたものの、サイズが小さくなってきたか・・と思ったらまた良型が上がったり、終始コンスタントに当たりがあり楽しく釣ることができた。
越喜来湾のヤリイカ釣りは年が明けてシーズン終盤に入っているが、まだまだ好調を維持している。今後いつまで狙えるかはイカ次第になるが、水温が例年より高めなこともあり、1月一杯くらいまで釣れてくれることを期待したい。
[遊漁船紹介]やまきゅう龍神丸:大船渡市小石浜漁港
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